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心の重力/罪深いことに同じ重さのものでも重さは変わるのです

心理効果のシャルパンティエ効果とは、同じ重さのものでも、大きさや形によって軽く感じたり重く感じたりする錯覚のことです。

例えば、同じ重さの鉄球と綿球を持ち比べると、鉄球の方が重く感じます。これは、鉄球は綿球よりも密度が高く、小さくまとまっているので、重さに対するイメージが強いからです。逆に、綿球は密度が低く、ふわふわしているので、軽さに対するイメージが強いからです。

このように、人間は物の重さを感じるときに、目で見た大きさや形に影響されてしまうのです。この現象は、1891年にフランスの医師オーグスチン・シャルパンティエが発見しました。彼は、同じ重さで大きさが違う2つの球を用意し、被験者に持ち上げて比べてもらったところ、大きい方が軽く感じるという結果を得ました。この実験から、シャルパンティエ効果という名前が付けられました。

シャルパンティエ効果は、マーケティングやコピーライティングなどで活用されることがあります。

例えば、商品やサービスの価値や量を表現するときに、単位や表記を変えることで印象を変えることができます。たとえば、「タウリン1000mg配合」と「タウリン1g配合」では、同じ意味ですが、「タウリン1g配合」の方が多く感じます。また、「業界で第3位のシェア」と「当社の製品を3人に1人が利用」とでは、「当社の製品を3人に1人が利用」の方が高い評価を受けます。これらは、シャルパンティエ効果を利用した表現方法です。

シャルパンティエ効果は、人間の錯覚による心理学的現象です。

同じ重さでも大きさや形によって軽く感じたり重く感じたりすることがあります。この効果を理解し、適切に使うことで、商品やサービスの魅力を伝えることができます。

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