父の日の準備
連日の快晴で、沿道のフェンスを蔦っている昼顔もややお疲れ気味だったが、空はそろそろ恵みの雨模様。
来週は父の日だ。
早めに準備を整え、両父へカードを添えて贈るものを詰め込んだ。
今は亡き俳優の樹木希林さんは贈り物が嫌いで、届くと直ぐに送り主に返送していたそうだ。
びっくりするエピソードだが「私と貴方はモノを介さないと繋がれない関係ではないでしょ。私と貴方の間にモノなど必要はないでしょ。」という愛情表現の照れ隠しであり、それ故の徹底したポリシーであろう。
その気持ちは十分理解できるが、でも少し寂しい。
勿論仕方無しの気持ちや、貰ったからには返さなきゃという義務感は、無意味だから互いにしない方が良いだろう。
しかし相手を想像してあれこれ思いを巡らし、そこにメッセージを添える一連の行為や、その時間の全ての発露は愛である。
実は、ギフトは貰うよりも贈る方がずっと楽しいのだ。
そして想いを届ける時には、見返り(相手の反応も含め)を求めないのが鉄則だ。
83歳の義父と82歳の実父。
知性は母親から遺伝し、情動は父親から遺伝するとされるらしい。
夫は時々義父を彷彿とさせる事なきにしもあらず。
北海道の空の下、義父の大好きな銭湯に心置きなく浸かれる日々が早く戻ってきますように。
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