見出し画像

東洋医学における「量」の重要性: 食と薬の微妙なバランス

東洋医学では、「質」、「量」、「時間」という三つのポイントが食事の考察において重要視されます。昨日に引き続き2回目の今回は東洋医学的に「量」に焦点を当て、食事の摂取量が私たちの健康に及ぼす影響について探求してみようと思います。


食事は、私たちの身体に必要な栄養を供給する基本的な手段ですが、その摂取量には慎重である必要があります。「身体にいくら栄養が必要でも、それが過ぎると害になる」というのは、食事の量における重要な教訓です。東洋医学では、食品はその性質によって薬と同等に考えられ「食薬一如」という考え方があります。つまり、食品はその性質が温和である薬としての役割を果たすということです。

食品の中には個性の強いものがあり、それらは適切な量で摂取することが極めて重要です。薬と同様に、食品もその用い方次第で健康を促進することも、逆に害を及ぼすこともあります。一つの食品が人によっては命の恵みとなり得る一方で、別の人にとっては体調を崩す原因となり得るのです。これは、人と人との相性があるように、人と食品の間にも相性が存在するということを意味します。

さらに、病気の原因が食べ物にあるとされることも多く、これは食事の量が健康に及ぼす影響の大きさを物語っています。不適切な量の食事は、肥満や生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、消化器系の負担を増やし、全身のバランスを崩すことにも繋がります。

このように、食事の量に対する洞察は、単に体重管理を超えた広範な健康上のメリットをもたらします。適切な量を心掛けることで、身体は必要な栄養を最適に活用し、不必要な負担を避けることができます。また、季節や自分の体調に合わせた食事の量を調整することも、東洋医学においては重要な考え方の一つです。

「選ぶ力」――つまり、何をどのように食べるかを意識的に選択する力は、現代社会においてもますます重要になっています。食事の量に対する意識を高め、食と健康のバランスを見極めることで、私たちはより豊かな生活を送ることができるのです。

参照
東洋医学講座2 小林三剛著 

#健康
#健康管理
#食育
#東洋医学
#料理
#食事



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?