見出し画像

鬼とは何か

こんにちは!酒井です🍶
今回はタイトルにあるように、鬼についての紹介を最初にしておきたいと思います。

そもそも鬼とは何か、ご存知でしょうか? 残念ながら(?)鬼滅の刃などで描かれる鬼と、実際の鬼とでは少し異なります。1番の違いは、体質。鬼は日光に当たっても消えません!!(…どこのヴァンパイア???とツッコミながら作品を楽しんでいます)
鬼をテーマにした漫画やアニメでは、「鬼滅の刃」や、「鬼灯の冷徹」、「犬夜叉」などが人気ですね。鬼滅の刃では人間に害をなす敵で、鬼灯の冷徹では閻魔大王の補佐官として描かれています。

漫画などで表現されるように、実際の鬼にも種類が多々あります。現生で人間に害をなす鬼、地獄で咎人を裁く鬼、邪鬼と呼ばれたり、悪魔と呼ばれたりすることもあります。

表現としての鬼

現代において鬼とは、「人から外れた存在」や「過剰なモノ」のことを指します。
赤や青の体をしていて角があり、金棒を持っているイメージで覚えられることが多い鬼ですが、容姿は様々で、人間のような容姿の鬼も多く居ます。一般的なイメージとは異なり、容姿では判断ができません。倫理感で判断される存在なのです。

言葉としての鬼

また、平安時代、文字が発達した際に「隠す」「隠れる」の「隠」の一文字を「おん」と読み、後に「おん」を「おに」と読むようになります。隠れた存在、を総じて鬼と呼んだため、妖怪や幽霊も鬼と呼ばれました。

中国での鬼

日本では人間が死ぬと幽霊になるとされていますが、中国では人間が死ぬと鬼になるとされています。地獄で罪人をなぶる鬼の獄卒は、中国から持ち込まれた仏教の考え方で、中国の鬼と日本の鬼では概念が少し異なります。地獄の鬼は罪人に罰を行使する存在です。

モノノケと鬼

古くは鬼を「モノ」と呼び、モノノケの「モノ」は鬼の意味も持ちました。
精霊や神は物に宿るとされていたため、モノは鬼に限らず、神や精霊、妖全てをモノと呼びました。

神としての鬼
日本のような多神教世界の神は善と悪の両面を持ち、鬼と神は表と裏の存在で語られることが多くあります。神の中でも、良い神は「和魂」と呼ばれ、悪い神は「荒魂」と呼ばれますが、この荒魂は鬼とも呼ばれ、人々に禍や祟りを与えてきました。(素戔嗚尊、天探女など)

平安時代の鬼

また、平安時代の鬼の概念としては、朝廷(天皇)に服従しない人間を鬼と呼び、その悪を倒す伝説として鬼が伝わりました。これは、当時の日本が「天皇に逆らう=悪」という基準のもとで鬼という言葉を使い、天皇に逆らうものは「人道」から外れているとみなされ、この世のものではないと判断されていたようです。酒呑童子や茨木童子などは大江山の盗賊だったとされているため、かなり力のある反乱分子として朝廷の頭を悩ませたのかもしれません。


「鬼」とは決して架空の存在ではなく、実際に日本に存在していると言っても過言ではありません。勿論、昔の人間としての基準と今の人間としての基準では異なるので、同じ基準での鬼は少なくなっているかもしれませんが、現代における「人間」らしい生き方から外れる人間も、鬼と呼べるのではないでしょうか。

私は普段から、人に悪意を持って自己を貫こうとするモノを心の中で「鬼」と呼んで生きていますが、皆さんの周りには鬼のような人はいないでしょうか?見た目ではなく、心で測られる存在の鬼。見つけるためには、「人とは何か」を考えないと見つかりません。このように自分なりの「鬼」を哲学的に持てるのも、鬼の面白いところだと思います。

人間らしい行い、鬼のような存在 …あなたは何を基準に鬼を見分けますか?



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?