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ふくしまから未来に想いを馳せて。

震災のことについて書くのは少し抵抗がありました。

たかが2.3回福島に行っただけの僕には被災者の気持ちを代弁するのは不可能だと思うからです。

だから少し発想を変えて、
被災者のために書くというよりも、今日という日を風化させないために、自分がこの震災を忘れてしまわないように、そんな想いを込めて書きたいと思います。

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震災が起こった時、僕はまだ中学生でした。
津波で流される家の映像に心から恐怖したのを今でも覚えています。

大学生になってスタディツアーやゼミを通じて、何度か福島や東北の地域に訪問させていただき、その訪問の中で様々な考え方を持つ人に出会うことができました。

古民家を復旧させようと少しずつ活動を進めている大学生。
亡くなった人もこれからを生きる人も心安らげる希望の丘を作ろうとしている人。
語り部として僕たちのような学生を受け入れ当時の様子を伝えてくれる人。

そんな中、語り部さんのお話を聞いて行くうちに胸が苦しくなることが何度かありました。
僕はそこで思わず、”話すのって辛くないですか?”と聞いてしまいました。

すると語り部さんは笑顔で、
”僕たちも誰かに話すことで震災を乗り越えられるんだ。
だから話を聞いてくれてありがとう。”

と返してくださいました。
その言葉に震災を乗り越えようとする強い力を感じました。

また別の時に、福島から離れて過ごす人のお話を聞かせていただく機会もありました。
そこで印象的だったのは”安全と安心は違う”という言葉でした。
いくら安全を数値で説明されても、心が安心するかどうかは別の話と話されていて、本当に良くわかる話だと思いました。

戻ることもできる、子供たちを育てる、様々な条件の中で”だから私はこう選択する”、という覚悟や姿勢がとても素敵だと感じました。

どの考え方や方法論が正しいということではない、
それぞれの道で良い方向に進んで行くことが大切なんだ。

出会った人たちから、そんなことを学べたと思っています。

最後に1つ、紹介したいムービーがあります。
MIRAI 2061。

このムービーは「チャレンジふくしまプロジェクト」のもと、
震災から50年後の福島が舞台でそこに至るまでの人の姿やその土地の魅力をミュージカルに凝縮し、福島の希望を描いています。

初めて見た時、出会った人々の言葉や表情が込み上げてきて胸が熱くなりました。
少しでも同じ気持ちが伝わると嬉しいです。

東北を訪ねて、それぞれの考え方を持ち、それぞれの方法で震災を乗り越えようとしている人たちに出会えたことは僕にとって大きな宝です。
今日という日がMIRAIに向かって行く、希望溢れる日になっていくと良いな。
そんな事を思います。


ライ

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