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『花の鎖』(湊かなえ)読書感想文#10

『イヤミス(読後、イヤな気持ちになるミステリー)の女王』と呼ばれている湊かなえさんですが、作品はおそらく初めて読みました。

おそらくと言うのは、確か『告白』は映画を観たことがあるからです。

ただ、記憶がかなり曖昧で、実際には本で読んだのかどうか……。当時、高校生だったと思うのですが、ビックリするくらい覚えていないのです。

記憶力が貧弱で申し訳ないです。

まあ、こういうのも私がnoteに読書感想文を書きつける理由の一つです。

直ぐに忘れそうなので。

とにかく、湊かなえさんの作品を本で読むのは『花の鎖』が初めてということにします。

数ある湊かなえさんの作品の中で『花の鎖』を選んだのは、中国のSNSか動画投稿サイトか忘れたのですが、それいずれかで(わたしは趣味で中国語勉強するついでにネットサーフィンをしています)本作品が紹介している人がいたからです。

外国人からおすすめ本として紹介される作品なら、その面白さは普遍的なものであり、面白くないはずがない!という思いからです。

内容紹介(Amazonより)

元英語講師の梨花、結婚後、子供ができずに悩む美雪、絵画講師の紗月。3人の女性の人生に影を落とす謎の男「K」。感動のミステリ



以下、少しネタバレを含みますので注意。


三人の女性達の一人称視点によって語られる話です。


視点が頻繁に切り替わるので、登場人物の名前や関係性が覚えられていない序盤は混乱しました。

最初は訳分からん状態です。

この女性三人って何者?

彼女達はどんな関係なの?

今、語っているのって誰だっけ?

などなど、疑問は尽きません。

ですます調で話す人、「わたし」の人、「あたし」の人

という覚え方をして三人を区別していました(笑)

(名前を覚えるのが苦手で・・・)


この三人は、実はそれぞれ祖母、母、娘という三世代の人々です。

これが最初は隠されていて分かりません。

てっきり同じ時間軸に生きる人の話かと思っていたので、分かった時にはびっくりさせられました。

読み進めていくうちに、徐々に理解が深まっていき、登場人物らの関係性が見えてきます。

そして、三人の女性が話していたことが、つまり、『K』に関連してくる謎が、終盤に差し掛かると一気に繋がっていきます。

中盤くらいから物語が加速した印象で、すらすらと読み進められました。

(これは二回読んだ方が良い作品なんだろうなあと思いつつ、すでに図書館には返却済み) 

ちなみに、三人の女性の中では美雪(祖母)、紗月(母)の話が好きでした。

とても魅力的なキャラクターで、感情移入できました。


とても雰囲気のある作品ですね。

花が各所で出てくるので、映像だとさぞ綺麗だろうなあと想像します。

読後感は良く、「イヤミス」な作品ではありませんでした。

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