何をやっているか?ではなくベネフィットを語れ!
Voicy No.0132 2022年3月18日放送
自分の説明をあまく考え過ぎ。
今日のテーマは「何をやっているか?ではなくベネフィットを語れ」です。
ブランドにしても商売にしても、相手に認めていただいて興味や評価をいただいて、ファンになってもらって成り立つわけ。だから、こちらからそれを伝えないといけません。
ブランドオーナー、ビジネスオーナーが、自分たちや、自分のブランドやビジネスを説明することに対して、認識が甘すぎるという見解です。
何をやっているかが全くわからない。
何がいいことなのか全くわからない。
おそらく準備もしていなければ練習もしていないし、ブラッシュアップもしていないのが、1000人いたら999人まで丸わかりです。
いや、もっとかな?
5000人いたら4999人。
やっているのは0.2%ぐらいじゃないかと、オレは考えています。
それで価値が伝わるわけがないし、売れるわけがないし、ブランドになるわけがないというところです。
最初にお会いした方に、1分~3分で自分のブランドをきちっと説明しないといけません。まず、それをはっきり伝えておきますね。
それには練習することです。
文字に書いて、音声を取って、修正して、練習するんです。
Voicyを聴いていただいている方は、オレの自己紹介のくだりを何回も聴いておられると思います。その自己紹介ですが、実はVoicy用に何度も何度も書き直しています。
30秒以内に収めたいなと思って、文字数とか、しゃべり方が聞き取りにくくならない程度に詰めてやって、今あの形になっています。
自己紹介も、自分の今の感触と、やっていることと、初めて聞く方の感触で、はまってないなと思ったら変えているんです。
「自分とか、ブランドのプレゼンテーションを甘く見過ぎかな」というのを先に話した上で、今日の中身に移っていきます。
自己紹介で最初にする話は。
では、説明しようよとなったときにも、ブランドになりにくい、ビジネスとしても成立しにくいかなと思う説明をしている人がほとんどです。
自己紹介という言い方でもいいし、オレはブランドという位置づけからすると「ナチュラルプレゼン」と言っているんだけど、特に商談の場でなくても、初めて会った人に自分自身と自分のブランドをどう説明するか。これをナチュラルプレゼンと言っているんです。すごく自然です。
「こちらから営業させていただきます。まずパワーポイントのほうをご覧ください」という営業じゃない、自然に始まっているプレゼンテーションなので、ナチュラルプレゼンなのです。
ほとんどの人は、ナチュラルプレゼンとか自己紹介で、いきなり業務内容を説明するんですよ。なんで業務内容を説明するのかなと思います。
まず、この個別のフレーズは、もう何言っているのという人がいると思う。だって仕事の話をするでしょ? 業務内容を説明するでしょう?と思うでしょうけど、業務内容ではないんです。
ベネフィットという便益は、使ったことによって得られるものです。
なので、メリットとも違うし、効果効能の、その次の段階です。
サプリとか薬にしても効果効能があるんだけど、その先のものが欲しいわけじゃないですか。何も気にせず毎日元気に歩き回りたいとかが便益(ベネフィット)です。
それを「膝に効きます」「腰に効きます」というのが効果効能。その手前で「僕は薬を売っていまして」というのが、業務説明じゃないですか。
ブランドで提供するものは、商品やサービスというプロダクト自体ではないことがほとんどです。
それを得ることによって、新しいライフスタイルとか、自分の考え方の確認とか、ブランドの持っているメッセージやあり方、哲学、センスに一致することで、自分が自分であることを確認できる喜びとかを含めて、ブランドの場合は買っていただくことが多いわけ。
それが便益だったりするのです。
コテツのブランド論、2つのベネフィット
じゃあ、ビジネスの場でお伝えするときに、コテツってその辺はどう伝えているのか。
オレはこのVoicyもそうなんだけど、コテツのブランド論を理解し実行継続していただくことで、次の2つのベネフィットを身につけられるようにしています。
1.年々ビジネスが楽になる。
ブランドでファンが積み上がっていくので、コテツのブランド論を実践して継続してやっていただければファンが積み上がって、年々ビジネスが楽になります。
2.競争から離れることができる。
ブランドコンセプト、あり方が明確になり、いいポジショニングが取れると、競合との競争、価格競争とか露出量競争とか、似たようなサービスがあるから比べられるところから離れることができます。
最終的な理想は無競争ですが、それはファンの人が積み上がっていってファンとの関係をいい形で熱く維持していれば、ファンとの関係は競合と比較する状況から離れていくので、競争から離れられます。競争はきついですからね。
オレが提供しているものはその2個です。
Voicyの先にあるものも同じです。
そのための手段として、ブランドコンセプトをつくりますとか、ブランドの世界観をつくりましょうとかがありますが、それは手段です。目的と、さらにその先にあるベネフィットを得られるものは、さっき言った2個です。
コテツのブランド論を理解して実践できると、年々ビジネスが楽になり競争から離れられるんです。
でも、これは「自分は月額制でコミュニティをやっていまして」とか、業種業務の説明にはなっていないですよね。
「企業クライアントがいまして、レジュメをつくって持っていって、課題を聞いて、ヒアリングシートに落とし込みまして」というような業務の説明は、自分はしません。
まず相手の強い興味をキャッチすることです。
「それで具体的には何をやっているの」というところまで行かないから先にベネフィットから入るんだけど、ほとんどの人がなぜか自分目線なので、自分の業務とか職種を説明してしまうのです。
スタバは何を売っているか?
スタバはブランドとして本当に興味深いから、いろいろな視点で見ています。スタバって何を売っていると思いますか。
コテツ的見方をすると、スタバは「イケてるオレ」を売っているんだよね。スタバにいる間、あのリンゴのマークのMacを開いて仕事していると、イケてるオレになれるでしょ?
都内はもう素敵なカフェが結構多いので「イケてるオレ」にはなれないんだけど、日本全国にスタバができて、どんどん行列ができて結構人気があるという状況を目にすると、「スタバに行くと、イケてるオレになれる」というのを買っているわけ。
スタバはサードプレイスを提供しているというのが、ブランドのスタンスです。
サードプレイスというのは家でも学校でも職場でもない場所のことで、スタバは「3つ目のあなたの居場所を提供します」としています。
なので、コーヒーとかフラペチーノを提供するのは、それを良質な状態にするための手段であって、「買ってもらっているのはコーヒーだけどサードプレイスだよ」というのがブランドのあり方です。
でもオレは、その先にあるものをみんなが買いに行っているので、「スタバでイケてるオレを買っている」と思っています。
ブランドで言葉にすべきものは
化粧品の世界って、やっぱりすごいと思っています。
男性はこの辺は認識が本当に薄いですけど、化粧品とか髪をトリートメントするために美容室に行く、いわゆる女性のメンテナンスデーというのがあります。
お休みの日にネイルに行って、マツエクに行って、美容室に行って、エステに行って、化粧品売り場に寄って帰るみたいな1日は、「自分は美しさから下りないぞ」という決意表明を買っているんだよね。
これはベネフィットかといえば、ベネフィットです。
「うちの化粧品を使うことで、女性として美しくなりますよ」なのか、「女性の美しさに自信が持てますよ」なのか。
これが両方混ざって購入する方は買っていらっしゃると思いますが、現実的に美しくなることも大事だけど、その化粧品を使うことで、美しくあり続けようという気持ちを持ち続けられるわけ。
そういうことが大事じゃないですか。
こういうベネフィットは、どのブランドでも、どのビジネスでも、きちっと挑戦していけば言葉にして出していけるものです。
それを最初の説明の「ど頭」にうまく持ってきて「私のブランドやビジネスと関わると、こういうベネフィットがありますよ」と伝えるのを磨いていきましょう。
今日はここまでにしておきます。
以上、久々野智小哲津でした。
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