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はじめてのQUILL【入門編!!】

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新規読者の方に向けて読切の小説作品や、取っ付きやすいエッセイを集めました。著者のおすすめ順になってますので、是非参考にしてください。 陰鬱注意!!⚠️
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#四季四部作

春が終わる

春が終わる

はじめに日本は四季があって素晴らしいとはよく言われるが、近年は地球温暖化の影響もあって、日本の気候も〝異常〟なんていかにもネガティブな意味合いの言葉で表現され始めている。今年の春だって、一体いつから始まって、いつ終わりなのか、正確に把握している人間はいるのだろうか。俺はなんとなく、5月に入ったらもう〝初夏〟なんて言葉を使ってもいいと思っているのだが。しかしまぁ、日本には四季に加えて〝梅雨〟という割

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夏の総復習

夏の総復習

■恋なんて愚かな気の迷いで、夏のせいにすることでしかこの胸の痛みを言い訳できなくて、けれども実は自分の気持ちに嘘なんてつきたくなくて、俺はただお前が欲しかっただけなのに、あの衝撃的な告白のせいで裏切られた気持ちになったんだ

前略 お元気ですか。
俺はコロナウイルスにかかってしまって、最低な夏休みを過ごしていました。何もすることが無いから、家ではずっと昔のことに思いを馳せています。俺はふと、君と過

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秋は短し、滅べよ自意識。

秋は短し、滅べよ自意識。

「おや、こんな所でお会いするとは」

貴方は僕に向けて余所々々しく言った。

「この列車が何処に向かっているのか、あなたは知っていますか?」

僕はよく分からなかったから、首を横に振った。ポケットの中から切符を取り出すと、それは掌の中で落ち葉のように粉々になり、まだ名前のない風に攫われていった。貴方は構わずに続ける。この列車には、終着点が無いのだと。

列車の中では、乗客が事ある毎に深呼吸をしてい

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冬の棘

冬の棘

むかしむかしある所に、ひとりの少年が産まれたらしい。その少年は自分が産み出された側にも関わらず、それを忘れて、自分が産み出す側だと宿命のように感じていた。

少年は自分が少年だと呼ばれなくなった頃、周囲が色めき始めたのに気付く。浮かれた男女を見て、しょうもなくて下品な奴らだと見下し始める。しかし、彼はまだ知らなかった。自分が一番下劣で、将来に何の望みも持てない人間であることを。

少年がまだ幼い頃

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