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卒業

中学三年生の秋頃のお話です。

この時にはもうよほど体調が良くない限りはクラスで顔を出すこともなくなり、基本的には相談室で過ごしていました。
休み時間になると外からみんなの楽しそうな声が聞こえたりして、
いいなぁ…。と羨ましく思ったりもしていたのですが、
実はこの時、もう一人安定して学校に通えなくなっていた友達がいました。

自分と一番のゲーム友達であり仲も良かった子です。
その子は一人で登校することはほとんど無かったので、僕が学校に行ける日はその子にも声をかけて一緒に、
2,3時間目から登校する日々が続きました。
ふたりとも朝が一番調子が安定しないので、どうしてもそのあたりの時間になってしまうんですよね(笑)


僕たちの一番の目的は勉強ではなく、
高校の為にとにかく学校へ出席し、出席回数を稼ぐことだったので、
相談室に登校し、
空いてる先生たちとお喋りしたりみんなと同じ宿題を出来る部分だけやったり、テストを受けたり。
何故かその当時の記憶がもう全くないのですが、そんな過ごし方だったと思います。(笑)

そういえば僕と保険の先生の二人だった日に、
何故か恋愛未経験の僕が保険の先生の恋愛相談に乗ってアドバイスをして、
先生が感心しながら、なんでこんな話を生徒にしてるんだろw
って冷静に自分をツッコんでた状況を今思い出しました(笑)

何故あんな話になったのかは全く思い出せないですけど…(笑)



調子のいい日、教室に顔を出すとみんな
明るい声で「おはよー!」って言って寄ってきて、
色んな事心配してくれて(笑)

そういえば、ずっとベッドで寝たきり生活をしていたので姿勢がよくなったのか、それとも『寝る子はよく育つ』なのかはわからないですが、
僕の身長がちょっと見ない間に伸びていたらしく、その伸びっぷりに

『タケノコやん!!w』

って言われてました(笑)


そしてたまに給食も一緒に食べていると凄く仲が良くて、
しかも席が前後だった別の友達が(笑)
僕が給食の時間に居ることに凄く喜んでくれて、
手が震えすぎて、掴んでいた牛乳パックを僕のスープの皿の上に落として思いっきりスープをこぼしたりなんてこともありました(笑)

こんな風にみんなが待っててくれていたあの環境が僕は本当に大好きでした。

みんな頭痛を理解してくれていたからこそ僕へ声掛けるのを遠慮してくれていたので、みんなとの距離が開いていた中で、
その友達は学校を休んでる日でも家に遊びに来てくれたりして!
(確かに頭痛はずっとあったけど、何をしていてもどうせ痛いままだし、
家で一人でいる僕に笑いを届けに来てくれる気持ちが本当に嬉しかったんです。)
学校の時間割や宿題、勉強の進み具合を見るノートなんかも教室に僕が顔を出せていない時は見せてくれたりして、本当にみんなに支えられて楽しい嬉しい時間でした!


だけどそんな平和な日々が終わる、卒業式の日。
小学校から始まり中学校まで9年間1クラスでずっと一緒に過ごしてきた仲間との別れの実感は、正直あまり湧かなくて…(別れた後に現実を知り、寂しさを感じました。)
それより当時印象に残っているのは、
教室へ戻った後、最後に一人ずつ親に感謝の言葉を伝えていこうってなりまして。

僕も一言「片頭痛で色々大変だったけど、母さんが支えてくれたおかげで無事卒業することが出来ました。ありがとうございました。」

とだけ伝えようと考え、自分の順番が来た時に伝えようと席を立ちました。
すると喋ろうと思っても1文字目がもう口から出てこなくて(笑)
全く泣くつもりなんて無かったのに、
あまりの言えなさに、周りから「がんばれー!」って言われながら
クラスを巻き込んで泣きながら伝えたという想い出があります(笑)
母によるとクラスの半数以上、そして先生も多分巻き込んでいたと後で聞きました(笑)

その後の集合写真の時に
「せっかく泣かずに行けとったのに、泣かすなよー!」って何人にも言われながら(笑)
無事卒業することが出来ました。

教室

ブログを書き始めて感じていたのですが、
ここまで深く自分自身について人に話したことは一切なく、仲の良かった友達でさえ慢性片頭痛であるという事くらいしか伝えていなかったんですよね。
そんなずっと封印されていた現実を今ここで公開して、

そして以前なら、この話題を出すとあれが辛かったよねって母と涙することもあったのですが、今となっては他人事のようにさえ感じるほどにあっさりとしていて、ようやく『乗り越えた』んだなぁと思っています。


今日も最後までありがとうございました。
これにてメインのお話中学生編は終わりです。
自分の中で一番特別な思い出であり、今でもたまに夢を見るほどに、
辛いけど楽しかった学生生活でした。
なかなか乗り越えることが出来なかった部分ですが、無事書き終えることが出来て良かったです!


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