れもんP

企業の研究員です。修士課程と異なる分野の博士課程に進学し、海外留学を経て博士号を取得し…

れもんP

企業の研究員です。修士課程と異なる分野の博士課程に進学し、海外留学を経て博士号を取得しました。D進を検討中・博士課程在学中の方々に、自身の記事が少しでも参考になれば幸いに思います。

最近の記事

1ヶ月で技術士一次試験(農業部門)に合格する方法 ~脱「過去問やってりゃ良いよ」~

 技術士一次試験(農業部門)の受験に向け、私が試した勉強方法について記述します。 1. この記事を書いた理由1) 農業部門の参考書(過去問集では無い)が市販されてない  2020年時点で、専門科目の参考書を見つけられませんでした(私の調査不足の可能性もあります笑)。よって、技術士協会HPでアップロードされている過去問を解くしか勉強手段が有りませんでした。  ただ、急に過去問を見せられても1問も解けない、私のような人間もいる訳ですよね。なので、そういった方に合格できた勉強方法

    • 博士課程から就職するまで

       博士修了者が企業の研究職の内定を貰うまでを、書ける範囲で日記的にまとめました。 ※当記事は、2020年12月19日のアカリクアドベントカレンダーにてご紹介頂きました。(https://adventar.org/calendars/5534) 1. 当時の状況 博士課程を修了した後に研究室に博士研究員(ポスドク)として在籍し、学生さんのサポートや研究室の雑務をしながら自身の研究をしておりました。 2. 大学に残らず企業に進んだ理由は? 下記の3点が大きな決め手になりまし

      • 大学院での留学のススメ

        D3の半年間で北米に留学して思ったことを書きます。 1. なぜ留学したのか? 私の分野での世界的権威の先生が北米の大学で教員をされていたためです。私の研究テーマは、博士課程の指導教員の専門分野とベース部分で共通しているものの、直接的な指導を行うのは難しいものでした。また、私の研究テーマは日本ではほとんど展開されておらず、執筆する論文の引用文献も海外のものばかりでした。私は自分の研究テーマが大好きだったので、今後も国内・海外で研究を展開するために、その分野に精通した先生のもと

        • 博士課程で分野を変える

           この記事では、大学院の修士課程から博士課程で分野を変えて進学するまでの過程を日記的に記述します。 1. 博士課程への進学を決意する 私は、大学での勉強や研究はそこそこに頑張り、M2の春までは「何でも良いから有名企業に就職するぞ」という考えだけで過ごしてきました。しかし、いざ就活を始めると専門性を活かせる&自分のやりたい仕事は何一つ有りませんでした。その時初めて、自分の持つ理系修士としての(私の思う)価値が皆無であることに気が付きます。もちろん、大卒以上の肩書きや研究・教育

        1ヶ月で技術士一次試験(農業部門)に合格する方法 ~脱「過去問やってりゃ良いよ」~

          学振との向き合い方

          1. 学振とは? 日本学術振興会が、若手研究者に対してお給料&研究費を提供する仕組みのことです。通称、博士課程の学生が貰えるものはDC、博士修了後の若手研究員が貰えるものはPDと言われています。理学系・農学系では、採用率はDCで20%前後、PDで10%程です。自分のやりたいテーマで研究を進めつつ、独立して生活できる程度のお給料を貰えるのは、若手研究員にとって恵まれた環境と言えるでしょう。  先に書いておきますが、この記事は「俺はこうやって学振取ったから参考にしてくれよ!」とい

          学振との向き合い方

          博士課程ってどんなところ?

          1. 博士課程って何? 大学を卒業した後に、さらに研究を深めたい人が進むのが大学院という場所です。講義やゼミ中心で受動的な授業内容の多い大学とは異なり、大学院では研究室に入り、指導教員のもとで自身の研究テーマについて実験・研究を行います。大学院は修士課程と博士課程に分かれており、以下の通りそれぞれ特徴が異なります。 修士課程:最低2年間研究のやり方を学び、新規性のある研究成果を見出す      ことが望まれる場所。研究者としての基礎を学ぶ。 博士課程:最低3年間複数の新規性の

          博士課程ってどんなところ?