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お祭り気分も準備期間も延長するよ。「オリンピック延期」を前向きに考えてみた

東京オリンピックの1年延期が決まりました。日本だけを見ると開催できるかどうかという瀬戸際でしたが、世界的に拡散してしまったので仕方がないですね。国によっては出場選手の選考会が開けないという話も聞きます。

東京オリンピック・パラリンピックをめぐり、安倍総理大臣は、IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長と電話会談し、1年程度の延期を提案したのに対し、バッハ会長は、全面的に同意する意向を示し、遅くとも来年夏までに開催することで合意しました。

とりあえず延期だけ決めて詳細はこれから詰める方針かと思います。開催の詳細については下々が頭を捻っても退屈なだけなので、静かに決定を待とうと思います。

健康はもとい景気への不安もあって暗い気持ちになりがちです。とりあえず1年延期となったことで、明るい話題は無いかなということで、探してみました。

オリンピックムードを1年余分に味わえる

都内は至るところでエンブレムやキャラクターの「ミライトワ」と「ソメイティ」のイラストが見られます。いよいよ東京オリンピックが開催されるんだという高揚感に数ヶ月前までは満ちていました。スポーツに興味がない方でも意識せざるをえない状態だったかと思います。

我が家もミライトワとソメイティの大きなぬいぐるみをゲームセンターで獲得して楽しみにしていました。

単純にオリンピック関連グッズの販売期間が1年伸びたと思えば、それなりに商業機会を得られたと考えられそうです。しかし実際には大会期間前の経済効果は多くが工事関連なので、グッズ販売などは微々たるものだと聞きます。全体をみればその通りかもしれませんが、上手く利用する企業は表れてるかもしれません。

市民としては単純にお祭り気分を余分に味わえるお得感を享受できます。

テレワークの準備期間が増える

今回の感染症の騒動でテレワークの促進が見直されました。元々、東京オリンピック開催中の混雑を緩和するためにも促進されていた話題でもあります。今般の混乱で各企業はテレワークの実践的なシミュレーションが実施されたことになります。

本来の今夏のオリンピック開催であれば、数ヶ月でテレワーク環境を整える必要が生じました。しかし、そこに1年間の猶予が生まれたのです。

注目すべきは強い要請でも無い限り動かないような腰の重い企業です。もし感染症の騒動もなく今年の夏に平和的にオリンピックが開催された場合、これらの企業は未曾有の大混雑に巻き込まれた可能性があります。

私の勤め先が正にそういうタイプの企業だと認識しています。当事者としては非常に良いシミュレーションになりました。本日の東京都知事からのテレワーク勤務要請に対しても、明日から号令1つで原則テレワークの業務形態に切り替えられます。

また、腰の重い企業にとっては自他の可視化された実績が重要になってきます。腰が重いのは文化的な体質というより、慎重な投資判断を要する故だと見ています。余裕のある企業でない限り明確な効果が見込めないと大きな決断ができません。その材料はこの感染症の混乱時に得られるはずです。

テレワークに注目が集まった結果として、いざ我社でも実施しようと決まった場合、オリンピックが今夏のままであれば3ヶ月程度しか猶予がありませんでした。以前書いた記事「テレワークを急に導入しようとしても無理です」に書いたとおり、テレワークを無難に導入するには準備が必要です。特にセキュリティ面については業者との相談が必要な場合もあるかと思います。そうなると業者側のリソースも圧迫して、マスクやトイレットペーパーよろしく順番待ちで結果として間に合わないという事態になりかねません。

1年間の猶予はテレワークの十分な整備を行う上で効果がありそうです。

前向きに捉えて明るく過ごしたい

オリンピック延期を受けてマラソン開催地の札幌市の市長はこのようにコメントをしています。

秋元克広 札幌市長:「1年間の猶予ができるたので、万全な体制で臨むことができる。2030年の招致スケジュールも変わってくる」

マラソンの札幌開催はIOCから急にトップダウンで決められて大変苦慮されていたと察します。

前向きにとらえることで「むしろ延期して良かった」という結果論はいくつか出てくるかと思います。都知事選挙と時期がかぶらなくなったのも前向きな材料かと思います。

自粛疲れで気が滅入りそうな状況でオリンピックの延期は仕方がないとは言え暗くなりがちな話題でした。

暗い話題に目を瞑ろうと言う気は全くありません。しかし明るい話題も着目しながら、この危機を乗り越えたいと考えています。


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