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【残酷な事務手続き】 #684


私は学者で功績を認められて宇宙一最先端の星であるワナナ星に招待されこの星で研究を続けている
普段の生活は快適で問題無いのだが
一旦旅行などの長距離移動を伴う行動をする時に公共の移動手段が必要となる
毎回ゲートに入る時と出る時に質問攻めに合う
事務的なそれは気持ちもこもらなく平気で相手を傷付ける
ウンザリする


「アナタは人間ですか?」

「私は人間ですがもうこちらの星に帰化しておりますので人間でありますが権利上はワナナ星人です」

「という事は難民申請書はお持ちですか?」

「私は難民ではありません
ワナナ星からの依頼を受けて仕事をしており
その上で帰化した方が何かと都合が良いので難民ではありません」

「人間は男と女がありますがアナタはどちらになりますか?」

「私はトランスジェンダーで男でも女でも無いです
今の地球はそれ以外の性別もあるのですよ」

「アナタは障害者ですか?」

「先程セキュリティゲートで私の右足が義足なのは分かってたじゃないですか
なぜわざわざ口頭で聞くのですか」

「武器などの危険物はお持ちでは無いですか」

「さっき調べたじゃないですか
どうして…
二度手間な事をするんですか」

「分かりました
そうしましたら通過下さい
良い旅を」



どこが宇宙一の星なのだ

これならまだ地球に居た方がましだ

しかし今の地球は汚染されとてもじゃ無いが人間が健康に生活できる星じゃない

でも毎回これだとウンザリする






ほな!

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