【本当にそれで良いのでしょうか?】 #521
あるがままの姿で
あるがままに振る舞い
あるがままに生きる
その為には先ず
このシステマチックな都会から
エスケイプする事が先決だ
という事で
ヤスは都会での生活を捨て
田舎暮らしを始めた
しかし
田舎は田舎でのルールがあり
ヤスの
あるがままは表現できない
たがら今度は
無人島を借り移り住んだ
あるがままを手に入れた
あるがままは最高に楽しい
常識に囚われず
フーダムに生活する筈だった
が実際は
水もガスも電気も通っていない離島
もちろん家も無い
ヤスはでもどうしてもココに住みたいので
一旦都会に戻り
必死に働きお金を貯め
もうすぐ目標金額に
達しようとした時
恋に落ちてしまった
息抜きで通っていたキャバクラ
深入りはしないように
指名はしないようにしていた
しかし
ある日ヤスのカラダに電流が走った
あれよあれよという間に
貯金は底をつき
借金してまでも入れ上げた
たまにアフターも行ってくれた
ヤスは離島の事など忘れるほどに溺れた
だがヤスの儚い恋は
新型コロナウィルスによって
引き裂かれた
キャバクラは営業自粛中に閉店し
大好きな女の子の行方は分からなくなり
働いていた会社からも派遣切りされ無職になり
アパートの家賃が払えないので
追い出され
気がついた時は路上生活者になっていた
だがヤスはこの生活で解き放たれた
ホームレスになった事によって
誰にも構われず
誰にも相手にされない
言い換えると
それはフリーダムだった
こんな都会に
あるがままがあったじゃ無いか
ヤスは嬉しくなり
ポジティブなホームレスとなった
数年後
ヤスの姿を見たものはいない
ほな!
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