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大人になって再び映画「ゴーストワールド」を観て思ったこと
映画館のリバイバル上映で、久しぶりにテリー・ツワイゴフ監督の「ゴーストワールド」を観た!
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この映画をはじめて観た大学時代は、自分でいうのも何だが、将来について、また自分自身について真剣に考えることがほとんどないぼんやりとした学生だったので、話の部分というよりは、この映画の音楽やファッションに感化されていたように思う。
今回改めて観てみると、友情のすれ違いとか、主人公のイーニドが次第に孤独になっていく状況が観ていて苦しくなるような展開で、同世代の時期に観た時よりも感情を揺さぶられて、じたばたと悶絶する感じがあった。。笑
鑑賞後に映画について調べてみると、ゴーストワールドというタイトルに自分の中で誤解があることに気づいた。
ゴーストワールドとは、ラストシーンでイーニドが廃線になっているはずのバスに乗って行く世界のことを指していると思っていたが、実際はイーニドたちが住むLA郊外の街のことを指しているらしい。
監督であるテリー・ツワイゴフはこう述べている。
私にとって、この映画は現代アメリカの文化的批判であり、企業文化に対する社会的・文化的批判として作りました。
『ゴーストワールド』というのはダンが考えたコミックのタイトルで、彼にとっては違う意味を持つでしょうが、私にとっては文化批評的な意味合いが強い。これは、そのとき主流になっている文化ではなく、自分が本物だと思え、結びつきを感じられる文化を探すことのジレンマについてなのです」
この映画が上映された2000年代初頭は劇中で主人公イーニドが出会う冴えない中年男性シーモアが言ったように“ビックマックとナイキで満足する世の中”だったのかもしれない。
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現在はSNSで個人が自由に発信する場が生まれたこともあり、「オタク文化」と揶揄されることもあった個人の趣味嗜好が、この映画の時代よりは受け入れられるようになってきたように思う。
イーニドが好んだ70年代パンクロックやレトロファッションも、個人の嗜好の一つとして、現在の若者は自然な形で理解を示すのではないだろうか。
また、自分が「これだ」と思う文化を探すことにおいてもこの映画の時代より容易になってきているかもしれない。
当時この作品のキャッチコピーは「ダメに生きる」だったが、主流文化が生活の多くを占め、現在よりも風当たりが強い状況の中で、迷いながらも自分が「これだ」と思うものを追い求めるイーニドの姿は、迷いがありながらも輝いてみえた。
成長し、思春期に差し掛かった子供がこの映画を観るとどう感じるだろうか。
感想を聞いてみたいなあ。
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特に描きたかったのは、バスを待つおじいさん。
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