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2023年 私の不思議な巡り合わせ:読書録とおすすめ本 & 番外編 漫画

脳内は止めどなく常にお喋りをしていませんか?

私は気がつくと、頭の中で過去(小学生の頃までも遡り...)の失敗を様々に振り返えり、ありとあらゆる後悔をしてばかりいましたが、読書は考える方へと向かわせてくれます。

娘に「いつまで読んでるの?」と促されたりしていますが、今年はそんな娘に教えてもらったnotionというアプリで読書記録をつけ始めました。

お陰で同じ本を買ってしまうミスがすっかり無くなりました。

記録を見てみると、2023年は合計69冊読んだことが分かりました(冊数が問題ではございませんが・・)。

読むのを休んだ期間もありましたが、風邪で寝込んだ時から再読スタート。

一番興味があるのになかなか読み進められないのは、哲学の本です。

入門書はどれも調子よく進むのですが(入門だから当然か・・)、時代も系統もあっちこっち行って、結局入門周辺を徘徊してばかり。先に進むにはどうすれば良いのか?!

そうこうしている間に、心理学の本を手に取っていて、中でも特に深層心理学や分析心理学に興味を抱き、昨年は初めて河合隼雄氏に出逢いました。

大人気「こころの処方箋」から始まり、臨床心理学も含めて常に実践的で分かりやすく、そして大変読みやすく、昨年に引き続いて今年も随分読みました。

なるほどそんな解釈があったか、あれはどうか?これはどうか?と今でも色々考えます。

そうしていて疲れた時には、小説を手に取ります。

小説は私にとって何よりのエンタメです。自分では体験し得ない、しかし現実味を帯びた架空の世界へ想像を膨らませることができるからです。

昨年は平野啓一郎さんにすっかり熱中してほぼ読んで、今はレターメールをゆるゆると楽しんでいます。

今年は桐野夏生さんに出逢い、今まで思ったことも考えたこともない経験をした気分です。

読んではいけないものを目にしてしまったような「out」や、実話が元だと言われる「グロテスク」は、結末よりもプロセスにずっと衝撃。「日没」は今でも忘れられない最後でした。

小説家の想像力と物語力は本当に凄まじいなぁと感心しきりです。

執筆軽やかな随筆/エッセーも大好きです。

毎年楽しんでいる芥川賞ですが、「火花」を読んでそれっきりになっていた又吉さんの「月と散文」は、お笑い好きの娘の影響で手に取りました。又吉さんのお友達繋がりで西加奈子さんの「くもをさがす」なども読んで、芋蔓式に広がりました。

随筆/エッセーは、著者が発する言葉や調べから人間味が香り立ち個性を味わえます。口語に近いリズムでサラサラ読めるのでおすすめ分野です。

対話・対談や往復書簡も大好きです。

今年初めて出逢った小説家の大庭みな子氏の「郁る樹の詩―母と娘の往復書簡」は、母を想い、娘を想い、今はその両方の立場である自分自身を反芻しました。

それにつられて、暫く途中で止まっていた「神谷美恵子・浦口真左往復書簡集」を再開して、我が友に想いを馳せました。

そして先月の終わり頃、思いがけず哲学の入り口へ再び戻ってまいりました。

その導きのきっかけは、初めての出逢った池田晶子氏です。

”哲学エッセイ“なる分野を開拓されたそうで、私はまだ出逢ってほやほやですが、是非ご紹介したい。

ベストセラーは「14歳からの哲学」。優しい語りかけで、本質的な事ばかりを取り扱っています。既にもうすっかり大人の私ですが、とても励まされ感慨しました。

三冊分がギュッと一冊になった「考える日々 全編」は雑誌の連載集で、「人生のほんとう」は講演録ですので、どちらも大変読みやすいです。

真骨頂 “哲学エッセイ”とは異なり平易ではありませんが、「事象そのものへ!」は目次から興味津々。

特に初めの「存在の律動(論理)」は、池田晶子氏の了解が詰まっているように感じられます。全体も一刀両断する力強さと純粋が詩的に入り混じり、勢いがあって魅力的です。

プラトンを読んでみよう!古典を読んでみたいなぁと思わせてくれました。

図らずも読書には不思議な巡り合わせがあって、今の自分に必要な書物が、言葉が、手元に来てくれるという縁を感じずにはいられません!

読んだ内容は次々と忘却していますが、それでも心に響いた大切なエッセンスは自分の内にしっかり蓄積されていて、心の中で頭の中で、繰り返し考えながら生活しています。

来年はどんな巡り合わせがあるでしょうか。
楽しみです!

-notionに入れていない番外 : 漫画編 -

漫画に触れる機会がほぼ無くて、多くても年間約50冊読む程度ですが、サクサクっとご紹介。

藝大生の苦悩を描いた「ブルーピリオド」や、65歳女性が初チャレンジする「海が走るエンドロール」なども楽しく読んでいますが...

私の一押しは「チ。-地球の運動について-」です!禁じられた真実を巡って脈々と信念を貫こうとする命懸けストーリー全八巻。人間チンパンジーの「ダーウィン事変」もとっても面白いです。

さぁ、どれ読もう?!
2023年最後の今日も、読書しよう。

quirk of Fate (クァーク オブ フェイト)
“不思議な運命の巡り合わせ” の意味

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