痛い女

時計の針が16時を過ぎた頃、

国立駅近くにあるスタバのテラス席の椅子に女が座った。

店内が満席だったから仕方がないものの、

陽の当たるテラス席を選ぶとは、彼女なりの覚悟と言うものがあるのかもしれない。

ただ、熱とか紫外線などによるダメージは確実に女の身体と心を蝕むはずだ。

大丈夫か女?

特に、熱中症に気をつけなきゃいけない季節だぞ!


暗転。





女は、今しがた買ってきたアイスコーヒーとシフォンケーキの写メを撮り、気を取り直そうとした。


暗転。



☆熱中症が起きるとどうなるか?☆

めまい、立ち眩み、吐き気、激しい動悸や息切れ、頭痛、失禁、手足の痺れ、急速に体温が下がる。

呼びかけにも反応なし。そして一時的な失神など。

酷いと死にいたることもある。



☆なぜ起きるのか?☆

原因は様々だ。

一つ。高温多湿などの環境により身体が対応できていない。

一つ。心と身体のバランスが保たれていない。

結果、無理している。ストレス。生活習慣。など。



☆起きた後の対処☆

現場での応急処置。

酷い場合は入院と治療が必要。




気がつくと、

スタバの椅子に座った女が呟いていた。

女は、これ聞きよがしだと思った。

女の呟きは一理あると思った。



暗転



怖かった。

自制がきかなくなる事位この世に怖いものはない。

これまでになかった老いや死をこんなにまでも身近に感じてしまうのだから。。

これまで何のために必死に頑張ってきたのか、、、。

大切にしてきた人達の笑顔も、

瞬く間に遠退いて、いくら手を伸ばしても、もう届かない。

それでも踏ん張れたのはスタバがあったからかもしれない。


その時だった。

嘘か真かは当事者にしかわからないものよね。

春一番を報せる風のように、女の声が、女の目の前を通りすぎていった。

ただ女が踏ん張れたのは、スタバじゃないこと位女は知っていた。



暗転


女は、自分が怖くなった。

ワタシは何を一体一人で呟いているのだろう?

何かにつけて、重ね過ぎている。

とりあえずどうでもよい。

スタバの椅子に座った時に、

何処から途もなく沸き上がった気持ちの方が重要なのだから。

それは、

自分を受け入れてくれる居場所が一つあるだけで、それは人生最大の幸せではないかと言うこと。

ワタシのこれまでの歩みは多分、多難だったはず。

何度心折れそうになり投げ出しなくなった事かは計り知れない。

何故こんな事になってしまったのだろうかと自分を恨み、人に当たってしまったこともあった。

しかし、こうして自分を受け入れてくれたスタバがあるだけでワタシは幸せなのだ。

ただいつまでも居座れないのは世の常。



暗転


わ~いわ~いスタバだわ~い!(⌒‐⌒)

今日は朝から資格取得試験を受けてきた。

昨日の3本目のレッスンから身体が可笑しくなり、

今もまだそのダメージが残るものの今朝から頑張ったぞ~!

今年の頭から、時間を見つけては、

お勉強と言うものを頑張ってきたぞ~~!

合否発表は一か月後。

とりあえずあと一科目でワタシは、、、、、



それにしても、自分の身体がふわふわして、

頭がスポンジのようで、

頭の奥もちくちくと痛むのは気にせいなのだろうか?




暗転


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