それでも捨てられない人は〇〇を逃す
サンクコスト効果と言われる、過去に投資した時間やお金などが回収できない状態にあるにもかかわらず、それに執着してしまい、合理的でない選択をしてしまう心理的な現象があります。
高い値段で買った服を着なくなっても捨てられない、長年続けてきた仕事や趣味に興味がなくなってもやめられない、といった場合にサンクコスト効果が働いています。
サンクコスト効果は、ビジネスや営業においても注意しなければなりません。例えば、多額の費用をかけて開発したプロジェクトが失敗しても、それまでの投資を無駄にしたくないという気持ちから、さらに資金や人員を投入してしまうことがあります。
これは、過去の投資に囚われて、現在や未来の利益を見失ってしまうことにつながります。
サンクコスト効果に陥らないためには、過去の投資と現在の選択は切り離して考えることが大切です。また、「機会費用」という概念を意識することも有効です。
「機会費用」とは、ある選択をすることで失った他の選択肢の価値のことです。例えば、あるプロジェクトに資金や人員を投入することで、他のプロジェクトに投入できる資源が減るということです。
このように、選択することで得られる利益だけでなく、失う価値も考慮することで、より合理的な判断ができるようになります。
サンクコスト効果は、人間の心理的なバイアスの一つです。
しかし、その存在を認識し、対策を講じることで、ビジネスや営業においても効率的かつ効果的な意思決定ができるようになります。