大人と子供の違いとは?【箱庭の詩】
『大人とは感情をコントロールできる人のことである』
大人と子供の違いは何だろうか。
年齢だろうか?
身長だろうか?
見た目だろうか?
雰囲気だろうか?
性格だろうか?
精神年齢だろうか?
働いているかどうか?
税金を払っているかどうか?
自立しているかどうか?
甲斐性だろうか?
家族を持っているかどうか?
人それぞれ考えがあって、枚挙に暇(いとま)がない。
もちろん見た目では判断などできないし、社会人だからと言って大人だとも言い切れない。
だからといって、所帯持ちだったり自分で自分の世話ができる自立した人を大人というのも少し違う気もする。
では、大人と子供の基準は一体何だろうか?
高齢者でも子供っぽい人はいるし、子供でも大人っぽい人はいる。
だから、どのような時に「あぁ、この人は大人だなぁ」と感じるか? と考えると分かりやすいだろう。
本当の大人とは『感情をコントロールできる人』の事をいうのではないだろうか?
平たく言えば『大人の対応ができる人』という奴だ。
たとえば自分の思い通りにならずに、すぐ癇癪(かんしゃく)を起こす人がいる。
そんな人を大人だと思うだろうか?
たとえばいつまでたってもわがまま放題で、大声で怒鳴り散らし他人を委縮させ、迷惑をかける人がいる。
そんな人を大人だと思うだろうか?
自分の感情やストレスをコントロールできないのは、感情という本能に支配されているに過ぎない。
そんなものは果たして、大人と呼べるだろうか?
良い気分の時は誰でも余裕があって、大人の対応ができるのは当たり前だ。
そんなことは子供でも、動物でもできる。
問題なのは、『負の感情』と向き合わなければならない時だ。
例えばミスをして怒られたときでも、関係のない人には普通の対応が取れるかどうか?(当事者相手でも平静を保つのももちろん大切だが)
自分自身の普段の姿勢を大人かどうかの目線で鑑(かんが)みてみるとよく分かる。
いかに負の感情のコントロールが難しい事かを理解できるはずだ。
怒りも悲しみも恨みでさえも、いかにそれらの感情を上手く扱うかにかかっている。
それは心の器が試されているともいえる。
果たして現代に『大人』はどれだけいるのだろう?
日本は超高齢化社会と言われ、子供の数が減っているというが、高齢者や子供の数云々よりも先に『大人』を増やすことを考えた方が良い。
(この超高齢化社会は人数の事を言っているので、この文章はただの皮肉でしかないのだが)
別に精神性を高める必要はない、ただもう少し自分の感情と向き合うことを大切にすることが肝要だ。
自分の感情が自分に、そして相手にどのような影響を及ぼすのかをもう少し想像力を働かせて考えなければならない。
それが『大人』というものだ。
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