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戦略大作戦【吹替完全版】:高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に馬鹿が戦車でやってくる

 先月の副音声解説つき字幕版に引き続き、昨日は吹替完全版の戦略大作戦がムービープラスで放送されました。
 まあ、その、副音声解説つきだろうがカットシーンの追録つき吹替完全版だろうが、主人公たちがやってることは高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に行き当たりばったりなわけですが。

 というか、単語記事になってんだな、この無責任ワード。

 さてそんな戦略大作戦吹替完全版ですが、今は亡き名声優と現代の大ベテランの二人三脚の演技が耳に大変心地よいですね。
 大塚周夫・明夫親子はもちろんですが、新旧ダースベイダーであるテリー・サバラスの大平透&楠大典も面白いです。声だけ聞いてると、皇帝やターキン総督にクソ仕事を押し付けられたり、適当極まりない相棒にクソ厄介な状況の対処を丸投げされたベイダー卿が始終癇癪起こしてるようなイメージも湧いてきます。
 あと、こういうときのイーストウッドの追録って、栗田貫一じゃなくて多田野曜平なんですねえ。ルパンの声とイーストウッドの声は別ってことなんでしょうしそれは納得ですが、逆に言うと両者の声をひとりで使い分けていた山田康雄って凄かったんだなと改めて感嘆しました。

 てんぐは近いうちに、テレビという媒体がSNSに代わり主要メディアとしての存在感を取り戻すと考えています。特に報道という点に関しては、SNSは信じ込むには危なっかしいし、何よりそこで飛び交う声は怖くて神経すり減らすからと考え、遠ざかる人は増えています。
 ただ個々の映画やドラマなどについては、Netflixなどの配信サイトの方が、自分のペースで見られて良いという考えも定着しています。
 このビハインドをテレビが埋め合わせるためには、配信サイトの方ではできない付加価値をつけることでしょう。
 海外の映画やドラマについては、この戦略大作戦のように追録したり、あるいはいつぞやの金曜ロードショーでのローマの休日のように、いまお馴染みの声優陣で新規オリジナル吹替を行うという手段もあります。

 またBSでは、WOWOWによる陳情令の吹替版が製作、放送されました。

 武侠ものの映画やドラマって、吹替版がないケースも多いんですよねえ。なので陳情令の吹替版製作は嬉しかったです。
 このようなサービスは配信サイトではなく、地上波やBS、そしてムービープラスを始めとしたCSといったテレビ局でないとやりにくいです。

 こんなニッチなサービスも、テレビが復権する大きな一歩となるかもしれません。

 TRPGユーザーとして見ると、以前のドラゴンランス卓観戦記でも書きましたが、この映画ってそのままシナリオに転用できそうです。

  1. 状況は二大陣営の戦争である(もしくは自軍の勝利は目前である)

  2. PCたちは自軍から様々な理由で汚れ仕事ばかり押し付けられている

  3. ひょんな事から前線地域の敵陣内にあるお宝の存在を知る

  4. 上位者から数日間の自由時間を与えられる

 この四点の条件が満たせるなら、D&Dでもロードス島戦記でもソードワールドでもガンダムスターウォーズのTRPGでも、他のどのシステムでもやれそうです。
 イーストウッド=ケリーのポジションは、話の言い出しっぺNPCで良いと思います。というか、映画の中でこれほどイーストウッドが存在感と解決力を見せないってのも珍しいくらいです
 戦場というか冒険の渦中で発生するハプニングなどの事例も、PCたちの行動が誘発する事態についても、映画を見てれば自然と集められます。
 あとは、タイガー戦車などのドイツ軍のユニットを、遊ぶシステムでの敵ユニットに置換しておけば完成です。

 この戦略大作戦吹替完全版、まだまだ放送機会はあるはずですし、TRPGユーザーにおかれても是非ともご覧ください。

 なお、この記事を書きながらBGVとして流していたんですが、ちょうどいま地雷原でのパトロール隊との戦闘で仲間数名が死亡して、やるせないムードが漂ってます。まあ、自分で欲かいて自陣を集団脱走の上で敵陣へ略奪しに行った結果なんですが。

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