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392.【WACK峮峮スピンオフ#5】峮峮(チュンチュン)、丸武群と出会う!

今日「WACK峮峮(チュンチュン)スピンオフ」を書こうとしてたら、突然風景が変わった。いきなり街中に放り出された私がきょろきょろ見回すと、台北101が見える。

(あれ、これは台湾かな。台北?峮峮?)

また偶然にも、峮峮がやって来た。

……とまぁ、わざとらしく書いてみたが、大体自分が書いてて、自分を登場させてるんだから、何でもアリだ。これ何なんだろうと思ってしまう。

こういうので困るのが一人称。いつもnoteでは「ワガハイ」、たぶん小説では「僕」を使ってるが、これは普段自分が使わないので距離感があるのが良い。今回どうしようかということで、取りあえず「私」を使ってみた。

大体、丸武群なんて名前もいい加減なもので、峮峮の本名「吳函峮(wú hán qūn)」に近い音「丸武群(wán wǔ qún)」で画数の良い名前を選んだのだ。まぁいい加減な性格なので、いい加減に書いていいんじゃないかと、テキトーに考えた。


WACK峮峮スピンオフの5回目。今回のスピンオフは、峮峮と直接話すというもの。時間と場所は、2月春節前の台北にした。ここの場面がないと、やはり今後の話を持っていきにくいので書いていく。

そして、またわざとらしい言葉になる。

峮峮が言った。

「哈囉、丸武桑、我想和妳談一會呢」
「え、中国語しゃべれないし……」

(そうか、これはWACKのスピンオフか。とすれば、これを書いてるのは自分だから、自分勝手にいじれるはず。峮峮に日本語をしゃべらせてやれw)

「ハロ~、丸武さん、ちょっとお話ししたいんだけど」

(あ、変換できたわ。簡単だな)

ここでふと思い出したのは、カート・ヴォネガット・ジュニアの『チャンピオンたちの朝食』。ヴォネガットは世界をカタログ化して、登場人物をみんな解放してしまう。それは作者だけの特権だ。

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ひょっとしてこれって、ヴォネガットみたいなことをやろうとしてるんだろうか。

(思ったより、台湾って寒いな)

「冬だからね。長袖着れるからいいよ」

(え、峮峮、私の思ってることわかるの?)

なんか何でもありだな。そもそも私が書いてるんだから、このセリフもわざとらしい。

ちょっと待って、これ絶対妄想の世界だよね。ってことは、私の頭の中がみんな暴露されるわけで、非常に恥ずかしい! 小説家のメンタルってメチャクチャ強くない? こんな恥ずかしい世界によく耐えられるものだ。私からすれば、「どんな罰ゲームだよ、これ」って感じだ。まぁ発想自体が違う人もいるかもしれないけど……よくわからん。

立ち話も何だから、喫茶店で話すことにした。ちょっとレトロな喫茶店に入る。(普通小説家だったら、ここで喫茶店の描写が入るのだが、私はそれができないので話はどんどん進むw)

入ると窓際の席が空いていたので、ここでいいかどうか聞いてから、席を引いて峮峮にどうぞ。台湾は女性に対するマナーが厳しいと聞いたことがある。

「ありがとう」
「飲み物は何? あ、ケーキとかどう?」
「ちょっと減量中。結構ヤバいんだ」

そう言って、峮峮はあっけらかんと笑う。それを見てドキッとした。

(ガチかよ。あの峮峮と一緒にいるんだよな。緊張してきた)

峮峮はミルクティーを頼んだので、私も同じくミルクティーにする。

「えぇっと、いきなりだけど、サインもらえる?」

峮峮は驚いたけど、にっこりとうなずく。そこで空中から峮峮の写真集『一見峮心(日本語版)』から取り出す、って私はサイババか。平気でこういうことができるのが作者の特権だな。

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ここまで書いてきて、ふと思った。くっだらないこと書いてるな。これでいいのか?

峮峮は言った。

「note見てますよ。応援してくれてありがとう。アリガトウゴザイマス」

ここで「あっ!」と思った。中国語を勝手に日本語に変換してたけど、最後の「ありがとうございます」はどうも日本語で話したみたいなのだ。

(あ~、やっぱり通訳は必要かな)

「僕がいるよ!忘れないで」

そこに現れたのは、スワローズポンタ!ぬいぐるみに見えるけど、ちゃんと歩いて話ができるぞ!……って私が設定したのだけど。

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「そうか!ポンタくんがいたんだ!」

これだと何のことだかほとんどの人はわからない話ですが、これでいいのです(謎

バファローズポンタくんでなく、スワローズポンタくんが出てきたのは、私がヤクルトファンであることを反映したのか? ポンタくんに聞いた。

「スワローズポンタくん、えぇっと何て呼べばいい?」
「ポンちゃん!って呼んで」

(テンション高いな。ポンちゃんって、アブナイ言い方だけど、まぁいいか)

「じゃ、ポンちゃん、これから通訳頼むわ」
「まかしてね」

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そして峮峮との会話が始まった。

「丸武さんのnote見てますよ。私が大変な時期、みんなに呼びかけて応援してくれて、ホントにありがとう」
「あ、あの記事。じゃあ、hachuさんの動画も見た?」
「見た見た。よくできてる~」
「良かった。hachuさんも喜ぶよ」

「それでね。少しでもそのときの恩返しをしたいんだけど」
「恩返しか……何があるかな」

ミルクティーをすすった峮峮、何かアイディアがあるらしく……

「今どんなこと書いてるの?」
ワディさんの企画でね、WACKというnoteをゲーム化する企画に参加してる。そのスピンオフを書いてる」
「そう、そのスピンオフ!読んだよ」
「え……」

私は正直焦った。峮峮をメチャメチャいじってるし、ハッキリ言って手に入れた情報を膨らませて適当に構成してるから、実際とはいろいろ違うのだ。

「あれはフィクションで……」
「知ってる。でも面白い。私が時空を超えて旅するのは!実際やってみたい!」
「ありがとう。そう言ってくれるとうれしい」

峮峮はニコニコして、いたずらっ子の表情になった。

「わたし、変身するんでしょ」
「あ、そういうことにしてるけど……」
「変身して、みんなを救うってどう?」

峮峮の提案には、実は全く驚かなかった。というのも当たり前で、これは私の頭の中にあるものだから。でもここで淡々としてると、峮峮を落胆させることにもなりかねない。そこでテンション上げて……

「それ、いい!ホントにやってくれる?」
「決まった!でもどうすればいい?」
「取りあえず……」

私はスマホを取り出し、WACKのノートガルドの街にアクセスした。

「えぇっと、力がありそうなのは……、わからないけど、元魔王で賢者のうさうさんのとこに行ってみようか」
「いいね!」

峮峮は指でハートマークを作った💕 なんかうまくいきそうだ……って、まぁそういう運びにしてるんだが。


ここで曲が変わったことに気づいた。この曲は知ってる。

Ten Cents a Dance

うらぶれたダンスホールのホステスについての感傷的な歌。物憂いメロディーが、ルース・エティングの声によって彩られる。1回10セントのダンス。峮峮にはふさわしくないかもしれないけど、ニコニコした峮峮の中には、いろんな感情が封じ込められているのは知っている。

物憂さの メロディーにそっと 指ハートして
ひび割れを 笑顔で隠す 悲しみありがとう


🍒 🍒 🍒

最後は、ゼロの紙さんのモノマネをしてみました。マネッコなので、当然ゼロさんには及びません。本物のエッセイを味わい方はゼロさんのnoteへどうぞ。

で、突然ですが、うさうさんのとこに行くことになりました。うさうさん、よろしくお願いします。

WACKの関連記事は次のマガジンから。

今までのWACK峮峮スピンオフは次のマガジンからどうぞ。

峮峮スピンオフは、のろのろと続きます。。

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