マガジンのカバー画像

余談的小売文化論

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手が自分なりの正解を見出すための一助になる… もっと読む
¥800 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2019年2月の記事一覧

今月の #あさみのまなび ベストセレクション

先月に続き、今月もSlackコミュニティで日々つぶやいているよしなしごとを一部抜粋してご紹介したいと思います。

以前はTwitterの延長みたいな使い方をしていたのですが、最近はむしろTwitterよりSlackチャンネルでつぶやくのが楽しくなってきてしまって、投稿量も以前に比べてかなり増えているような笑

また、先月は有料マガジンには格納しなかったのですが、かなり絞って掲載しているのといち投稿

もっとみる
「読む」というコミュニケーション #読むでつながる

「読む」というコミュニケーション #読むでつながる

わかるということと苦労するということは同じことですよ。早く簡単にわかる、そんなのは本当にわかったとは言えない。ただ知識が増えただけです(「読書について」小林秀雄)

私たちは普段何気なく文章を読んでいるけれど、本当の意味で『読む』とは何なのだろう。

そして、単に知識で頭をいっぱいにするのではなく、血肉になる読み方は何が違うのだろう。

昨年末たまたま鳥井さんとそんな話をしていたことがきっかけで、

もっとみる
私たちが戦うべき本当のライバル

私たちが戦うべき本当のライバル

企業の戦略を考えるとき、私たちはいつも『ライバル』について考える。

市場を知るとはライバルが誰で、彼らがどんな手を打っているかを知ることであり、自分たちの立ち位置がどこかを認識することだ、と。

業界内でマーケットシェアがどれだけあるか、他業種と比べて市場規模はどのくらいか、そうやって常に『他者』と比べている。

しかし、ふと自分がモノを買う時になって思うのだ。

最大のライバルは、『買わない』

もっとみる
成長は「直線」ではなく「循環」で考える

成長は「直線」ではなく「循環」で考える

世の中は、『成長を測る数字』で溢れている。

売上高、事業規模、販売個数に会員数、そして調達金額。

数え上げればキリがないけれど、数字が昨日より今日、今日より明日、とどんどん大きくなっていくことを私たちは成長だと思っている。

もちろん数字的に成長するのはとても重要なことだ。どんなにいいことをやっていても、少しだけしか提供できないのはもったいないし、規模が大きくなればこそ解決できることもある。

もっとみる

数字の「意味」を見る

私が『数字の意味』を考えるようになったきっかけは二度あった。

一度目は、高校三年生のとき大学受験のために数学を猛勉強した時。二度目は、大学で管理会計を専攻したときだった。

私はもともと数学が大の苦手で、200点満点中2点という奇跡の点数をたたきだすなどなぜ理系クラスにいるのかわからないレベルだった。

ところが高校三年生で数学の担当になった先生が『数IAで100点とれないやつは人間じゃない!セ

もっとみる
『こんまり』は私たちの消費をどう変えるのか

『こんまり』は私たちの消費をどう変えるのか

NETFLIXのオリジナル番組開始で、また大きなブームを巻き起こしている『KONMARI』こと近藤麻理恵さん。

『ときめき(pop joy)』をキーワードに、禅にも通じるマインドフルネスな感覚で片付けを語るこんまりメソッドは、もはやHow toの域を超えて思想の域に達しているように思います。

ときめかないものは感謝を持って捨てましょう、というのがこんまりメソッドの中核なのですが、番組をみていて

もっとみる
Slackコミュニティを運営して学んだこと

Slackコミュニティを運営して学んだこと

昨年6月からはじめた「『店舗メディア』の作り方」コミュニティも、あっというまに9ヶ月めに入りました。

まだ1年も経っていないけれど、この半年ちょっとで開始当初には想定していなかったようなことが起きたり、思ってもみなかった改善をたくさんしてきました。

コミュニティに関してはあえてTwitterなどでは言及せずひっそりやっていたのですが、自分なりの知見も溜まってきたのでこれからSlackコミュニテ

もっとみる
キャズムを超えるために必要な「新しさ」のアンラーン

キャズムを超えるために必要な「新しさ」のアンラーン

日頃新しいサービスやプロダクトに接することが多いのですが、ある程度成長すると必ず『キャズムをどう超えるか』という話になります。

イノベーター理論でいうアーリーアダプタまでは普及したけれど、マジョリティに移行するための溝(=キャズム)を超えられず、停滞してしまうサービスやプロダクトは山ほどあります。

私自身百貨店を辞めた後はずっとスタートアップ界隈にいるのでこの問題についてずっと考えてきたのです

もっとみる