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肉じゃがを作る

今日、YouTubeで動画を見ていたら肉じゃがを作る動画があったので、私も食べたくなり、作ってみることにした。(実に単純な人間である。)

まず、玉ねぎ、じゃがいもを洗って皮を剥いて一口大に切った。するとそこで事件が発生。にんじんがないことに気が付いたのだ。にんじんのない肉じゃがなど、クリスマスケーキのないクリスマスと同じである。私はすぐさま家を飛び出し、最寄りのスーパーへと向かった。

ところがどっこい、運が悪いことに、今日は火曜市でにんじんの特売をしており、なんと午前中のうちに売り切れてしまった様子であった。茫然と立ち尽くす私。私の視線の先にあるのは空になった【特売 火曜市 にんじん一本28円!】と看板に虚しくかかれたにんじんが大量に入っていたであろう段ボール箱。

それでも私はめげずにそこから一番近い八百屋さんへと向かった。そこではありがたいことに、そこそこ大きな人参が2本入って98円で売られていた。私はかつてこれほどに人参が売られていることに感謝したことはない。八百屋さんの店長にありがとうの思いを込めて人参と引き換えに百円を渡した。店長は「毎度!おおきに!」と、お釣りの二円を渡しながら煌びやかな笑顔を私に見せた。店長。あんたの笑顔、一生忘れないよ。恩に尽きるね。そんなことを思いながら「ありがとうございます。」とだけ言い、店を出た。その時私の頭の中では、ロッキーのBGMが流れていた。

家に帰ると、人参を切り、今日YouTubeで見た肉じゃがの作り方を見様見真似で作ってみた。思えば生まれて19年、肉じゃがを作るのが今日が初めてだった。これまで肉じゃがを作ったことがないというのもまあ恥ずかしい話ではあるが、今日を境に私は人生の経験値も上がり、「肉じゃがを作れない人間」から「肉じゃがを作れる人間」へと昇格したのだ。

しかしこれまた作っている途中で事件発生。肉の量が野菜の量に比べて極端に少ないのだ。これでは肉じゃがではなく、【じゃが~少量の肉を添えて~】になってしまう。これでは肉じゃがを作れる人間とは呼べない。私はすぐさま新しい牛肉のパッケージを開けて、少し手遅れ感はあるが付け足した。これで証拠隠滅だ。

見た目は可もなく不可もなくといったところだろうか。初めてにしてはまあまあの出来である。それでは、いざ、実食。

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味は、初めてにしてはなかなかの上出来!具材はちょうど良い柔らかさで、味もよく染み込んでいる。欲を言えば人参にもう少し味が染み込んでいればもっと美味しかったが、贅沢は言わない。前回歴史的大失敗を遂げたこげこげの暗黒ジャイアンシチューと比べると、かなりマシになったと思う(気になる方は以下のurlよりご覧下さい)。これで私も合コンの場で「料理ができる」と言えるポイントが高めの女子になれた。まあ行く予定もないし誘われる気配もないのだが。(虚しい。)

そんなこんなで料理に自信がついた私(わかりやすく調子に乗っているわけだが)、これからも色んな料理に挑戦していきたいと思う。私が目指すは「あの頃を思い出す昔懐かしい味」の家庭料理をマスターすること。世のハイスペック男の胃袋を鷲掴みにしてモテモテの華々しい人生を謳歌させるという完璧な人生プランへの第一歩を、本日は成し遂げたのである。私の、【目指せ・いい女!〜家庭料理マスターへの道〜】人生はまだ始まったばかりである。

↑歴史的大失敗を遂げたこげこげ暗黒ジャイアンシチューを作った時の記事



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