見出し画像

#182 クロス集計・分析は最低限マスターする 24/5/26

みなさん、こんにちは。
今日は、基礎スキルがやっぱり大事、を考えてみます。

考えるきっかけは、わたしが所属する人事部門の同僚、あるいは事業部門の会議体で従業員を見ていて段々と感じたことです。それは、分析や報告、企画内容、その提案の仕方などを見て、思い至ったことです。

ここ数年、ビジネス市場では、どちらかといえば専門性やスペシャリストなど、個のエクスパティーに焦点が当たってきていると考えています。そのこと自体は大きな文脈の中で、わたし自身もアグリーかつ賛成です。

なぜなら、企業が提供するサービスやそれに必要なテクノロジーや人的資本、情報などの資源が業界や職域の垣根なく、さらに遠心力がますます働いていくと感じるからです。ですから、個のそれぞれが持っているスペシャリティやエクスパティーを集めて、集合知にして価値を提供していくスタイルがスタンダードになると考えます。

一方、マーケットまでは類推できかねますが、当社でいえば専門性に偏りすぎて焦点を当てた負の影響を感じるシーンが増えてきました。それが、ビジネススキル、汎用スキルと言われるベーシックなアプリケーションの欠乏です。

もはやAI Chat-GPTの時代ですから不要になるかも、とも思いながらも、オフィス系アプリケーションの使いこなしもその1つです。とりわけ、わたしは企画部門に在籍していることもあり、データを分析する行為は日常的に機会があります。なお、ここでいう分析は、プログラミング言語を用いた分析や統計分析までのことを指していません。精々クロス集計・分析の程度を指します。

このクロス分析程度のことができていないレポートや考察が散見されます。その分析の手前には、データを分析できるようにクレンジングしたり、加工したり、下ごしらえ作業が必要です。実は、このデータの分析前処理の工程は見過ごされがち、かつできる人は割と稀少であることが少なくありません。

わたしは、この前処理を習熟することは結構いいトレーニングになると考えています。なお、今はクラウド化によって、そのような前処理がなくて済むように、データ活用基盤・プラットフォームを構築したり、BIでアウトプットを返すようにデータ集約したり、ソリューションがたくさんあります。

その意味ではプリミティブですが、データの前処理をすると、論理性を中心に思考スキルが鍛えられます。どんな分析をアウトプットしたいか、アウトプットからの逆算思考によって、データ前処理の仕方が変わります。

なおシステムに入っているローデータだけでは、アウトプットしたい切り口や単位の分析ができないことも多々あります。それはシステムを設計したときにはなかったユーザの個別ニーズが多様に変容するからだと考えます。

このデータ前処理ができれば、分析自体は半分程度は終わったと言ってもよいと考えています。それくらい、データを分析できるように、前処理を行なうことがキモです。データを意味ある形で活用(この場合分析)できるように実装する、すなわちエンジニアリングスキルです。

なお企画部門が日常的に行なう分析のレベルであれば、Accessのクエリや、Excelの関数、統計の初級知識(たとえば相関関係と因果関係の違い)と分析ができれば、およそのことは対応可能です

これが終わった後は、基礎的にはクロス集計・分析です。
企画部門は日常的にはExcelを使うことが多いでしょう。その場合、ピボット程度が使えれば多くの場合に耐えます。

ここまでのことが、基礎的に身についていない場面をかなり多く見てきたこともあります。今後それがAIで不要になるのか、ベーシックに身につけておいたほうがいいのか、人事部門の担当としては、悩ましいところです。従業員の標準スキルをどう考えるか、どちらかといえば今は身につけておくのが良いと考えています。それは、統計知識の初級レベルや思考スキルが鍛えられるからです。

少し長くなりましたので、次回もこのテーマで考えてみます。

さて、みなさんは、ベーシックスキルは何と考えていらっしゃいますでしょうか。専門性との強度の持たせ方に違いはありますでしょうか。
それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?