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人生に休暇をとるべき理由とその具体的な方法 【“深く考える人”が幸せになれる 仕事の辞め方ガイド 1-5】


学校を卒業したら
定年と言われる年齢まで
ずっと働き続けなきゃいけないなんて、
そんな鬼のような決め事、誰がしたんでしょう。

それって、絶対に守らなければならないものではないですよね。

でも「働かない」時間を持つことは、
誰も奨励してはくれません。

それに「働かない」期間があると
人生がどんどん不利になる感じがしますが…
本当にそうでしょうか?


この記事を読めば、本当の意味で冷静に、
自分の人生の時間の使い方を考えることができるようになります。

この記事はこちらのマガジンの連載の一部ですが、単体でもお読みいただける内容となっています。

今回もかなりのボリュームになりましたので、
具体的な行動の部分は、
ある程度今の状態が落ち着いてから読むのでもいいかもしれません。




転職は大ジャンプである


実際に「仕事をやめるぞ」と思っても、
やはりどうしても
「キャリアの途切れ」「収入の途切れ」
などがあたかも「人生の途切れ」であるかのように思えてきて、
不安で頭がいっぱいになったりしませんか?

今の仕事をやめるとき、
「すぐに転職」を選ぶことのみが
冷静な判断なのでしょうか。

全くそんなことはないと、私は思います。

転職は確かに、”空白期間”を生むことなく環境を変える手段の一つです。
しかし実際は、自分の時間が持てなくなるという点で、何も変わりません。

それに人は、知っている・自分ができる範囲の中でしか選択肢を持てません

今のスキル
今の経験値
今の考え方
今の精神状態…

何も変えないまま次を選ばなくてはならないとしたら、
環境を変えたとしても、「そんなに変えられてなかった…!」「結局同じことで失敗した…!」となってしまう可能性も、大いにありえます。

しかも転職は当然ながら、それなりに負荷がかかります。

”深く考える人”にとって、転職というのは
今の仕事から次の新しい仕事へと
無理して大ジャンプをすること
という感覚を持つ人も多いのではないでしょうか。

転職に「気持ちをハイにしたまま飛ぶ」イメージがあったり、
心のざわめき、何か重いものを感じる場合、
そんな大ジャンプをする必要が本当にあるのか、
よく考える必要があると思います。

多大なエネルギーを消耗して「大ジャンプ」をしたのに、
本質的な視点から見ればそんなに変わってない…
また「つらい」…
そんな事態は防ぎたいですよね。

ジャンプするのではなく、
一旦落ち着いて、
地に足をつけたまま次に進む
そんな方法だって、あるはずです。

無理に転職を進めるよりも、
こちらの方がよほど冷静な
判断ではないかと私は思います。


人生に休暇をとった方がいい理由


前述のような失敗をしないないために、
本当の意味で冷静な判断をするために、
私は「人生の休暇」をとることをお勧めしたいと思います。


「人生の休暇」ではやるべきことがある


”人生の休暇をとる。”

「それってつまり…『プー太郎』になるってこと?」
と言葉が思い浮かぶかもしれませんが、
そんなに簡単に悪口に変換する必要はありません。

なぜなら「人生の休暇」ではやるべきことがあるからです。

①今抱えている責任感から全て解放される
②精神的に自分を緩め、本質に還る
③自分のしてみたいことを考える・する
④新たな進む方向を考える

このように、「ただサボる」こととは、
全くわけが違います。

そしてこの休暇をとることによって、
これからの選択肢が圧倒的に広がります

例えば、
全く新しい価値観の人と出会えたり、
考えたこともなかった所に住んでみたり、
今まで想像もつかなかった仕事があることに気が付いたり。

それから本当に自分に出会うことや
自分の才能を見つけることだってできるかもしれません。

視野を広げることは、
本質に近づくことになります。

人生に休暇をとるのと取らないのでは、
大違いなのではないでしょうか。


「人生の休暇」に必要な時間はどれくらい?


では、「人生の休暇」とは、
一体どれくらいの期間が必要なのでしょうか?

最低でも、1ヶ月
休暇は必要だと思います。

もし1週間だとしたら…
きっとただの長期休暇と変わりありませんよね。

日頃の疲れを癒したり、
溜まっていた家事をしたり、
必要なところへ出かけたりするだけで、
終わってしまうのではないでしょうか。

2週間だとしても…これを読まれている
”深く考える”方にとっては、
短いと思います。

自分の深い部分にアクセスするのには
時間と準備がかかるからです。

しかし1ヶ月もあれば、
体に染み付いた仕事のテンションもある程度は抜け、
自分のやりたいことができたり、
次にどうすべきか考える余裕が
ギリギリ出てくる可能性があると思います。

(ただしここに病気の療養などが入れば、
もっとかかると思います)

ただ、1ヶ月でできることは
「今までの状態から変わるきっかけを作る」ぐらいのことです。

それだけでも
かなり大きいとは思うのですが、
「その状態を維持する」という意味では、
もう少し時間が必要だと思います。

できれば数ヶ月〜半年くらい取れれば、
かなり自分の本質に近づいてくるのではないでしょうか。
しかしそれ以上自分と向き合い続けたとしても、
まだまだ新しい発見があると思います。

人によっては、1年、数年、何十年も、必要とする場合もあると思います。


「人生の休暇」を自分から取りに行くべき最大の理由


この「人生の休暇」は
誰も「とれ」とは言ってくれません

取る人以外の誰にもメリットがないので当然ですね。

なので、自分で積極的に取る必要があるのです。

会社で定められた休暇のように形式がないので、
誰がとっているとか、
どのくらいの人がとっているか、
という情報は、入ってこないと思います。

そういう名前がついているわけではないので、
「人生の休暇を取ります」
と誰も申請はしないですし、
わざわざ宣言する必要もありません。

仕事をしている方からすれば
ただ「あの人が仕事を辞めた」という
見え方になるだけです。

しかし、感染症流行の影響による考え方の変化もあり、
近年「人生の休暇」をとっている人は
増えているのではないか
と思います。

また、HSPなどという言葉が
広く知れ渡るようになり、
自分と向き合って
自分を緩めていく方向へ
シフトする人が増えました。

今の社会では、少なくとも
「絶対に空白期間を作っちゃいけない」
と頑なになる必要は、
どこにもないと思います。


では次に、
人生の休暇を取るために、
具体的にどのような方法があるのかについてお話しします。

私が知っていることを全てお伝えするため、ここからはかなりボリュームがあります。
よかったら一旦休憩してください。
もしくは、今はざっと眺める程度でいいかもしれません。


人生の休暇の具体的な手段、段階


人生に休暇を取る手段として
無職になる」(わざわざ感のある嫌な言い方ですが…)があるわけですが、
それしか道がないかといえば、
そうでもありません。

完全な自由ではないですが
休職する
楽な働き方にシフトする
といった手段もあると思います。

一旦そこを経てから、
完全に自由な期間へと移行する
という段階を踏む人もいます。

それぞれ、メリット、デメリット等を詳しくみていきたいと思います。

※制度について少しお話ししていますが、詳しいこと・本当に正しいことは、お手数ですがご自分で調べてくださいますようお願いします。


”休職する”という手段


休職のメリットは、
仕事に復帰できる道を残せる
という点だと思います。

休職中にゆっくりと、
仕事を辞めるかどうかを
考えることができます。

完全にやめることはせず、
一旦休む」という形を取れる、
というのは、精神的にも
大きな利点だと思います。

デメリットは、
まだ会社に繋がれている
という点にあると思います。

「休職期間の後、どうするのか」という問いから逃れられない、
職場の人の目が気になる、
など、自分のための時間にならない可能性もあります。

また、会社に復職を勧められ、
仕事を辞める踏ん切りがつかなくなってしまう可能性もあります。

場合によっては、
休職しているのに仕事に関わる羽目になってしまうなんてことも…。

そもそも休職という制度があるのか、
あったとしても取れるのかどうかは
会社や職場によって違います。
就業規則が手元にあれば、
確認してみましょう。

また、申請すれば必ず休職できるとは限らず、
上司や人事との面談を行って承諾を得ることが必要です。

では、どのような理由であれば休職できるのでしょうか。

多いものとして鬱などの精神疾患がありますが、
それには医師や産業医の診断書が必要になります。

ここで
「精神疾患なんてほどではないんだよな…」
と思うかもしれませんが、
「精神疾患」という言葉を大袈裟に捉えすぎているかもしれません。

私の場合、メンタルクリニックで
以下の症状を伝えたら
「抑うつ状態」と診断されました。

ここ半年ほど、以下の状態が続いている
・仕事には行けるが「何もしたくない」「集中できない」「頭の動きが鈍い」「倦怠感がすごい」「人と話すのが億劫」
・寝つきが悪い/夜中平均2回は目が覚める
・週に2、3度、仕事中に腹痛・頭痛。
・立ちくらみが増えた
・食欲がなくなった
・出勤前や夜にわけもなく涙が出る
・被害妄想が止まらなく、人の言動に敏感になってしまう

心当たりのある方は、
ぜひ事前に今の症状を全てメモしてから、
メンタルクリニックに行くと良いと思います。

また休職中は給料が支払われないケースが多いと思いますが、
このような傷病で休職する場合、
傷病手当金」が受け取れる可能性もあります。

他の休職理由だと、
勉学や留学、介護、出産や育児、妊活
などがあるようですが、

「仕事を辞める」前のワンクッションとしては微妙そうですよね。

ここでお伝えした他にも、
休職という制度を使う上で
知っておいた方が良いことはあります。
詳しくは調べてみてください。

もしくは職場で相談できそうな人がいたら、
頼ってみるのも手かと思います。


”楽な働き方にシフトする”という手段


今の仕事はやめてしまって、自分にとって楽な働き方に切り替える方法です。

”楽な働き方”と言っても
色々な道があると思います。

派遣社員になる、
アルバイトをする、
フリーランスでゆるく働く…など、
型式は色々ありますが、あくまで”自分にとって”今より楽な働き方を探すというのがポイントです。

メリットは、
収入はゼロにならない上、
必ずしも1日8時間・週5日間働かなくても良く、
自分の時間もまあまあ取れる
という点にあります。

例えば、週5日半日だけ働いて、
もう半日は自分のやりたいことの準備にあてる、
なんて働き方もできる可能性があります。

色々試してみて
自分にとって一番心地良い働き方を、
探っていくのもいいと思います。

デメリットとしては
行動が中途半端になる可能性
が挙げられます。

ここでは「人生の休暇」を
推奨しているだけあり、
本当は自分を今までと全く違う環境へと連れ出し、
今までは想像もできなかったほど自分を休ませるのが、
理想的だと思っています。

仕事をすることを少しでも続ける場合、
人によっては「経済的な安心感」と
「完全に自由でないこと」から、
自分の本質に迫るような
思い切った行動に出ることは、
難しくなる
可能性が高まります。

「会社を辞めたらお金が心配で心配で、自分との向き合いなんてしていられなくなってしまう」…という方なら、逆にこれをやった方が精神安定のためにいいかもしれません。

ただし会社を辞めてこの形にシフトするのは、
慌ててしなくて大丈夫な可能性があります。
なぜなら「失業手当金」が受け取れるかもしれないからです。

失業手当を受け取るには
ある一定の条件を満たす必要があり、
貰える金額も人によるので、
一旦は調べてみてください。

失業手当金を受け取りながら、
ゆっくりとこの”楽な働き方”を探すのでも、
大丈夫かもしれません。


目的のある無職や、無職とそうでないものの間のような状態


ちょっとわかりにくい言い方になりましたが、

「目的のある無職」とは
留学、家で勉強する、何かのスクールに通う、訓練に参加する…
などのことです。
事実として「無職」とはいえ、貶す意味では絶対に言えない状態ですよね。

また、「無職とそうでないものの間のような状態」とは
旅をする、ウーフ、田舎のゲストハウスなどで住み込みでゆるく働く…などが挙げられます。
こちらは必ずしも次の職につなげるわけではないとしても、「その環境に身をおく」こと自体が目的になっていると言うことができます。
(もちろん次の職につながる可能性もあります)

前者は「○○の勉強をしています」
などと人に説明がつきますが、
後者はもはや
「無職」「フリーター」などと
名前をつけられないというか…。

「そういう期間なんです」
としか言いようがないものになっています。

「そもそも肩書きで人を語るなんて本質的でない」
なんてことは、これを読んでいる方なら気づき始めているかもしれないのですが、
まさに私もそう思います。

この「無職とそうでないものの間のような状態」について、
具体的にお話しさせてください。

まず「旅」と一口に言っても、
点々と場所を移動したり、
1箇所に長期滞在したりと
色々あると思います。

「住んでみたい」と思うところに
仮で暮らしてみて、
自分に合うか確認してみた
という話もよく聞きます。

また、「ウーフ」とは何かというと、
農家や田舎暮らしをしている人の元に滞在してお手伝いをする代わりに、
食事と宿泊場所を提供してもらえるといった、
お金のやりとりなく貴重な経験をさせてもらえる場のようなものです。
海外で多いイメージがありますが、
国内でも受け入れの場がたくさんあります。

有機農業、オーガニック、
環境問題などに興味のある方は
こんな過ごし方も
ありなんじゃないかと思います。


その他、マニアックな所だと
エコビレッジに行ってみる
という手もあります。

エコビレッジとは、
持続可能性を考えた地域づくりを行っている場所のことです。
詳しくは以下のサイトを参考にしてみてください。

必ずではないのですが
観光客を受け入れているところがあったり、
ウーフのような形で長期滞在を受け入れる企画を行なっているところもあったりします。


また「住み込みで働く」とはどんなことかというと、
リゾートバイトだったり、
ゲストハウスのような個人経営店で、
自分の気になったところで働かせてもらうイメージです。

これは無職ではなく「働く」ですが、
「その環境に身を置きたい」という
自分の本質に近づくような
ことだったりするので、
こちらの枠に入れました。


この辺りは実は結構やっている人がいるので、
noteやブログなどで体験記を探してみると、
参考になるかもしれないです。

また、ここに載せていない方法もまだまだあるかもしれません。
ここでは旅系を主に紹介しましたが、
視野を限定せず、自分にわがままを許して、調べてみてください。

ひっくるめて言うのが難しいですが、
こういったことをするメリットとしては
今までと全く違う環境で自分と向き合える
というのがあります。

デメリットとしては、
お金がかかる可能性があるということや、
「自分のしていることが周りに説明がつかない」ということでしょうか。

しかしむしろ、
説明できないようなことが
自分の本当にやりたいことだったりする
ので(1-3でもお話ししました)、
実際はそれでいいんだと思います。

自分の本当にやりたいことを、
心の底からのワクワクを、
言語化できなくてもそのまま認め、
周りに説明できなかろうと、
どう言われようと、
気にせず進んでいく方が早い
と思います。


”無職になる”という手段


ここでいう「無職になる」とは、
本当に「何もしない」をするためのものです。

転職活動もしなければ、勉強も旅もしません。
家にいることです。

「そんな期間を作って本当に大丈夫なの?」
「転職で企業にどう思われるだろう?」
「面接で何をしていたと説明すれば?」
と思ってしまうかもしれません。

しかし今から
「転職先にどう思われるか?」
を考えるのは、あまり意味のないこと
だと思います。

まずは自分の時間をしっかりとり、
本来の自分に還ることを優先してもいいのではないでしょうか。

今まで社会に誠実にしてきた分、
思いっきり自分に誠実になるのです。

そうすればおのずと、
転職先に納得してもらえる
自分になっていくかもしれません。
(転職を目的にしなくてもいいです)

これまで話してきたように
「何もしない」をしていると、
いずれ自然と何かを始めたくなる
ため、
それをしていた期間だと説明してもいいかもしれません。


さて、「何もしない」をするためのもの…
と言いましたが、
先ほどお伝えしたように、
「人生の休暇」としてやることはあります。

①今抱えている責任感から全て解放される
②精神的に自分を緩める(自分の本質にかえる)
③自分のしてみたいことを考える・する
④新たな進む方向を考える

しかしあえて「何もしない」と言いました。

なぜかというと、
上記のすべきことを
「しなくてはならないこと」
と力んでやっては
苦しくなってしまうだけだからです。

初めは
「何もしなくていい」
と思うくらいが
ちょうど良い
のです。

そうしてまずは
生活に集中して過ごしていると、
自然と、自分を探究するにあたっての疑問や気づきが湧いてきます。

そうなったら、ぜひ
1-2 自分を知るために、仕事を辞める。

1-3 「やりたいこと」は既に自分の中にある
の記事をヒントに、
自分と向き合ってみてください。


また、「そうは言ってもお金の不安があるよ…」と思う方もいるかもしれません。

確かに、無職期間を過ごすには、
ある程度の貯金は必要だと思います。
(どの程度必要か、
お金の使い方・向き合い方については、
別の章でお話しします。)

しかし基本的にはお金の心配はしなくていいです。
というか、しない方が良いです。

お金の心配があると、
お金を基準に動くことになり、
自分と繋がることから
遠ざかってしまうからです。

ある程度休んで自分を満たすことができれば、
活動的になる時期はやがて訪れます

お金を得る手段のことは、その時でいいと思います。

まずは、自分と向き合うことを優先してください。


ここまでが、
「人生の休暇を取った方がいい」理由と、
具体的な方法についてでした。

一人静かに「人生の休暇」をとることは、本当におすすめです!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

これで1章「本当に仕事を辞めてもいい理由」は終わりです。
2章のテーマは「どうしても気になる、お金のこと」。


次回の記事では、
仕事を辞めるにあたって
最もネックになる可能性のある
「お金の心配」
はしなくていい、という話をします。


マガジンの目次、全体像はこちらです。


↓こちらのマガジンを書くにあたっての思いを書いた記事です。


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