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スーパーボウルCMで見る2024年のトレンド

スーパーボウルは、アメリカで最も視聴者数の多いスポーツイベントとして知られていますが、その魅力は単にアメリカンフットボールだけに留まりません。

毎年、ハーフタイムショーに誰が出演するのか話題になります。今年はUsherが出演して大盛り上がりでした。

そして、スーパーボウルの放送中には、数々の注目すべき広告(CM)が流れ、それらはスーパーボウル限りのスペシャルなCMとして有名です。

スーパーボウルのCMは、この時期しかみることができず、そのために特別な企画や演出がされるのでその年限りの貴重なCMです。

これらのCMにかかる費用は非常に高額。実際、今年は30秒のCM枠で700万ドルほどの広告費がかかります。制作費は別途かかるので、1本のCMで1000万ドル(10-11億円)は発生します。

高額な費用がかかるため、企業はスーパーボウルCMを制作するために非常に努力します。スーパーボウルの枠にCMを流すことは、単なる広告の枠を超えて、ブランドのイメージを高め、消費者に強い印象を残すことを意味します。

そして毎年、多くのCMには有名人が出演していて、彼らの姿にも注目です。(日本と違い、アメリカのCMには著名人を起用しないカルチャーがあります)

彼らがどのCMに出演するかは、一種のトレンドとなり、視聴者にとっても注目の的。

スーパーボウルCMは、単なる広告ではなく、芸術的な表現やエンターテイメントとしても見るため、多くの人々がスーパーボウルの放送を楽しみにし、CMも含めてその一夜を特別なものとして体験することができます。

さて、2024年のスーパーボウルCMでトレンド感があるもの、面白かったものをご紹介します!今年はエンタメ感が満載で豊作!

暇つぶしとして、動画をお楽しみください!


ざっと、ほぼ全てのCMに目を通した上で、まずは個人的Top5からご紹介します。

No.1 ダンキンドーナツ、まさかのJ.Loとベン・アフレックをキャスティング

ジェニファー・ロペスとベン・アフレックはその昔付き合っていたことで有名、最近また婚約して世間は大盛り上がり。それをうまく活用したCMでうまくできています。ベンの相棒のマット・ディモンやNFLのスーパースター、トム・ブレディ、おまけの様にFat Joeも出演していてツッコミどころが満載。個人的にはベンが「Boston massacure!!」とスタジオ入りした時に吹きました。

No.2 あのビヨンセでさえ破壊できないほど強い、Verizonの通信

ビヨンセがこんなコミカルなCMに出るとはビックリしたけど彼女のキュートでパワフルな魅力が満載。何かと話題な「バービー」もネタにしていてクスッとできる。

No.3 Uber Eatsの底力、出演者が豪華すぎる

「新しいことを覚える時は、何かを忘れるように脳みそはできているのよ」とジェニファー・アニストンが言い出すことから始まるCM。人気ドラマ「フレンズ」で共演した”ロス”ことデヴィッド・シュワイマーのことを忘れ、ベッカム夫妻は、ビクトリアが所属していた「スパイスガールズ」の名前を忘れる。最後にはUsherが自分がハーフタイムショーに出ることを忘れている始末。贅沢すぎるCM。個人的にはベッカム夫妻のつたない演技が可愛くてほっこり。

No.4 ツッコミどころ満載の化粧品CM

CeraVeという保湿系の基礎化粧品で私も愛用中なのですが、マイケル・セラが「セラヴィ」の開発者であり創始者のように振る舞うCMが、昔のCMにありそうな内容で爆笑。音楽とか照明、カメラワークがシュールすぎます。

No.5 元カリフォルニア州知事によるコミカルな演技

シュワちゃんが「Neighbor」をうまく発音できないところが、とにかく面白い。彼の言い回しが癖になって、真似したくなる。最後のオチにもクスッとできる良作。



ここからは、そのほかのおもしろCMをご紹介します。

ドリトスは安定のコメディに若手の注目女優が出演

ドリトスは毎年コメディ系のCMを制作している、国民的なスナックブランド。今年は若手女優ジェナ・オルテガが出演しています。Netflixの「ウェンズデー」でお馴染みの注目女優で、可愛い。

アメリカンなビールのCM


バドワイザーのライトビールこと、Bud LightのCMは、なんでも願いをかなえる妖精のような男性が、みんなの願いを叶える内容。有名な元フットボール選手のPeyton ManningやミュージシャンのPost Maloneが出演して、内容はアメリカンの王道といった様子。

オイコスで筋肉アピール


コメディアンのマーティン・ローレンスと元アメフト選手のシャノン・シャープ出演。オイコスを食べるとゴルフカートも持ち上げられるほど筋肉つくよ、という単純でわかりやすいCM。日本でオイコスは女性タレントを起用するなどポップなイメージだから対比が面白い。

Reese'sのビーナッツバターカップがアップデート!?

著名人が多すぎてちょっと疲れた時に、こちらをどうぞ。お馴染みのお菓子の中身がリニューアルするそうで、その内容に一喜一憂するアメリカ人の皆さまです。笑

T-Mobileも豪華俳優陣やアーティストをキャスティング

大手通信企業T-MobileのMagentaステータスという、映画割引などいろんな特典を受けられるステータスのCM。著名人たちはそのステータスが欲しくて日々オーディションを受けている、というコミカルな内容。映画好きもテレビドラマ好きもうなるキャスティングで楽しい。

可愛い猫が主役のマヨネーズのCM


「Meow」ではなく「Mayo」と鳴く猫が世界中で大ブレイクしてフードロスのキャンペーンをするけど、スキャンダルであっという間に世間から消えてしまうという皮肉さ。(猫のスキャンダルってw)一緒にいるのは映画「バービー」で印象的な役だったケイト・マッキノン。

ビールは平和の象徴!?

家族団欒でスーパーボウルをテレビで見ようとすると、対戦相手のユニフォームを着た娘のボーイフレンドが登場して、凍りつく家族たち。Coors Light飲む?という娘の声をきっかけに、遠くのどこかで氷の汽車が出発。街を駆け抜けて美味しいビールを届けに来たのはLL・クール・J。登場すると音楽をかけてみんなノリノリ、これで楽しくスーパーボウルを楽しもう、というなんとも素敵なCM。ビールと音楽さえあればオッケー、という雰囲気が好きです。

謎の生物が踊る、映画の名作シーン


何も考えずに楽しめるCMです。笑
長尺CMが続くと、30秒は短く感じます。

ついに新メニュー登場!を大げさに伝えるCM


初のスーパーボウルCMを作ったフライドチキンチェーンのPopeyes。1972年創業以来、ついにチキンウィングを発売する、という内容。自分を冷凍保存した創業者が目覚めると、新たなメニューのチキンウィングが誕生していて、ロボット掃除機やドローンや自動運転が日常にあって驚く。最後はついにPopeyesでチキンウィングが登場!と締めくくる。なぜ今までチキンウィングがメニューになかったんだろう、と個人的に気になった。笑

BMWは王道、ラグジュアリーを保った、”らしさ”全開のCM


街ゆく人がクリストファー・ウォーケンの真似をして話しかける変な世界。最後に「Yeah」の台詞でUsherも登場してクスッとする展開に。



まとめ

上記はオンエアされた全てのCMではないのですが、エンタメ感が強いものをピックアップしました。

今年はコロナ以前の通常に戻った感じがして、王道、豪華、コミカルなものが目立ちました。

ターゲットは30代後半以上と思われる内容やキャスティング。近年のハーフタイムショーのラインナップをみても、スーパーボウルの視聴者は年齢層は40歳overと思われます。

2024年は通信、飲料メーカー、菓子メーカー、車、保険会社など、大手の常連企業が連なる中で、PopeyesがCMを打ったことが印象的でした。

コロナ明けはメッセージ性が強いものや社会課題に関するCMが多かったので、今年はエンタメ満載で楽しむことができましたが皆さんのお気に入りはありましか?

最後まで読んでいただきありがとうございます!こんな記事も書いているのでぜひまた遊びにいらしてください。


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