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昭和モーレツ社員の日記(電子化してみた)

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昭和40年代から平成までごくありふれたモーレツ社員として生きた或る人間の日記を電子化してみることにしました。古いものから少しずつ進めます。 読んでくださった方の或る日の記憶に繋が…
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[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月12日(木)くもり雨

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月12日(木)くもり雨

一両日、雨模様で、路面の雪は、すっかり
消えた。今日も雨やみぞれでやや寒さが
和いだ一日であった。
民謡の練習日であるがサボって、課の連中
で久しぶりに盃を交す。
課長、代理、T、O。
小泉酒場京の井、デュラン、そしてアゲイン
を廻る。帰宅10時一寸前。
妻はおかんむりで口もきかず。日立 music
in hiphonic を耳にしながら筆を走らす。
勝手では妻の皿洗いの音がする。

現存する自筆

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[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月11日(水)くもり雨

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月11日(水)くもり雨

雨模様で寒暖(?)の格差激しい
いつもの如く、平凡な終日。
4時より6時位まで青代会議の
資料討議する。
例によって、これといった意見が出ず
全く、無関心層の多いのに驚きと嘆きを感ずる
もっとも、よく考えると自分自身、部長の身にあり
ながら、組合あるいは青婦活動を不承不承やって
いるのだから、他人を非難する資格はないように
思う。ここに、僕は自分の二重人格を見出す。
苦しさを感ずるこの頃である。

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[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月10日(火)吹雪

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月10日(火)吹雪

寒さ厳しく全国的に記録的な低温。
北海道で零下35°。
上信越地方の大雪も記録的、国道17号線
新井地方で車が雪の為動きがとれぬ
よし。又、谷川岳の遭難相次ぐ報し
きりなり。
新演ゴッホの炎の人あれど、帰路が
心配で鑑賞せず。
今夜も凍てる。全く寝ては食べ食べて
は寝るの一日の如く、何もなすことなし。

現存する自筆の日記を電子化したものです。
極力原文のまま忠実に再現しています。

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月8日(日)雪

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月8日(日)雪

朝寝坊をきめこんで10時頃起床。
遅い朝食の後、昨夜降り積った
雪除け。
午后は炬燵で午睡三昧。5時頃
まで眠込み、目覚るや、夕食。
ゴロゴロとはすこともなく終日暮す。
夜は表に行きてTVを観る。
10時過帰宅。
又雪に戻りそうな気配する。

現存する自筆の日記を電子化したものです。
極力原文のまま忠実に再現しています。

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月6日(金)くもり/小雪

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月6日(金)くもり/小雪

平凡な一日。
夕刻、青婦□会で、新年会、青代会議
等検討す。近頃、組合における自分、
会社における自分、家庭における自分
の厳然と区別出来ず。いささか疲労気味。
いわゆる二重人格、三重人格にならん
とすれど、田舎者のの(※)人のよさで、割切れ
ず。
夕食后、表の母が見えて、10時過まで話し
込む。妻の心の葛藤が僕にはよくわかる
ような気がする。僕もやはり反省しよう。

※原文ママ

現存する自筆の

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[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月5日(木)雪

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月5日(木)雪

実質的仕事始めで正月ボケと斗い乍ら
ようやく勤ム態□。
民□部新年最初の慣習「新潟
おけさ」なかなか難しく、へき易する。
これ又、新年最初の宿直にて、いささ
か閉口する。
無理矢理、K・W・O・M
をとらえ、昨日の残りの面をなめつつ
半荘2回。実に4時間近く。+65は
上々の出来。

現存する自筆の日記を電子化したものです。
極力原文のまま忠実に再現しています。

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月4日(水)雪 曇

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月4日(水)雪 曇

42年度始業式 10時会議室
例によって社長の年次挨拶(テープレコーダー)
及び支店長の新年の計信を聞く。
いつもながら、支店長の若々しい清新な
話しには感心する。サラリーマンにして
サラリーマンらしからぬ話の内容は
若い人達に何時も感動を呼ぶ。
終って階下で放宴。
午后、N・□□両君 □と麻雀。
帰宅は最終バスになる。初日から
凡夫ぶり発揮す。さあ、明日から仕事だ!!

現存する自筆の日記を電子

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[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月3日(火)小雪

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月3日(火)小雪

楽しみにしていたA君の帰郷は
中止とのこと。為に、今日はのんびり
した終日を過す。
遅い朝食のあと炬燵で昼寝。
表に行って直ぐ帰宅。そして又昼寝。
正に寝正月を地って行くような
一日であった。
夜、名古屋での世界バンタム級の試合
(原田対メデル)があり、ラジオの実況
を聞きながら、又、眠り込んで終う。

現存する自筆の日記を電子化したものです。
極力原文のまま忠実に再現しています。

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月1日(日)曇

[デジタルおこし 昭和のサラリーマンYの日記]1967年1月1日(日)曇

百八煩悩・除夜の鐘で新春を
迎えるが、朝方まで眠込む。
普段とかわらぬ朝食。賀状を見て
いささか新年の感慨にひたるが
不思議と新春の心の「はり」とか
清々しさを感じない。それは幾分
淋しい気持でもあるが、極く自然な
気持でもある。
始めて(※)の二人だけの正月。そこに
は底抜けの楽しさ嬉しさもあるが、家庭
のもつ重みもひしひしと感じるのは当然か
も知れない。

※原文ママ

現存する自筆の日記を電

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