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ディズニーのマスクあります選手権

シリーズ・現代川柳と短文 071
(写真でラジオポトフ川柳159)

 夏祭りの出店にお面を売っている店があった。きかんしゃトーマスやプリキュアといったわかりやすい面々(ダジャレ)が並ぶ中、ふと、目も耳も口もない真っ黒なお面が1枚飾られているのに気がついた。へえ、こういうキャラクターがいるのか。おもしろがって買って装着してみると、目の位置に穴が空いておらず、まったく視界が得られない。あわててお面を外すと、祭りの光景は跡形もなく消え、人っ子ひとりいなくなっていた。静まり返った原っぱを打ち上げ花火の光が照らす。あ。一瞬、あっちのほうに髪の長い女が立っているのが見えた。女、だったと思うがよくわからない。紫の浴衣を着て、目も耳も口もない真っ黒なお面をつけていた。

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