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子どもの自己肯定の育て方ー親子でも価値観の尊重は必要

気づけば季節は梅雨に。
今年の春は家から出ることが少なく、
自然を感じることが少なかったなあ、と感じますが、
その分、目に入る自然・意図的に感じる自然は深く身体に沁み込みました。


さて。
今日は子ども自身の「自己肯定」の育て方について。
子どもには、自身が資質として持っている、
または親や学校、友達など社会経験を経て得た「価値観」があります。
この子どもの価値観は、子育てをしていく上で時に親の価値観と合わず、
親が「しつけ」の一環で行っている言動で傷つけている場合があります。
価値観が傷つくことで「わたしってダメなんだ」
「これって恥ずかしいことなんだ」と子ども自身が思い込み、
自信を損なう可能性もあるので、親は注意が必要です。

子どもが自分の価値観を肯定し、
自分の存在を受け入れ、困難があっても乗り越える勇気を持つために
親ができることは何なのか。
ここでは、アドラー心理学で大切にしている
①信頼
②尊敬
③共感
④共同体感覚
をベースにお話しします。

我が家の小6の娘には、「豊か」であることへの価値が高いようです。
夢は社長(何の会社をするかは未定らしいです)、
理由は「お金をいっぱい稼ぎたい」、と。
昨年末にわたしの奈良の実家へ帰省する際使った航空会社のラウンジでは
「セレブみたい~✨」とそれだけで喜んだり。
果てには5月末からようやく再開した学校の
同じクラスの別グループへの自己紹介動画制作で、
「夢は玉の輿に乗ることです!」と言ったり。笑

その様子を見ていた夫が、
「そういうことは恥ずかしいから言わないほうがいいよ」
と言ったのですが、
わたしは「いいやんな~。ギャグやんな~」
と娘と「ね~!」と言い合ってました。

夫に限らず、
「お金のことに関して本心を口に出すとはしたない」
「お金が好きということは恥ずかしいことだ」
といった価値観をお持ちの方は結構いらっしゃるのでは、と思います。

その気持ち、価値観は、その方が育んできたものなので
それはそれでいいと思うのです。
ただ、「お金」にまつわる優先順位が高い子にとって、
「はしたない」「恥ずかしい」
と言われてしまうと、子どもなので中には
「これって言っちゃダメなんだ」
「わたしって、恥ずかしい子なんだ」
と認識してしまうことも。

そうすると、自分の価値観を否定されたので、
親や世間の「正解」を求めるようになってしまったり。
「自分らしさ」を一時的に見失っている状態。
自分ではない「誰かの人生」を生きるということになりかねません。

そもそも価値観に「正解」なんてないのだけれどね。
学生や働く方々のカウンセリングをしていく中で、
自分自身が本当に欲している価値観が見えなくなってしまって
自分探しジプシーになっている方とたくさんお会いしました。

そしてそれと同様大切なことが、
その名詞(ここでは「お金」)が意味する価値は何なのか、
を本人が認識していることです。

娘の例でいうならば、
彼女は「お金」が大切、だけではないのです。
彼女の価値観は「豊かさ」。
「お金」は一部だということです。

実際、彼女は「ひとり時間」をこよなく愛しています。
お友達たちに一緒に遊ぶことが好きで
おうちにいて家族と一緒の時間を過ごすも好きだけれど、
学校から帰ってきたら、誰の目も気にせず、
自分が好きな遊びで思いっきりひとり時間を満喫したいようです。

「ひとり時間は何のために必要だと思うの?」
と娘に聞いてみました。
答えは

「お家で好きな事をしてふっくらするためだよ」

きっと学校でもお家でも、お友達や家族にさえも
合わせている部分があるんでしょうね。
彼女にとっての「ひとり時間」は「豊かな時間」。

豊かさ、というのはいろんな側面から見ることができます。
一方面からの視点に注目して不安になったり心配になったりせず、
どうやらわたしたちは、子どもの言動、すなわち、
子ども自身のものの見方を俯瞰して捉える必要がありそうです。

俯瞰して捉えることで子どもの価値観にも気づくし、
自分と子どもは違うものの見方、価値観をしてるんだ、
と気づくきっかけにもなります。

こうして子どもの価値観を受け入れ、
そして親であるわたしたち自身の価値観をも受け入れ、
たとえ親であるとしても、
「自分の子どもは自分とは違う人格を持つ一人の人間なんだ」
と子どもを尊重し、
違いを素晴らしいと思える尊敬、共感を持って
接することができるようになっていきます。
今はできないとしても、徐々に。
これって、子どもへの信頼も育みます。

もちろん、自分の子どもだからね、よくなってほしい。
そこには親としての葛藤もあることでしょう。
わたしもあります。
子どもへの信頼は、自分への信頼と同じなんですよね。
ここの話をしだすと長くなっちゃうので、
これはまた機会があったら。

ということは逆説的に言うと、
自分自身への信頼を本当の意味で育んでいけば、
子どもへの信頼も格段にできるようになっていきます。

大人にしろ子どもにしろ、
自分自身への信頼は
「わたしはわたしでいいんだ」
という自己肯定をはぐくむ大きな一歩になりますね✨

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