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「コンプレックスの克服」ではなく、「課題を課題と感じさせないかわいさ」を目指したい。シンデレラバスト向けランジェリーブランドfeast #ブランドインタビューリレー

「細身の子向けのランジェリーブランド」と聞くと、底上げして少しでも胸を大きく見せたり、細身であることを隠そうとする商品をイメージしてしまいがち。

しかし、細身であることを逆手にとって、「細身だからかわいい」と思わせるデザインが人気を博しているブランドがあります。

#ブランドインタビューリレーは 、そんな「新しい作り方・届け方」を模索するブランドにインタビューし、これからの小売のあり方を考察していくシリーズです。

第四弾となる今回は、「シンデレラバスト」という言葉を造りだし、細身というコンプレックスを感じさせないかわいらしいデザインが人気のランジェリーブランド・feastの代表であるハヤカワ五味さんにお話を伺いました。

1.コンプレックスは「隠すべきもの」ではない。自分に自信をもってもらうための手段として生まれたブランド・feast。
2.お客様のことを考えすぎると『機能』に目がいってしまうから。大手には真似できないfeastならではのブランド哲学。
3.お店のコンセプトは「○○室」。Z世代経営者が考える実店舗の意味とは?
4.売り方のヒントはロリータ文化にあり!?これからの時代に「洋服を売る」ということ。

1.コンプレックスは「隠すべきもの」ではない。自分に自信をもってもらうための手段として生まれたブランド・feast。

▲feastを運営する(株)ウツワ代表・ハヤカワ五味さん。4つのブランドを運営する経営者でありながら、現役大学生としての顔も持つ。

最所:早速feastの立ち上げ経緯から伺いたいのですが、立ち上げた当初はまだ大学1年生だったんですよね!?現在も現役大学生とのことですが、その若さで在庫をもつビジネスを立ち上げられたことに驚きです。

ハヤカワさん:在庫があるリアルビジネスは確かに難しさもありますが、結局は腹の括り方の問題かな、とも思います。

それよりも自分自身が「ほしい」と思えるものを作ること、そして出来上がった商品によって1人でも多くの人が自分に自信をもてる世界を作りたいという思いの方が強いですね。

最所:コンプレックスを克服できるようなアイテム、ということでしょうか。

ハヤカワさん:いえ、私はどちらかというと「課題を課題と感じさせない」という点を大切にしています。

例えば髪の毛が薄くなった人への商材って育毛とかカツラとか、「隠す」ためのものが多いですよね。feastのターゲットであるシンデレラバストの女性たち向けの商品も、どうやって胸を大きく見せるかという視点で作られたものが多いんですよ。

でもそれって、身につけている間ずっと自分の足りない部分を意識させることでもありますよね。私もずっと自分の体型にコンプレックスがあったからこそ、それを隠すのではなく「こっちの方がいいじゃん、かわいいじゃん!」と肯定的に受け入れられるような商品がほしいと思ってきました。

feastのランジェリーもダブルチャカのワンピースも、そうした私の原体験がベースになっています。

最所:たしかに、feastのランジェリーは胸のサイズに関わらず「かわいい!」と思うようなデザインですよね。はじめて見た時、これが似合う人が羨ましい!と思いました。

ハヤカワさん:まさに、そう思ってもらえるようなブランドを目指しています。

特に10代〜20代前半って自分の足りないところに悩みやすい時期だと思うのですが、私自身の経験から自信なく過ごした時間がもったいなかったな、と思うことが多くて。

標準じゃないといけないとか、なれないのに「ああなりたい」と憧れるんじゃなくて、自分のありのままを受け入れて、自分なりのキレイの基準を作っていけばいいんだと今なら思えます。

そして、そのためのきっかけが身につけるモノであってもいいんじゃないかなって。そういう思いでfeastを作っています。

2.お客様のことを考えすぎると『機能』に目がいってしまうから。大手には真似できないfeastならではのブランド哲学。

▲着心地以上に「かわいさ」を追求したfeastのランジェリーは、胸のサイズに関わらず「着てみたい!」と思わせる魅力的なデザイン。

最所:「シンデレラバスト」というワードが普及してから、似たようなコンセプトで商品を作るブランドも増えたのではないでしょうか?

ハヤカワさん:そうですね、逆にバストが大きめの子に特化したブランドや商品ができたりもしました。でも、結局作っている人が本当にその悩みにぶつかったことがないと、共感を得られるブランドにはなれないように思います。

表面だけを真似するのは簡単ですが、商品のちょっとした作りとか、だれをモデルに起用するかとか、そういうところで違和感がでてくるんですよね。
「このブランドは私たちの悩みをわかってくれていない!」と思われてしまう。

最所:表面だけ真似しても意味がない、というのは非常に共感します。Webサービスの世界もまったく同じだなと思います。

ハヤカワさん:あとは、大手ではない今の私たちの事業規模だからできること、というのも意識しています。

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