魂の灯 -46- #ppslgr
どこまでも続く、黒い帳が地底の奥底へと垂れ下がっていた。
『旧・首都圏外郭放水路』。その広大な地下空間は、かつては地下神殿などという異名でも衆俗に知れ渡っていた。そして、その役目を終えた今となってはある意味邪神を奉る魔の巣窟になっているかもしれない。そんな事も考えすらした。
閉鎖空間の闇の中に溶け落ちそうな黒尽くめに、地下神殿への封印された鉄扉を開けた管理者が身震いと共に確認する。
「本当に、一人で入られるんですか?」
「ああ、もしかしたら非常に危険な状態になっているかも