見出し画像

【人間の脳を模したAI】ニューラルネットワークって何? 図でざっくり解説

ニューラルネットワークの面白いところは、人間の脳の神経回路を模しているという点です。ロマンがありますよほんとに。

人間の脳みそは、ニューロン(神経細胞)が電気刺激を受け渡しすることでモノを考えています。例えば、あるニューロンが他のニューロンから電気刺激を受けた時、刺激がある値より強ければ発火(電気刺激を出すこと)して、自分の次のニューロンに刺激を与えます。こういったことの繰り返しで脳は稼働しているわけです。

ニューロンシナプスといった単語については、ここではふわっと分かっていれば大丈夫です。興味のある人は詳しく調べてみてください(丸投げ)。

私たち人間が何かを学習するとき、脳のニューロンたちはシナプスの結合強度を変えていきます。要するに

「Aくんの言うことは正しいので、通常の4倍の価値がある。Aくんからの電気刺激は4倍して受け取ろう」

「Bさんの言うことは半分ぐらい間違ってるんだよなぁ……まぁ0.5くらいもらっておけば良いかな」

「Cちゃんの言うことはデタラメだから、無視した方が良い。Cちゃんからの電気刺激は0.01倍しておこう」

「Aくん」や「Bさん」とは、あるニューロン君から見た近隣のニューロンを指します

こんなような事が、ニューロン同士で起こるんですね。こうやって情報の重みを調整することで、脳は考える精度を高めていくのです。

ニューラルネットワークでも、脳と同様のことをやっています。
入力と出力を何度も繰り返して、最良の答えを出せるよう、エッジ(脳で言うシナプスにあたる存在)の重みづけ(入力を何倍して受け取るか)を変えて精度を高めます。

それでは具体例を見てみましょう。
ここでは、機械学習の手法のひとつである「教師あり学習」を例に解説します。

情報が入る最初の層を入力層、結果が出る層を出力層、その中間で重みづけをする層を中間層といいます。こんな感じです。


上の図では、リンゴを判別するために「色」「形」「噛み跡」という三つの特徴を入力層に与えました。与えられたリンゴは色が赤く、形は丸く、噛み跡の無い個体です。しかし、次のようなリンゴだってあるはずです。


噛み跡があっても無くてもリンゴやん

そうすると今度は、噛み跡があってもリンゴであるということを学習します。具体的に言うと、ニューロンの役割を果たすノード(〇印で示された部分)「噛み跡に関する入力はほとんど価値が無いな」と判断し、シナプスの役割を果たすエッジ(緑色の線)の強さを調整し、入力層から来る「噛み跡」の重みを小さくするでしょう。そして代わりに、「色」や「形」の重みを大きくするはずです。

このような調整を繰り返して、「どんな色」で「どんな形」で「どんな噛み跡」の画像がリンゴなのかをだんだん学習していくのです。そして新たに未知の画像が与えられたときは、今まで学習し、重みの調整されたニューラルネットワークを用いて、リンゴである確率が高いのかどうか判断するのです。

中間層が増えて精度が大幅アップしたものが、今何かと話題のディープラーニング。興味のある人はこちらをご覧ください。
 ↓   ↓   ↓

少しでも役に立ったと思ったら、ハートマークとフォローお願いします!
以上、ラケットでした!

この記事が参加している募集

#とは

57,836件

よろしければサポートお願いします! 頂いたサポートはほとんど書籍代にさせて頂いております!