「作り手」は、誰よりも楽しめる。
社会人2年目の終わり、会社を辞めていく人が増えた。みんな口を揃えて「この会社にいても先が見えない」と言っていた。
なにかできないだろうか。そう思って同じ会社の先輩だった現夫と始めたのが「キャッシュフローゲーム部」という社内部活だった。
キャッシュフローゲームは人生ゲームのように自分の人生を考えたり、お金について学ぶことができるボードゲームで、ゲームをしてから自分の人生やキャリアを話せるような場所があったらいいんじゃないかと思ったのだ。
同期や後輩を誘って運営チームをつくり、定時後や休日に会社の会議室を使って開催。途中から社外からの参加OKにして交流が生まれたり、「うちの会社でもやってほしい」と言われて他社に出張したりもした。
その2年後くらいに私も転職することを決めるのだけど(苦笑)、お金をもらって(部費を集めて備品を買っていた)場をつくり、会社の中で新しいつながりが生まれたり、隣の席で仕事をしている人の全然知らなかった夢や想いを知れること、提供者側になる楽しさを知る大きな原体験になった。
キャッシュフローゲーム部は私の転職を機に「Movin' LIFE」という夫と2人のワークショップユニットに形を変えて、ストーリーテリングや対話を中心にしたワークショップを続けてきた。
…と思い出していたら長くなってしまったのだけど、大好きだった場をつくることも、産後に職場復帰してからは余裕がなくてなかなかできないまま3年。
去年の年末にBEの肩書きのワークショップをやったのはそんなタイミングだった。
「あ、やっぱりワークショップやるの好きだわ」って気付いて、1月・2月と1本づつワークショップをやった。
そして先週末、海の見える場所でワークショップをやる機会をもらった。参加者を募集する形ではなく、コミュニティの合宿の中の1コンテンツだったからどうやって参加者の動機づけをするのか、90分という枠の中でどれだけできるか、50人規模でいつものように車座でみんなの表情を確認しながらという進行は難しい。不安要素がたくさんあった。
で、やってみた話はまた詳しく書くとして(笑)、終わってみた今思っているのは、すごく楽しかったっていうこと。そして「楽しかった!」っていう声がうれしかったということ。
本が大好きな私が「編集」という仕事をするようになってもっと本が好きになったり、コンテンツの楽しみ方が広がったように、自分が作り手になり、提供者側にいた方が学びも喜びもずっとずっと大きくなる。
やりたいこと、やってみたいこと、好きなこと。
ちょっと勇気を出して小さくてもやってみる。
誰かのためじゃなくて、誰よりも自分のために。
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