<Vol.19>MOTサイクルから学ぶ①〜リピーターが「また利用したい」と思う瞬間〜

「MOTサイクル」という言葉があります。

これは「Moment of Truth(真実の瞬間)」の略語であり、お客様が企業や店舗に対する印象を決める要素を示す言葉です。

つまり、

お客さんがサービスを受けている時に「また来たい」(あるいは「もう来たくない」)と思う瞬間はいつなのか?

ということを調査したデータです。

「また来たい」と「もう来たくない」の要素がわかれば、事前対策を打てるようになります。

知っておくに越したことはありませんから、ぜひ読んでみてください(引用:ホットペッパービューティーアカデミーより)。


<まずは基本が大事>

このデータは20〜59歳の300名を対象にしています。

全体における「このサロンをまた利用したいと思った理由」の第1〜3位は以下の通りです。

1位=「メインメニューの技術が確か」(45票)
2位=「最初から最後まで丁寧に施術してくれる」(39票)
3位=「自分でやるよりずっと効果がある」(36票)

これはまぁわかるよね、という感じです。

今回のデータをリラクゼーションサロンを対象にしているので、お客様側には「疲れを取りたい(取ってほしい)」という明確なニーズがあります。

このニーズをきちんと満たすことができなければ、その他にどんな付加価値をつけたとしても大きな意味はありません。

したがって「まずは手技スキルをしっかり身につけましょう」というのが大前提です。

ただ、これだけでは面白くありません。

続いて年代別に気になる要素を分けてみたいと思います。


<年代別のニーズ>

年代別に振り分けてみると、ニーズの違いがより鮮明に見えてきます。

<20代>
「効果が長持ちする」(32票)
「一人一人のお客様に対して丁寧に接してくれる」(27票)
「手際がよく、短時間で仕上がる」(23票)
<30代>
「専門的な知識が豊富である」(32票)
「はっきりと効果を感じられる」(31票)
「新しいスタイルや方法を提案してもらえる」(18票)
<40〜50代>
「料金がリーズナブルである」(35票)
「スタッフの接客態度がいい」(30票)
「自分が思っている通りに施術してくれる」(27票)

どうでしょう?

なんとなく傾向が見えてきませんか?

20代はあまり時間もお金もないので、短時間でやってくれて長続きするコスパの良さを求めています。

30代はきちんとした効果(成果)を求めています。

40〜50代は受けたいサービス像が頭の中にあり、それを具現化してくれる(なるべく低コストで)サロンを求めています。

つまり、すべてのお客様に対して均一にサービス提案を行うのは△ということです。

もちろん決めつけはよくありませんが、年代によってニーズに差があることはぜひ覚えておきましょう。


<どの瞬間でリピートを決めるか>

続いて「サービスを受ける過程のどの瞬間で"また来よう(リピート)"を決めるか」というデータを見てみます(こちらも年代ごとに)。

まずは20代からです↓

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