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#52私たちは生まれた時、この世で最も大切なものを授かる。

昔からよく考えることがある。私は何のために生まれたのか。その問いはやがて小さくなった。生きていれば経験を通して価値観が形成される。それに伴い理想や夢、好きなこと、やりたいことなどが見つかってきた。

しかし、原点に立ち返って考えよう。私たちはそれら(理想・夢・好きなこと・やりたいこと)のために生きているのか。もしそうなら、それが出来ていない自分には生きる意味があるのだろうか。

理想や夢は人生の装飾品にすぎない

私は目標のある人生を否定している訳じゃない。実際、私には夢も理想も目標もある。ただし、それはあくまで人生の装飾品に過ぎない。これらは宝石のように私たちの注目を奪い、興味を惹きつける。気づくと、私たちは人生を彩ろうと装飾品ばかりを求めて生きるようになる。

【富、権威、名誉、人間関係、好きなこと】
もう一度言うが、上に書いたようなものは人生を装飾しているにすぎない。これら全てに共通して言えるのはいつか奪われる可能性があることだ。金は使えば無くなる。権威は些細な出来事で失墜するし、名誉も同様だ。人間関係は他者に依存するため自分でコントロールすることはできない。
好きなことができるかどうかは環境に依存する。

人生の本質はなにか?

では本質とは何か。それは生まれた時に授かっており、死ぬまで奪われることもない。自分にとって最も価値があるのは自分自身だ。自分の代わりはどうやっても見つけることはできないし、生きている限り失うことはない。

私は装飾品ばかりに目を囚われていて、自分という本体の価値を見失ってしまうことがある。自分には富も地位も名誉もない。ただし、自分がなければ、そもそも全て意味がないはずだ。そう考えれば自分には何よりも価値がある。自分という存在が当たり前になっている感覚は、丁度、私たちがただの水に価値を感じないことと似ている。

一番大切なのは自分を愛すること

実はこのエッセイを書いた理由はこれを伝えるためだ。私は自分にとって最も価値があるのは、間違いなく自分自身であると確信している。本体なしに装飾を楽しむことは、本質的でないからだ。それならば私たちが最も愛して大切にするべきものは自分自身であることが自然だ。

装飾品が自らを傷つける

ここで一つ問いたい。果たして、私たちは自分を愛することができているだろうか。理想や夢、目標を持って生きている人はさぞ多いだろう。私もその内の一人だ。

ある時、私は違和感を覚えた。努力できない自分を許せなくなり、人生が嫌になる感覚だ。しかしそれはおかしな話だろう。そもそも理想も夢も、自分を愛するための手段であった筈なのに、なぜ自分を苦しめているのか。まさに本末転倒以外のなにものでもない。

自分を愛することができれば、
人生を装飾する必要はなくなる

結局、私たちは自分の人生の価値を高めるために、理想や夢、好きなことや、やりたいことを欲しているのだ。ただし、そもそも自分自身を愛することができていれば、そのような装飾に頼らずとも、自分の人生の価値を認めることができるようになる。

まずは自己理解と自己受容

個人的な話を聞いて欲しい。私は要領が悪いし、怠惰な性格だ。その上、集団性のコミュニケーションが苦手で、面白い会話をするためのユーモアも持ち合わせていない。ただし、昔から考えることが好きで洞察力が高く、ハマったことに対しては極端にストイックだ。また、一対一のコミュニケーションでは相手の価値観を理解して、それに合わせた会話を楽しむことができる。

「好き」と「愛する」ことの違い

このように短所も長所も理解した上で、私は今の自分を愛している。言っておくが、好きなことと愛することは全くもって違う。私の敬愛する七つの習慣に出てくる一つの言葉を送ろう。

「愛は動詞である」

七つの習慣/Stephen R. Covey

愛とは自分の自発的な行為によって芽生える感情である。好きになることはできなくても、愛することは本人の努力次第で必ず成すことができるのだ。

愛することに条件を付けない

これは自分を愛する上で一番重要かつ、最難関といっても過言ではない。理想に向けて努力している自分や、上手くやれている自分を愛することは誰にでもできる。しかしそれは条件あってのものだ。条件付きの愛では、怠惰な自分や物事を上手くやれない自分を見る度に嫌気が刺してくる。

それではいけない。親が子供に無償の愛を捧ぐように、自分もまた自分自身に対して無償の愛を注いでやることが重要だ。

まとめ

ここまで長く書いてきたが、結局のところ私が言いたいことは一つである。私たちは無条件に自分を愛するために生まれてきたということだ。好きな自分も、そうでない自分も、条件を付けずに愛してあげて欲しい。それはどんな時でも自分や自分の人生に価値を与える最良の手段である。

私は自分を愛することで、鎖から解放されるような体験をした。これを読んでいる人の中にも、自分に許されるために生きようとしている人がいるかもしれない。それならば是非、私と同じような解放感を一度味わって欲しい。

本日は以上❣️

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