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ぼくの席から見えそうなきみの席

シリーズ・現代川柳と短文 091
(写真でラジオポトフ川柳179) 

 中学生のとき、あみだくじを使って席替えをしたことがある。担任が紙に1クラス全員分の本数のタテ線を引き、上端と下端だけが見えるように折り曲げ、わたしたちに見せた。はい選んで、と言う担任がやたらとニヤニヤしていたので、あ、こいつたぶん、ヨコ線引いてねえな、と思った。それのどこがおもしろいのかわからないが、果たして、折り曲げられた紙をもとに開くと、タテ線はそれぞれべつの線とは交わらず、上端から下端へと「一直線に」引かれていた。担任はまだニヤニヤしていた。どこがおもしろいのか、やっぱりわからなかった。

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