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鳥かごの鍵 18

火曜日の夜。

私は明日のことで頭がいっぱいだった、

明日は月のおすすめのカフェでランチをする予定だ、
私は明日の洋服、バッグ、靴を選んで、
鏡の前で何度もチェックした、
少しでも若く見えたらと思い今流行りの洋服を選んだ。


月にカフェで働いていることを知っていると言ったら、
不思議に思うだろうか?

なぜ知っていたなら声をかけなかったのか?
なぜ黙っていたのか?

色々聞かれた時に、
私はなんて答えたらいいの?
月に嫌われるのは嫌、
私はそのことは話さないことにした。

お風呂に入って早めに寝ようとしていると、
彼から電話がかかって来た。

「もしもし、久しぶり、明日休みだろ、
夜ごはん一緒に食べない?」

私は月のことばかり考えていたので、
彼のことを忘れていた…
現実逃避していたのかもしれない。

「ごめん明日は冬子とごはん食べる約束しちゃった。」

「えー冬子ちゃん久しぶり、元気?」

「それが元気が無くて、何か悩んでるみたい。
だから明日話し聞いてあげようと思って。」

「そーなんだ、めずらしいね。」

「じゃまた連絡して。おやすみ」

「わかった、冬子ちゃんによろしく、おやすみ」

私は電話を切った。

後味が悪い。

早く色々なことを決断しないと。



待ちに待った水曜日。

「おはよう、今日はドキドキだよ。
じゃ後でね。」

月からメールが来ていた。

「私もドキドキする、後でね!」

私は朝からパックをして、
時間をかけてお化粧した。

何度も鏡の前でチェックして家を出た。

緊張して朝ご飯がのどを通らなかった。

待ち合わせ場所に着いたら、
メールをすることになっている。
私は月の顔を知っているので、
声をかけてもいいのだけど、
そうはいかない。

待ち合わせ場所に着くと、
月はいなかった、
ベンチに座りスマホを見ていると、
前から月が来た。

私の心臓はドキドキしていた。

月がスマホをいじっている、
すると、
私のスマホの通知音が鳴る。

「今着いた、どこにいるの?」

「私は青いワンピースを着てベンチに座ってます。」
と返信する、月があたりを見まわし、私で視線を止めた。

私達は目が合った。

月が近寄って来た。

「はじめまして月です。」

「はじめまして星です。」

私達はなぜか笑い合った。

つづく


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