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真夜中のラジオ

今日は弊社フレグランス「MIDNIGHT RADIO」について

香調は

Note
南インドの伝統的ハーブであるダバナのしっとりとしたフルーティな甘さは高級リキュールを想起させる。
ミドルからラストにかけ、よりしっかりと恍惚な印象が感じられ、落ち着きのある大人になれる、そんな香調です。

KALAYASIKI



オーセンティックなBARで燻らせるシガーのゆらめきと
バニラの甘さが相まって少しだけしっとりとした質感に
高級リキュールを1杯
あれは彼女もしくは彼かもしれない
華やかさを知った大人だけが持つ落ち着き
そんな奥行きある香りにしたい

と、僕の開発ノートには書いてあったのでここに記しておく


この香りの開発には僕の好きと妄想が詰まっている
きっかけはこの一枚のジャケット

CURTIS MAYFIELD / SOMETHING TO BELIEVE IN


CURTIS MAYFIELDのSOMETHING TO BELIEVE INのジャケになるのだが
こちらはERNIE BARNESというアメリカの画家の「LATE NIGHT DJ」という絵を大胆にジャケとして使っている
ERNIE BARNESは惜しまれつつも2009年に他界しているが、
彼の絵で一番有名なのがMARVIN GAYEの「I WANT YOU」のジャケで使われている「SUGAR SHACK」だろう

MARVIN GAYE / I WANT YOU


僕はこのERNIE BARNESの作品は一通り好きなのだが
とりわけこの「LATE NIGHT DJ」の絵が一番のお気に入りである

ゴージャスで妖艶だがどこかに僅かな暗さがある
煙が燻りながら傍にはお酒があり
リラックスな雰囲気の中、彼女はゆっくりと話す

そんなことを思った

この絵をインスピレーションの源泉として開発を開始

どんな話をしているのだろう
手に持っているレコードはどんな曲なのだろう
傍のお酒はなんだろう
彼女からはいい香りがしそうだな
ノートに書き記す

妄想の旅が始まったのだ


そんなぼんやりとしたイメージの出発だったが
素敵なビジュアルが既にあるので
コンセプト作りは「WEEKEND ACTRESS」より軽快に進んだ

恍惚とするタバック感、高級リキュールを想起させる柔らかい甘さ
フレグランスへの落とし込みは早かった記憶がある

商品のSTORYを読んでもらえればわかるが
まだ何者にもなっていない若い誰かが彼女のラジオ番組を聴いている設定で作り上げた

ノートの続きはこうだ

きっと恋愛の話をしているんだろう
ラジオから貪るように情報を得ようとしている真夜中
ちょっと電波が悪くてガリるからたまに話は途切れ途切れ
正直、大人の恋愛はまだ良くわからない
どうやら世の中は惚れた腫れたでいっぱいみたいだ
最後の方はよく聞き取れなかったけど
話しの終わりにかかった曲が妙に印象的だった

あくまで僕の妄想の中のお話し

あの絵が使われたアルバムの収録曲ではないけれど
妄想の中のラジオではこの曲がかかったいた


そんな想いが詰まった「MIDNIGHT RADIO」
一人でも多く人に香りを試してもらいたい


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