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ゲームシステムの考察・1つめ/ゲーム盤に「マス」がない(2)

(1)からの続きです。
もうひとつ、Yalaも紹介したいです。これも、マス目がないゲームです。
一言でいうと、どんどん人数が減っていく「椅子取りゲーム」です。
ルール詳細を読んで頂ければ、このたとえ話になるほどぉと言ってもらえると思います。
ゲームが進むにつれて、スタック(積み重なってるコマ)の総数がどんどん減っていきます。
見た目の映像としては、開始時点では12角形だったが、どんどん11角形,10角形・・・と変化し、どんなに頑張っても7角形くらいまで達したあたりで「誰かが動かせなくなって、負け確定」という、そんなゲームです。

BGGよりYalaボード画像。元の写真画像をタテ方向に伸展して表示している。

とにかくコマ(スタック)たちが並んでいれば、それで十分ですよ。マス目なんて、いらないですよ。
っていう発想は、私にとってはコペルニクス的転回、コロンブスの卵です。こういう考え方ができるようになりたいって常々思いますが。
まだまだそんな境地に達することができてません。

もっと修行を積めば、こんなすっごい発想をできるようになるのでしょうか?とにかく、日々修行を続けるしかありません。
いつまで経っても、
Listen! Young Pada-Wan! Huuuuum. (スターウォーズより引用)
って Master ヨーダ に言われてしまいそうです。

追伸:
念のため、どうしてもYALAのルールを知りたいっていう人がいるかもしれないので、図なしで文字だけで掲載します。
(ホントにそんな需要あるのかな?)

YALA 2 players

勝利条件:
一番最後にコマを動かした人の勝ち。(自分のターンになった時、動かせるコマがない人が負け)
用具:
ドーナツ形状のボード(ゲーム盤には●印のようなものは描かれていない。スタック同士の並び順は重要だが、スタックとスタックとの距離は無関係)
コマ 黒赤 各12個ずつ。スタック可能な形状。
準備:
必ず「黒と赤」のペアでスタックを作る。12組のスタックを盤上にランダムに並べる。
必ず黒が上になっているものが6組、赤が上のものが6組になっていること。
どちらが黒/赤を分担するか決める。

プレイ方法:
自分のターンでできることは、スタックの一番上にある「自分の色のコマ」1個を動かすことだけ。

コマの動かし方の詳細説明:
コマはスタックの高さのぶんだけ移動する。ゲーム開始の時点では、すべてが高さ2のスタックなので、移動量は「2」となる。
ゲームが進むにつれて、スタックの総数が次第に減る。その影響からゲーム盤には隙間が増えていくが、このゲームは隙間を無視する。例えば「移動量2」の場合、隙間のことは無視して、とにかく2つ隣のスタックの上に移動する。 

その他の補足ルール:
スタックの高さが「5個」に達した場合、そのスタックは「ブロック」と呼ばれる。他のコマはブロックを通過できない。
ただし、ブロックのいちばん上のコマを動かすことは可能。とはいえ「絶対に5歩進まなければならない」のだから、このスタック以外に、その他スタックが5つ以上ないとブロックからは動けない。
もちろん「移動力5」を進もうとする途中に「ブロック」があるなら、その移動はできない。
しかも、移動力の数が余ったからなどといって、ゲーム盤上を1周以上ぐるぐる回ることも禁止。スタートしたスタックに戻ったり、あるいはスタートしたスタックを通過することは禁止。 

以上です。なお、マス目がない(しかしコマとコマとの位置関係には意味あり)というボドゲはまだ他にあるような気がします。しかし、思い出せないので、ここまででとりあえず記事を締めます。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。