「ナインタイル」数学的には×、商品としては〇(1)
Oinkgames(オインクゲームズ)社の、これ。パッケージを店頭で見た時、なんか面白そう!っと感じまして、パズルマニアの血が騒いで即買いしました。
確か約8年前でしたよね?店頭に並び始めたのは。(現在2024年)
・パズルマニアが好きそうなシステムを採用
・なんと、お子様もこういうの大好き。白熱。(競争系ゲームでもあるので)
一粒で2度おいしい良質なゲームです。
ぜひ、読者のあなたも1セットご購入ください。と宣伝したいところです。
と、いう前置きはさておき、今回もまた、コレに数学的な観点からの考察を入れます。
*この記事は、ゲーム解説ではないしゲームのレビューでもありません。カードのシステムを考察するという、とてもマニアックな記事です。
ご注意:
ナインタイルとは、だいたいどんなゲームなのか、ざっとの知識があればいいです。
万一、ナインタイルを全く知らないという人は、先に文献検索をお願いします。そこまでの知識があるうえで、この記事をお読みください。
さて、ナインタイルは全部で9枚のカード、そしてマークは6種類です。
トランプカードとは大きく違い、カードの表も裏も「マーク」が入っています。
<マークについての、規則性まとめ>
全9枚のカード:表裏あるので面の総数は18面
全6種の「マーク」:18面に割り振るなら、「1マーク」は3面に使われる。
9枚のカードすべて、「表と裏とは必ず違うマーク」である。
わあ!こういうのって、XX大学の入試問題に出そうな内容ですよ!
数学的にいろいろ考察できそう。面白そうなテーマですね。と、ラジくまるは感じました。
ということで、6種類のマークを裏表でダブリなく、しかも「3回ずつ平等に登場させる」、9枚のカード組み合わせ問題、としてこの問題を解こうと思います。
なお、6種のマーク ■〇▼☆◇× をこの記事で使うのは、私が面倒なので、かわりに数字で示させてください。
■〇▼☆◇× = 1 2 3 4 5 6 で表します。
最初に、カードの「設計方針」には、どんな手法(やりかた)がありえるのかな?について考えてみます。
まずはマーク「1」だけに注目します。
すると、マーク「1」の裏面は、2だったり、3だったり、いろんな可能性があるわけですが、整理整頓すると10種にまとめられます。
今回は、マーク「1」に注目したわけですが、「1」の裏にくる可能性があるマークについて、
「組み合わせの数」
を調べると、全部で「10種類」しかないよ。ということが判明しました。
ちなみに、ここまでの考察で、カード9枚中の3枚を消費しましたので、あと決めなきゃいけないカード残数はたったの6枚ずつです。
その残りの6枚を、あんまり深く考えず、雑にマークを割り振ると、こんなカードセットが出来ちゃいます。下の表です。
これでは、1,5,6の裏は、必ず2,3,4になる。
っていう、強い法則性が完成しています。
ナインタイルのゲームとしての面白さの本質は、「裏返した時、何が出るか予想できない」ってところにあります。これ、ナインタイルゲームのイチバン大事なキモです。
「このカードの裏は、間違いなく2か3か4!」
って知ってる状態で裏返すようでは、このゲームは興ざめです。つまんなくなっちゃう。
ということで、こういう割り振り方はボツです。絶対こんな設計方針でカードを作ってはいけません。
まだ、続きます。