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この夏の山旅

2024年8月10日(土)~8月12日(月)の3日間で、安達太良山、西吾妻山、磐梯山、そして、上州武尊山の4座に登ってきた。
100名山を登ろうとしなければ、この4座である必然性はなく、もっといろいろな楽しみ方もできるのだが、とりあえず100座を登るまでは拘りたいと思っている。
友人一人とともに今年の山旅2回目。


1日目

山までのアクセス

始発で最寄り駅を発ち、6時過ぎの東京駅発新幹線に乗車。さすがにお盆の時期だけあり、東京駅発であるにも関わらず、すでに席は埋まり、デッキもいっぱいになりつつある。何とか客車まで入り、まあまあ快適なポジションを確保。1時間ちょいなので、立っているだけならそんなに苦ではない。
子連れの大変さを身にしみて感じながら、上野、大宮、高崎を経て、郡山に到着。友人と合流。
レンタカーが8時からなので、先に買い出しを済ませ、いざ、安達太良山へ。1時間もかからずに駐車場に到着。

安達太良山

9時前にもかかわらず、駐車場はそれなりに盛況。レンタカー店で一緒になった女性ペアも後から入ってきた。駐車場で準備を済ませた人々が、ほぼゴンドラ駅へ向かう中、トイレによってからゲレンデの横の登山道に取り付く。
ここはあまり人が通らないため、草が生い茂っている。足元も多少ぬかるんでいる。標高は高いので気温は少し低いが、日差しは強く、暑い。左斜め上にはゴンドラがゆっくりと登っていく。ゆっくりではあるが、徒歩の我々よりは遥かに速く、標高を稼いでいく。
ゲレンデから登山道に入り、ぐいぐい標高を上げ、ついにゴンドラ駅と同じ高さの場所「ほんとの空はこの上です」の標識につく。
ここからメジャールートとマイナールートの違いを顕著に感じる。これまでの歩きにくい登山道が嘘のように、木道や階段が整備され、非常に上りやすい。人も、10~20倍くらいに増えた。子供の遠足のような集団もいるし、老人会のような集団もいる。いずれもペースは遅い。コースタイムの半分程度の速度か。我々の標準は休憩、写真撮影込みで、標準コースタイムの50%を切るので、歩いているときは、35%~40%程度の時間で歩いていることになる。
老若男女問わず、一気に抜いていく。特段走ってはいない。淡々と、リズムを一定にして刻んでいるだけだ。山慣れしていない面々も散見され、一瞬ではあるが我々のペースについてこようとする、というか抜かれまいとペースを上げたりするが、すぐに諦めていく。
そうこうしているうちに、あっという間に乳首のふもとへ。真っ白で何も見えないが、乳首がそれほど大きくないということはわかる。極小の乳首だ笑。すぐに上り切り、写真を少しとって下山開始。くろがね小屋は営業していないが、そちらの方面に下っていく。当初から、登りと苦台で道を変えたいのでその計画であったが、メインルートの人の多さを考えると、この選択でよかった。
多少ガレた道を下っていき、くろがね小屋につくと、硫化水素のにおいを濃く感じる。このために登山道が一部封鎖になっているらしい。
ここから先は、砂利の林道を下っていく。途中、2か所ほど湯の華が山のように盛り上がっている箇所があった。その部分が特ににおいが強いなどはなかった。
林道をショートカットするような道がありそこをたどっていくと、しばらくして登りに使った道と合流。ほどなくして下山完了。

安達太良山→西吾妻山

安達太良山からは車でもう一つの山へ移動。途中、ロードサイドのお店で昼食をとった。自分は角煮丼、相棒はカレー。カレーは酸味が強かったらしい。この店はご飯とご飯のお供が食べ放題だったので、それを知っていたらそばでもよかったかなと思った。
その後、本当は、磐梯山に上る予定だったが、登山口を間違えたため、西吾妻山の登山口に来てしまった。一瞬、磐梯山の方に移動するかとも思ったが、時間ももったいないし、流れも崩れるので、時間の心配はあるものの、西吾妻山の登り、ここもスキー場のゲレンデ登り、に取り付く。

西吾妻山

13時過ぎなので、日差しも強く、暑さもなかなか。汗だくになりながらゲレンデを登ること4km、D+200、ゴンドラの山頂駅につく。ここは登山というよりは、長閑な観光スポット、ドッグランやカフェがある。そこを汗だくの二人が歩きぬけていくのは、ある種異様で、滑稽であった。
斜度が急になり、スキーであれば上級者コースの斜面を少しつづら折りしながら登っていき(D+150)、ゲレンデ脇の川を越えていよいよ樹林帯の登山道に入る。ここから500UPくらいで西大峰へ。ここまでくると樹林もなくなり、風が吹き抜け、とても気持ちがいい。明日は台風が接近するので、天気は悪いと予想するが、この時点まではまだ持っている。とはいっても安定はしていないので、山頂付近は安達太良山に続いて雲の中。西大峰から100下って、200登って、西吾妻山に。眺望もないのですぐに折り返して、西大峰をかすめて下山路へ。ここからゲレンデまでは長く感じた。ゲレンデの急斜面も慎重に下り、ドッグラン&カフェより下の緩斜面は全て走って、登り始め4時間かからずに下山完了。明るいうちに帰ってこられてよかった。

宿泊①

本日の宿は、裏磐梯の「カヌー工房」
宿じゃなくて工房じゃないかという突込みはあるもののこれがなかなか良かった。
この時間に到着できるのであれば、夕食も付ければよかったおいうくらいおいしそうだったし、多少夕食難民になっていたから、一層そう思った。
前回、北アルプス方面に行った際の沢渡の宿と比べると、雲泥の差くらい良かったが、素泊まりの値段はこちらの方が安い。1000円くらい安い。1000円というと大したことないように思えるが、この価格帯だと20%の差だから大きな違い。気持ちよくお風呂に入り、オリンピックでボルダリングを見た入りなんかしながら、9時には就寝。翌朝は5時起床、6時出発の予定。
台風の接近を知らせるかのように、土砂降りの雨が降り、翌日に向けて覚悟を決めた。

2日目

磐梯山

この日は、台風接近予報、そして昨晩の雨もあったので、雨具を装備し、心のトレーニングだと思っていたが、起きてみれば予想外に穏やかな天候。朝日が差し込むし、風もあまりない。
テンションが上がってうきうきと準備し、予定通り6時に宿を出発。
登山口までは20分もかからなかったのであっという間に到着し、準備を整えて、登頂開始。
登山口には先客が2名いたが、登山道の封鎖情報を心配して話しかけられる。前日、宿の人に、裏磐梯側からの登山道は9日に開通したと聞いたので、その旨を伝えるとともに、先に出立。
今日もゲレンデの登りから始まるが、朝早いので多少涼しい、、くもなくけっこう暑いなと感じて、汗だくになりながら登る。少し上ると平坦になり、銅沼(アカヌマ)に到着。ここからは磐梯山の火口壁が良く見える。というか、この沼が火口だったんだろうな。
そこから少し上ると、最短ルートであり、一番メジャーなルートと合流し、道が良くなる。やはり、メジャールートはよく整備されている。
朝早く登り始め、ペースも早いので、登りではあまり人とと会うことなく(4組くらい?)頂上したの小屋へ。ここから200アップで頂上なので、一気に詰めて、1時間半で登頂。下山はお花畑側を通っていくと、雲が切れていい景色が見られた。
下山時には、多くの人とすれ違ったが、この日は10時くらいからは雨が降ったので、大丈夫だっただろうか?
銅沼までくれば、ゲレンデまではあと少し。ゲレンデにつくと、今日は駐車場が見えている。すぐに到着し、3時間といったところか。この日は、群馬までの長距離移動が待っている。

裏磐梯→川場村の移動、そして宿泊

この移動は長かった。といっても、相棒が運転してくれたから座っていただけなんだけれども。。
距離にして320km。天気は小雨→猛暑、快晴。途中のサービスエリアで昼食を食べ、磐越道→東北道→北関東道→関越道、という経路で川場村へ。川場村は、少し前に次男がキャンプに行っていたからなんか親しみがあった。地元の温泉施設らしきところに入り、440円で体を清める。もっと豪華できれいなところはあったが、ここは手近に済ませた。
そして、道の駅によって、夕食。ラーメンを食べて、地元のヨーグルトを飲む。どちらもおいしかった。オープンしたばかりのセブンに入り、翌日の朝食と補給食を確保。山旅では、どうしても水の購入量が多くなる。山用の2Lに加えて、生活用に1Lくらい。合計で最低3Lは毎日買う。これに加えて、宿では普通に水やお茶を飲む。こうしてまとめてみると、たくさん汗をかいて、たくさん飲んだのだなぁと思う。
この日は、ペンション銀河、に宿泊。カヌー工房の方が上ではあったが、こちらは朝食が付いており、しかも5時に食べたいと言ったら対応してくれた。昨日と同様に9時に就寝し、5時に起床。

3日目

準備

5時に朝食を食べるため、4時50分に起床。朝食はスクランブルエッグとサラダ、そしてブラウン食パン、ホットコーヒー&紅茶。シンプルだがとてもおいしかった。ここでコーヒーが飲めたので、勝っておいた分はリュックに入れて、頂上で飲むことにした。そして、6時には宿を出発。
道案内を間違えたことにより20分ほどロスしてしまったが、6時450分頃には準備を終えて、登山を開始する。

上州武尊山

ディープな感じのキャンプ場が登山基地となる。アブがすごく、汲み取り式便所もある。一人でキャンプをしているおじさんたちの邪魔をしないようにそそくさと準備をして、登山道へ。
3日目、4座目にして一番山登りらしいスタート。つまり、ゲレンデではない。しばらく行くと分岐。そこを左に行き、地図上では破線となっているルートに入る。ここから樹林帯の急騰で、一気に尾根筋まで突き上げる。地蔵岩前後から鎖場が始まる。一つ目は、右から巻けるし、大したことはないが景色はとても良い。二つ目の鎖は垂直に近い壁の直下降。上から動画を取ってもらったが、あっという間に見えなくなっていた。3つ目が一番スリリングで、横にトラバースした後に上り、最後に下るといったもの。これが通過できれば、技術的には大キレットも問題ないだろうというレベル。さらに、ここからは道の選択の問題だが、この先の分岐で直進すると、岩峰群を通過する道となり、かなりの高度感、例えていうなれば、戸隠山の蟻の門渡りを少し易しくしたような感じ。ここを通過しない道を通れば、5分で通れるが、こちらを通ると30分かかる。
ほどなくして前武尊山。ここから急な下りとその登り返しをいくつかクリアして行くと、平坦な道に出る。尾根を右上に見上げながら、川の横を歩く感じ。川といっても流れていないので、池とうのようなものが連続している感じか。最後にぐっと上って、仏像(武尊像?)が見えたから頂上、かと思いきや、頂上はもう少し奥で、そこから少し行って、頂上。2パーティ、3人が先行者として頂上にいた。
帰りは、来た道を前武尊まで戻り、そこから左の道を選択して、安全に下山。途中オグナほたかスキー場の横を通ったので、やはり4座ともスキー場と仲良く登山した形となった。

帰宅

駐車場はアブがすごいので(下りでもさんざんアブにたかられた)、着替える間もなく、急いで乗車して出発。川場村まで戻り、本日は少しいい温泉で汗を流し、そこでそば(とソーセージ)を食べ、昨日も寄った道の駅でお土産を買い、レンタカー返却のために上毛高原駅へ。
上毛高原駅がこんなに谷川岳の近くにあるとは知らなかった。そして、新幹線は速い。東京までは1時間と少し。あっという間に東京についてしまった。

まとめ、そして次へ

こうして今年の山旅も終わった。
終わってみれば少し物足りない、もう少し詰め込んでもよかったかなという思いもあるが、台風が来ていたことを考えるとこれで十分だったのかもしれない。
次は球磨川リバイバルトレイルが山になるが、その前にもう一回くらい、山経験をしておきたいところではある。
百名山もこれで64座。北海道は熊騒動が落ち着いてからと思っている。四国の山は一つ一つが大きくないので、子供たちと一緒に行くか。と考えると、家族といっしょに行けない山、それなりに行程が長く、脚力体力が必要となる山は、北から、朝日連峰、飯豊連峰、皇海山、越後駒ケ岳の4つ。どのように上り、どのように組み合わせるか、考えるのもまた、一興だ。

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