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節分の豆は、落花生で良いのだろうか?

2月3日になると『鬼はー、そと!福はー、うち!』という声とともに、外にも大豆をいっぱい投げつけた。時には、ふざけて兄弟に。この時期になると、ふとその光景を思い出す時があります。

年を重ねるごとに、その習慣もなくなりましたが、この仕事についてからまた、節分というものに意識が向き始めました。もう、20年近く前になるだろうか。それこそ節分だからといって落花生をオススメするでもなく、普通に枡に入った大豆をそのまま販売していただけでした。

『いつからだろう。』

落花生を節分にオススメするようになったのは。確かに落花生は、殻があるので投げた後に拾って殻を割れば、そのまま食べることができる。大豆が土にまみれたり、床に散らばってもそのまま口にするのは、どこか気が引けてしまいます。

ましてや、今の時代ならなおさらだ。

今日は、そんな昔ながらの行事と落花生について、調べるだけ調べてみたいと思います。果たして落花生で良いのか?実はイワシみたいに、豆にも意味があったのではないか。そんなところを深掘りしてみたいと思います。

節分とは。

節分と聞いて、今更ながら『なぜ節分というの?』と聞かれると、若干不安な面があります。字面で考えてみると【節と分】で分かれ目が想像でき、おぼろげながら季節の分かれ目。そんなキーワードがチラつきました。

節目の時期になにかお祈りをし、一年健康でいられますように。子どものころからの断片的な記憶を呼び覚ますと、こんな感じで言われたなぁ。という程度に記憶が蘇ってきました。

『そうだ。健康をお祈りする行事だ。』

そんな事を考えながら、得意のGoogleで【節分 意味】で調べてみたところ、詳しく説明してくださっているサイトを見つけたので紹介します。

節分という言葉には、「季節を分ける」という意味があるのだそう。昔の日本では、春は一年のはじまりとされ、特に大切にされたようです。そのため、春が始まる前の日、つまり冬と春を分ける日だけを節分と呼ぶようになったんだって。

ほいくる H.P. より引用

昔は春が大事にされ、冬と春のさかい目が『節分』なんですね。だんだんと小学生の頃に聞いた記憶が蘇ってきました。そして見えないものを鬼と呼び、もともと姿はなかったものの今の形となって定着してきたみたいです。

子育て世代としては、こうして日本の習わしを改めて知ることで、『なぜこう呼ばれているのか。少なからず、説明していきたいなぁ。』と思ってしまうところも不思議なものです。

豆は落花生で良いのか?

先程のサイトによると、なぜ豆をまくのか。という説明もしてくださっています。

悪いもの(鬼)を追い払い、良いもの(福)を呼び込むために、豆まきをします。鬼に炒った豆をぶつけて、悪いものを追い出すというイメージです。
ずーっと昔に、鬼を豆で退治したところから由来しているそう。
豆まきの豆、“大豆(だいず)”にはたくさんの栄養が含まれているから、鬼を追い出すパワーがいっぱいつまっているんだって!

ほいくる H.P. より引用

ずっと昔に、鬼を豆で退治。大豆には、たくさんの栄養が詰まっている…

『ま、まずい!』

落花生は、どこにも出てこない。やはり本来は大豆でなければ意味がないのではないだろうか。ただ、落花生の方が粒がでかいから命中率では格段に上がるはずだ。大豆は確かに固い。でも炒った大豆をまく事に意味があるようなので、火を通した状態であれば、そこまで固さを比較することに意味はないと思う。そんなくだらない事を考えながら、でもどこか落花生が優れている部分はないのか。と思いついたのが【栄養】の面です。

そして、さっそく大豆と落花生の代表的な栄養成分を調べてみました。もちろん火を通した状態の炒り大豆と、煎り落花生のものになります。

炒り大豆 80g当たり

エネルギー/387kcal たんぱく質/29.5g 脂質/17.7g 
炭水化物/27.5g 食塩相当量/0.01g

イートリートより引用

『むむむっ。』

たんぱく質の量とエネルギーの数値が良いように思える。たしかにその昔、仙豆と呼ばれるアイテムが漫画に登場していたくらいだから、なかなか簡単には勝たせてもらえそうにない。

そんな事を思いながら、弊社落花生の栄養成分を推定値だが調べてみました。

煎り落花生 100g当たり

エネルギー/585kcal たんぱく質/26.5g 脂質/49.4g 
炭水化物/19.6g 食塩相当量/0.0g

弊社落花生の栄養成分表示より

ここで注意したいのは、グラム換算が違うところです。ただ、落花生の方が脂質に優れ炭水化物の量も少ないので、どちらかというと割合的に高たんぱくな食品なのではないだろうか。と思いっきり偏った物の見方になってしまうことは、本当に申し訳なく思います。

先ほどの【ほいくる】というサイトを読み進めていくと、『どうして炒った豆なのか?』というところも説明してくれていました。

なぜ火を通した豆を使用するのか。それは追い払ったつもりが、そこから芽が出てしまっては悪いものが育ってしまう。ということで、火を通すのだそう。

さらに読み進めて行った時、その下になんと!!『ちなみに…場所によっては落花生をまくところもあるのだそうです。』と一言。やはり落花生でも問題ないという事を説明してくれている文面が。こんな説明文を見るとやはりほっとするものです。

落ちるほどに縁起が良い。

落花生で豆まきをするところもあるが、ではいつ頃からなのか。千葉の人たちが落花生を盛り上げるために行った意図ある販売活動の結果により広まったものではないのか。

そんなところが気になってしまいます。

そこでまた【節分 落花生 いつから】で検索してみたところ、他にも気になって調べてくれている方がいらっしゃいました。

暮らしの歳時記ガイドの執筆者の三浦康子さんの記事によりますと、節分に落花生が使われはじめたのが昭和30年代。ちょうど千葉半立種が、千葉でねづき始めた頃と一緒くらいになります。

『これは、やはり千葉県によるPR活動の賜物か!?』

そんなことが頭をよぎります。さらに読み進めていくと、どうも千葉県では3割程度が落花生を使い、主に落花生を使うのは北海道を中心とした東北地方の方達なんだとか。

他にもいろいろ調べましたが、大豆が収穫されるのが夏頃で、落花生が秋から冬にかけて。さらに言えば、冬の北海道や東北地方では雪が降るため、外でまいた時に必ず湿ってしまうため、何か大豆に変わるものはないか。そう考えた先に落花生があったようです。

『日本の習わしを雪に負けじと、なんとか続けていきたい。』そんな想いも垣間見えてきました。そこまでして、節分という行事を大事にし更には落花生を使ってまで。という話を目にしてしまうと、落花生の産地でもある千葉県人としてその想いを引き継がないわけにはいきません。

また、落花生は『花が落ちて実になる。』という落ちるほどに、縁起がいいという見方もあるそうです。

『節分に千葉の落花生。』

この言葉に、どこか『本当に効果があるのだろうか?』とそんな疑問を抱く私もいましたが、調べれば調べるほど『節分には、千葉の落花生をオススメしていこう!』と自信に繋がりました。

日本の昔ながらの習わしに、もっと千葉の落花生が選ばれるように、これからはもっと自信を持ってオススメしていきたいと思います。

引き続き、応援のほど宜しくお願い致します。

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