練習を継続する方法

なんであっても継続するのは難しい。早朝のみしか時間がない、のように、この時間だけしかない、という制約があればなおさらだ。今日は疲れているし、始まる時間が少し遅くなったから十分な練習時間が確保できないし、と、言い訳をたくさん探して結局やらない、ということはよくあること。けれど、一回やらないと、また次の日もやらない、そしてやらないことが日常となり、気付けばトレーニングレスとなる。

では、どうすればそんな悪魔のささやきに負けずにトレーニングを継続できるのか。実は簡単なことだ。

やる気が出ない時は、少しだけやる。

スイム、バイク、ラン、それぞれで見てみよう。

スイムの場合、まずはプールに行くことが一つのハードルとなる。行けば苦しいトレーニングが待っていることを知っているからだ。身体が苦しさを覚えていて、行こうという気持ちにブレーキをかける。だから自分に言い聞かせる。「行くだけ行こう。それで調子が悪かったらコースを落としたり、スイムをパドルにしたりして楽をしよう。大丈夫、苦しいことはしない。」そうして練習に行けたらスイムの場合はこちらのもの。練習に来ている仲間たちがいるので自然とやる気を出させてくれる。自主練の場合は、本当にのんびりやればいい。やっている間にやる気が出ることもあるし、そのままやる気が出ないこともあるが、その場合はフォームを意識してのんびりやればいい。強度の高い練習では意識できない点が意識できたりして意外といい。ポイントは、「いかにプールに行くか」だ。

次にバイクだ。インドアトレーニングアプリ、ZWIFTに登録していたら簡単。スイムと同じようにバイクに跨ってアプリを起動すれば終わり。あとは気の向くままにペダルを回せばいい。設定されたKOMが勝手に頑張らせてくれる。本当にやる気が出ない時はそのままイージーライドにしても回復系トレーニングとして悪くはない。アプリ登録をしてない場合は、外に乗りに行くというハードルが生じるから少し難しくなるが、近所を散歩のように走ろう、と決めればいい。朝日を見に行こうでも、風に当たろうでも、なんでもいい。自分にとって「気持ちのいいことをする」イメージを持って乗りに行く。ただ、時間がない、制約が多い人には、アプリの登録をお勧めする。実際、月額1600円がハードルとなって、なかなか登録していなかったが、使ってみればやる気を奮い立たせてくれるいいツールとなっている。

最後にランだ。ここまでくればランも同じことだというのは想像に難くないだろう。まずはランニングシューズを履いて外に出ればいい。帰りがけに朝食を買いに行こう、帰ってきてからシャワーを浴びよう、なんでもいい、自分にとって気持ちのいいことをエサにして一歩を踏み出す。そして、散歩でもいいや、と思って外に出る。すると走ることが習慣になっていれば、自然と軽く走りたくなる。できれば、コースは3通りくらい、それぞれにタイムトライアルポイントを決めておいて、やる気が出てきたらそこで頑張れるようにしておく。ただし、今日は頑張ろう、と最初から意気込むと一歩が踏み出せなくなってしまうから、始めは「全部歩きでもいいや」と思って始めるのがいい。

全ての種目に共通することだが、前日の夜にトレーニングの準備を終わらせておく、というのがいい。なぜなら、寝る前は明日は頑張ろうと思っていても、寝て起きるとやる気がなくなっているのが普通だからだ。そうしておけば、朝、トレーニングを始めることのハードルが低くなって、やりやすい。

やる気があるときに、それを形にしておく(準備しておく)

というのは一つの方になるだろう。こうやってトレーニングを習慣化できれば、1日休んだとしても、また始めることができる。

最後に。どうしても身体が辛くてオフにしたい、家庭や仕事などの諸事情によってオフにせざるを得ない、ときには、休む期間を決めておく、ということでダラダラ休み続けることを防げる。1週間でも、1ヶ月でもいい。この日からはトレーニングを再開する、と決めておけば、必ず始めることができる。そして、その再開の日には、どんなに気分が乗らなくても、少しだけでいい、10分でいいからトレーニングをする。そして、オフ期間に終止符を打つ。

トレーニングの継続。それは、「いかに怠惰な自分を律して、騙すことができるか」ということに尽きる。


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