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雑記:日々の鍛錬として短編を作ることのススメ

プラクティス・エブリデイ……毎日鍛錬だ。

よう、兄弟。俺だ。今日も良く来てくれたな。

今日は創作においての鍛錬のために短編を書く事の効用を考えよう。

1:物語はフラクタル構造を持つ

一般的には余り聞きなれないフラクタル構造とは何ぞや?となる方も多いかもしれない。ちょっとWikiから引用してみよう。

フラクタル(仏: fractale, 英: fractal)は、フランスの数学者ブノワ・マンデルブロが導入した幾何学の概念である。ラテン語 fractus から。図形の部分と全体が自己相似(再帰)になっているものなどをいう。なお、マンデルブロが導入する以前から以下で述べるような性質を持つ形状などはよく考えられてきたものであり、また、そういった図形の一つである高木曲線は幾何ではなく解析学上の興味によるものである。

うむ、何のことだかさっぱりだな!フラクタル構造は視覚的に見ればわかりやすいが言語化が難しいワードだ。具体的なフラクタル構造の実例画像を張ってみよう。集合体恐怖症の方にはキツイ代物なので注意してほしい。

この右側の奇妙な物体はロマネスコという。これがそれそのままフラクタル構造を持っているという変わった野菜だ。

大丈夫な方はロマネスコをよくよく観察していただくと、三角コーンのラセン集合で出来ている事がおわかりいただけただろうか。これがフラクタル構造だ。

物語も同様に小さな物語が積み重なって短編になり、短編が積み重なって長編になる。それが物語の持つフラクタル構造性と言える。

どういう事かと言うと、短編の質の良し悪しが長編として積み重なった時に大きく影響を与えるという事だ。その為、面白い長編を書こうと思ったらまず短編の数を書いて短編の質を上げるのが近道だったりする訳だな。

1文節が積み重なって一つの章となり、章が積み重なって短編となり、短編が累積して長編となる。物語のフラクタル構造性についてはふんわりと感じてもらえれば問題ない。

2:短編を面白く仕上げるのは難しい

実は、短編をきちっと面白く仕上げるのは非常に難しい。短くすればするほど、無駄な情報を削ぎ落さなくてはならないからだ。その為、物語について深く思考し、必要な情報を選別して盛り込む必要がある。

その一方で必要な情報が抜け落ちてしまうと今度は読者を困惑させてしまう。この辺りの匙加減もやはり読み書きの量が物を言うところだ。

俺がNoteにおいて特に素晴らしいと感じた短編を上げさせていただくので合わせてお読みいただきたい。

メキシコの秘境の賢者、お望月さん=サンの短編だ。その文字数なんと300文字。

これはもう本当に凄いというほかない。極限まで無駄な情報を削ぎ落して、なおかつタイトルまで読者に与える情報として活用している。こんな芸当が出来る書き手は早々世の中には居ないだろう。

ぱっと読み終わるのでスゴイ短編に触れたい方におススメ。

Note公式おススメにも選ばれたディッグアーマー=サンの『人工知能との世間話』だ。これも素晴らしい。

世界観がリアルの延長としての近未来SFなので読者がイメージしやすいし、ワクワクする題材にオチまで完璧でNote公式の目に留まるのも納得の出来だ。

彼の作品は連載作品も話が二転三転し、実に面白い。俺のおススメだ。

バイオレンスパルプに定評があるへるま=サンの一作だ。

世の中にはムカつく出来事っていうのは山ほどある。そりゃあもう争いの種は尽きないのも納得だ。

だが、そういうのをネタにスカッとするエンタメまで落とし込むのは実に難しい。悪役がキチっと悪役してぶっ飛ばされるシーケンスを面白く仕立てるにはエンタテインメントの精神を理解していなければならないのだ。

へるま=サンはエンターテインメント精神を熟知しているので世の中のスカムイベントをスカッとするエンタメに落とし込む手腕が超スゴイ。しかもこのクオリティで短編バンバン書いている。当然連載作品が面白いのも必然であろう。

スカム上司にムカムカしているそこのあなたにおススメしたい。

3:短編で鍛えられる要素

短編が長編と異なる点は、一作で世界観へ導入して、イベントを体験してもらって満足した状態で読み終えてもらうところにあると思う。

つまり、読者をスムーズにエンターテインメントする技術を鍛える事が出来るのではないだろうか。また、短編であれば自分でも読み返しやすいのでどこを直すべきかの判断や、実際の手直しなどもしやすい。

これが長編だと、まず書き終えるまでに時間がかかり、読み直すのにも時間がかかり、そして致命的なミスが見つかった時の書き直しにも時間がかかってしまう。

それはそれで良い経験につながるが、毎回こうだと疲れ切ってしまって何度もするのは難しくなる。鍛錬は反復と改善が大事なので単位期間あたりに数を稼いで反省点を多く見出した方が後の作品のクオリティアップにつながると考えられるだろう。

であれば、短期間に作品のクオリティアップを重ねたいのであれば短編の習作を数作って反省点を洗い出したり、査読してもらうのが良い。特に自作を突っ込み入れながら読み直すのは得られるものが多い。

戦場へ

文章においても、数を重ねることと作った代物をよくよく検分し修正点を見出す事は大事だ。しかも、物語はフラクタル構造性を持つので短編のクオリティがあがると自然と長編のクオリティも上がる。この点からも短編の習作の重要性がわかる。

やや趣旨からはずれるが、Noteでは読み切り短編の方が手に取られやすい傾向があるのでそういった意味でも連載の合間に短編を挟む意義は大きいだろう。

今回はここまでだ。またな。

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