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UCLA エクステンションにて、”ドキュメンタリーをプロデュースする”クラスに通う話

UCLAエクステンションって何?

UCLAエクステンションはいわゆる大学の社会人講座

全米屈指の名門大学カリフォルニア大学ロサンゼルス校ことUCLA!UCLAエクステンションは、UCLAの一部で、LA在の社会人に向けて開校している、いわゆる社会人講座スクールです。UCLAエクステンションには2つのクラスの取り方があり、一つ目は単純に1つの興味のあるクラスをとる方法、
そして二つ目は、必要単位をとることで最終的にサーティフィケート(修了証)を取得できるプログラムをとる方法です。UCLA本体ではなく、社会人講座スクールですが、UCLAという名を背負っているので、経験を積んだ講師に教えてもらえるので、レベルの高さはお墨付き。
サーティフィケートのプログラムは、留学生として受講することが可能で、UCLAエクステンションがI20を出してくれるので学生ビザを取得し、留学生として授業を受けることが可能です。1つのクラスだけを取る場合は、I20は出されません。

学費が安い(アメリカの大学のわりに、、、)

UCLAエクステンションには、なんと映像制作のサーティフィケートプログラムがあって、多くの私の友人がUCLAエクステンションのサーティフィケートプログラムを受講してました。UCLA本校や他大学と比べたら学費が格段に安いからなんです。基本的に授業が夜間だからですかね。
そもそもアメリカの大学の学費は、今アメリカ市民にとっても”高すぎる!”と言われているわけですが、UCLAの年間授業料は約42,000ドルと言われています。州立大学ですが、留学生は州立のベネフィットは適応されないですからね。。。UCLA Extensionのサーティフィケートプログラムの年間授業料は、コースにもよりますが約20,000ドル。それでも、この歴史的な円安の中では、高いんですが、およそ半分です。
ただ、安いからといってそう簡単に入れるわけではなく、TOEFL100点が入学条件です。結構ハードルが高いですよね。

サーティフィケートプログラム付きのUCLAエクステンションに入る意味

映画を勉強したいケースの話です。お金に余裕があるし、それならUCLAの本体4年間がっつり映像を勉強したい、もしくはUCLAの大学院で映画のMFA(芸術の修士))をとりたい、そっちのほうがUCLAエクステンションにいくより学歴として強い、のかどうか?
UCLAエクステンションのサーティフィケートプロクラムコース履修の場合、卒業しても学位を取得できるわけではありません。
でもですね。これ、みんな言ってるんですが。
学位を取得できなくても、UCLAエクステンションしていれば、UCLAを卒業していることになるんですよ。言葉の意味として。
あくまでも映像業界での話で、LAに住む私の個人的な肌感覚ですが、UCLAエクステンションを卒業している🟰すごいね!にはなります。つまり就職における学歴としては、強いんですね。あとUCLAエクステンションにいる学生は、映像業界で働いている人も多く、コネクションを作るという意味でも強いです。
わたしは、UCLAエクステンションの存在を知らなくて、LAにある別の小さな大学院で映像専攻をしてMaster's degreeをとりました。この大学院は、学校レベルとしてはそんなに高くないので学歴としては、UCLAエクステンションより下だと思います。ですが、Master's degreeを取得したのは後々ビザを取得する上でかなり意味があります。

”ドキュメンタリーをプロデュースする”というコースを取ってみる

サーティフィケートプロクラムについて色々と語ってますが、今回、私はサーティフィケートプロクラムではなく、個々のクラスを受講するだけの方で、1つのクラスを受講することに決めました。

1つのクラスを受講する場合、必要なことは?

社会人とはいえ、アメリカでのステータスは非移民なので、勉学のクラスをとるには、TOEFLが必要なのかと思っていたのですが、必要ありませんでした。特に経歴の証明などもなく、必要なのは、受講料785ドルのみ(現在のクラスの料金)。TOEFLなしで、UCLAのクラス取れるのはありがたいですね。(TOEFL100点て、かなりハードル高くて、それなりにアメリカ在してるけど、取れる気がしない。)

気になる授業内容

今回、私が受講をすることにしたクラスは、"Producing Documentaries"というクラスです。
シラバスによると、クラスで学べる内容は、「アイデアを作り上げるところから配給に持ち込めるまでの、インデペンデント系ドキュメンタリーの製作者のためのドキュメンタリー制作のプロセスについて学ぶ。昨今のドキュメンタリー映像の市場について、予算の付け方、経費の管理、プロデューサーとしての技術を教える。」とのことでした。

気になる講師

講師も現役のインデペンデント系ドキュメンタリープロデューサーです。
実は、社会人スクールで、しかもこういった専門分野の講師は、現役でその仕事をしている人が、副業感覚で仕事をするものです。
私が、マスターをとった大学院の講師もまさに、そうでした。
ただ、どうしても今は本業の仕事がないから、ただの”副業”という感覚でやっている人もいたりして、その場合授業の質は落ちます。
穿った見方をすれば、本業で食べていけないから、本業を教える仕事をしていてそっちの方が多い人がいるのも、また事実なんですよね。
なので、できれば本業も活躍していて、たまたま暇だから教えている、みたいな人に当たるのが理想です。
ちなみに、事前に講師のバックグラウンドは、見れます。
私の受けたいクラスの講師のバックグラウンドは申し分ない感じでしたが、
授業をうけてみて、講師が授業に対するやる気が見えかったら、返金申請して授業をキャンセルする選択肢も、もちろん持っていました。なんせ授業料785ドル(11週:1回3時間のクラスは70ドルぐらい)ですからね。
円安で換算するとおかしくなるので、LAの物価と比べての肌感覚ですが、約8万払ってるわけですから。いい先生だといいなー、と思っていました。

早速授業はじまった

ということで、先日、初クラスを受けてきました。

週1回、19時から22時までの夜間クラス。授業が行われるのは、UCLAエクステンション専用の校舎です。UCLA校舎があるLAのウエストウッドエリアにありますが、UCLA本校の中ではなく、すぐ近くにあります。

UCLAエクステンション入り口。

建物の外観は古い印象でしたが、中はかなり綺麗。

めっちゃきれい
オッシャー生涯学習研究所

私もUCLAの学生だ!という気分にさせてくれます。

クラスメイト

事前にクラスのページにて、クラスメイトも見れます。
日本人はいませんでしたね。
私のようにこのクラスを取ってるだけの人もいれば、映画のサーティフィケートプロクラムコースをとっている人もいました。
年齢層は、若い人もいれば、そうでない方もいてどちらかといえば
社会人学習枠の人が多い気がしました。なのでだいぶ大人の私もちょっと安心です。大人になっても勉強したい人が多い、というのは自分への刺激にもなります。

なぜ”ドキュメンタリーをプロデュースする”クラスをとったのか?

私の職業は映像ディレクターでして、基本的に多いのがドキュメンタリーの仕事です。アメリカにいながら日本のテレビのドキュメンタリー番組の仕事をしていることが多いです。英語が話せるので、アメリカの内容だったり、アメリカではない別の国の内容だったりを担当しています。
このように、日本のテレビドキュメンタリー畑にはどっぷり浸かっているので制作フローについては理解をしています。
アメリカにきたから、こういったお仕事をいただけるようになったのですが、こちらのお仕事も大事にしつつ、せっかくアメリカにいるのだからやっぱりアメリカの仕事もしたい。でもアメリカでのドキュメンタリー作品の制作の流れについては正直全然知らないんですよね。なので、それを知るために、”ドキュメンタリーをプロデュースする”クラスをとってみたのです。
そして日本とアメリカのドキュメンタリーはまずスタイルが全然違います。ワールドスタンダードはアメリカのドキュメンタリーです。何が違うのか?よく言われているのが、日本のドキュメンタリーは、ナレーションが多い。
見ればわかることもかなり説明をします。
対して、アメリカのドキュメンタリーはナレーションが少ない。
全然説明しないので、たまに何のこっちゃわからないこともあるのですが、見る側に内容を悟らせる作り方をします。
日本のドキュメンタリーが良くないといっているわけではないのです。
でも世界で通用するドキュメンタリーを作れるようになるには、アメリカのやり方を勉強する必要があるからですね。あとそもそもどうやって企画を、テレビや今は配信が主流ですが、売り込むのか全然知らないので、そこも知りたかったんですね。

1回目の授業の内容

そして先日、1回目の授業がありました。
先生はかなり授業に関する準備をしてきてくれて、”あ、このクラスあたりだな”と思いました。785ドルの価値がある。
そして、初回から、先生が、生徒に意見を求め、生徒は積極的にしゃべるしゃべる。
これぞアメリカの授業。
アメリカの大学と大学院に行ったことのある私ですが、英語に自信がなくて終始だまっていましたが、今はそんなこともないので、がんばってこのディスカッションに参加してみたりしました。
ドキュメンタリーとは?というお題で、そこを考えるべく、
先生が、世界中で賞をとった短編ドキュメンタリーをみせてくれたんですね。
ちなみにこれです。

今の時期にイスラエルのドキュメンタリー?なんで?先生はユダヤ人?
とか思いながらみました。
英語字幕付きなので内容はよくわかったんですが、
内容はわかったけど、”え?これがドキュメンタリー?”という感じで
すごく抽象的で、エクスペリメンタルフィルム(アート系映画)に近く
最終的にディレクターが何を伝えたいのか全然わからなかったです。
はい。好き嫌いがはっきりと分かれる、よくわからない映画です。

結果として私はまったくよくわからなかったのですが、
この作品がドキュメンタリー映画としてカウントされることに衝撃でした。
私の知ってるドキュメンタリー映画じゃなかったんです。
視野が広がった感覚がしました。

あとアメリカにドキュメンタリー映画のプロデューサーのユニオンとまではいかないけど製作者団体があることも知らなくて、
私は知らないことが多すぎることを知りました。

自分の無知に気づいたことは、まさに785ドル払った価値があったと思わされました。
日本にいるより視野が広がる。そしてそれは英語が話せるからできる。自分が英語を話せるメリットを強く感じる出来事でした。

でも宿題とプレゼンがあって成績もつけられる

学校だから当たり前なんですが、聴講生気分だったので
宿題とプレゼンがあるのは、しまったーという感じでした。
その時、暇だったら全然いいんですけどね。
仕事と重なると大変ですよね。
まーでも、作りたい作品のピッチを作ってプレゼンする、というのは
いつか自分がアメリカで勝負したいなら通るべき道なので
学校という形であっても、定型を理解するのはありがたいことです。
仕事と被らないことを祈りながら。

英語のレベル

英語のレベルは、かなり高いレベルを求められます。
映像に関する専門用語がバンバン出てきますし、
通常会話以上の英語が求められますね。
私も8割は聞き取れてますが、、、、クラスでは最前列陣取ってがんばってききとています。

ウエストウッドの治安

19時に始まり22時に終わるので、結構な夜です。気になるのは、ウエストウッドの治安。とはいえ、ウエストウッドは比較的治安が良い町です。ウエストウッドにはそこら中にレストランがありますし、22時はまだまだ空いています。学生さんたちも多いですしね。
大学があるということもあって、車社会のLAには珍しく、歩く人がたくさんいるエリアなので、人通りも多いです。
私は、車できており、駐車場に車をとめていたのですが、18時にはいなかった警備員が22時にはきていました。なので、22時におわっても、さっと帰る分には、身の危険に関しては問題はなさそうだと思いました。

最後に

まだ一回しか授業を受けていないので、また全てがおわったら報告をしたいと思っています。
週1回3時間、全11回の授業です。
さて、私は何を得るのか!
乞うご期待。

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