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ブランドになる人にも企業にも、熱狂的支援者が必ずいる!


Voicy「コテツのブランディングと商売の話」コラム
読めばブランディングができて商売が上手くなる

このコラムは、コテツがVoicyのブランディングと商売の話で語った内容を文章化し加筆したものです。
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Voicyもお聴きください。

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Voicy No.0062 2021年10月25日放送
ブランドになる人に企業にも、熱狂的支援者が必ずいる!

あなたに熱狂的支援者はいるの?

ブランドに関して仕事のご依頼があって、お会いして話をお聞きして、状況を見て確認する大切な項目の1つが、熱狂的支援者がいるかどうかです。ブランドになれるかなれないかのカギだからです。

何のことかという1個1個の説明が、これだとおそらく足りていませんね。
ブランドになろうというなら、まず顧客とファンは違います。お客様というのはお金を払ってくださる方で、ファンというのは「あなたじゃなきゃダメ」という方です。

ブランドになりたいならお金を払っている量は関係ない。ブランドロイヤルティーとか、いろんな言葉があるけれど、そういう横文字を使ってなんとなくわかった気になるよりは、日本語で掘り下げていきます。

例えば洋服を出しているブランドであれば、その洋服より安いものがあっても高いものがあっても、こういうときの洋服は「このブランドじゃなきゃダメ」と思ってくださっている方がいる限り、その方はファンです。購入金額などで計れません。

お客様とファンも違う。

これには同一人物が重なっている場合も重なってない場合もありますが、それはそれとして、「ブランドと顧客の違い」はほかのコテツラジオでしゃべりましたので聴いてほしい。

熱狂的支援者とは、ブランドオーナーの近いところにいて、ブランドオーナー以上に、そのブランドに熱くなっている人です。

人・物・金・情報・時間というのは、生活していく上でもビジネスを進める上でも、5つの資源(リソース)ですよね。人なんか使ってないよという人も自分という人があって、自分の周りの物とかお金とか自分の情報とか時間を、ブランドオーナー、ビジネスオーナーは自分のビジネスにつぎ込んでいます。ブランドオーナーと同じか、それ以上に熱く、そういうものを惜しげもなくつぎ込んでくれるような人が出てくるのです。

出資するとか、その人と足並みそろえて頑張ってやってくれるとか。活動のパートナーとしてやってもらわなくても全然いいけれど、ブランドオーナー以上にそのブランドを愛して燃えて、いろんなものをつぎ込んでくれる人が熱狂的支援者です。

よくブランドとかビジネスをやっていくときに、多くの人が、知っているか知ってないかばかりを気にします。多くの人というのは不特定多数の遠くの人。ブランドとしてうまくいくかの最初の段階では、多くの人が知っていることが最も重要なのではなくて、ブランドオーナーの身近にいる人の中で、熱狂的支援者がいるかいないかなのです。

「遠くの人」と「近くの人」という言い方をすると、ブランドは内側からつくられていくもので、ブームとブランドというのはつくり方が違う。ブームというのは遠くの人も含めて一気に知ってもらって、ただ全員そんなに熱くなくて、すぐ冷めてしまう。それでもいいと思ったらブームのつくり方をすればいい。

ブランドというのは内側から出てくるもの。

地球でいうと中心が一番熱いじゃないですか。地球の真ん中は5000度もあって、それが地表に向かって温度が下がっていって、地面を触ってもひんやりしている。それと同じで、ブランドはブランドオーナーのあなた自身が一番ブランドを愛して燃えていて、その身近にいる人の中で熱狂的支援者という人も同じぐらいのマグマの温度で燃えていて、そこで初めて人に伝わっていくという形なのです。

こういう話をしていると、「それだと時間がかかりませんか。それで広がるんですか」みたいなことを言う人がいます。キリスト教や仏教は世界中に広がっていますが、世界中で広告を打ったわけじゃないですよね。ものすごく熱くて、取り立ててメリットも機能優位性があるわけでもないのに、宗教が成立しているのはなぜかということです。

キリスト教の場合は諸説ありますが、十二使徒というのが世界に広める活動を始めました。今では宣教師が聖書を持って、人を集め説いて回ったわけです。キリスト様がいらっしゃって、その下にお弟子さんがいて、そのお弟子さんが「これは広めるべきだ」となり、そこの下に宣教師がいて広めていったら、世界中で何億人も信じる者になったわけです。

私はキリスト教を持ち上げたいのではなくて、ブランドが成立する構造についてお話ししています。仏教もヒンズー教もイスラム教も広がっていく構造は同じですよね。CMばんばん打つとかTwitterで面白いことをつぶやくとか、インスタのストーリーだというのは、宗教のスタートではやってないわけ。でも世界中にしっかり伝わっていっているし、実はブランドも、数年で熱を持って広がっていくことは全然あります。

スタバも広告費をかけてないからね。

自分が最初に企業とか個人の方でブランドになりたいとか、この先の活動についてお話があったときに、周りで燃えている人はいるのかなと思ってなぜ見るかというと、波紋が広がるようにブランドオーナーから広がっていく波紋が出ていなければ、どうしようもないからです。

上から雨のように水だけ降らしていても、雨が終わればその水面は元に戻ってしまう。それが波紋のように真ん中からエネルギーが外にずっと出されている状態だったら、波は出続けるわけです。

熱狂的支援者がいるかいないか。
これが出だしにおいて、ブランドになっていく上で最大のカギです。

それを「卵が先かニワトリが先か」だから、知ってもらわなくていいとは思ってない。知ってもらう活動をやりつつ、熱狂的支援者をつくりましょうと言っているのね。

商売がうまくいっている人は、身近な周りの人がめちゃくちゃ熱いです。

こういう経験がある方が結構いると思うんだけど、会社とかビジネスとかプロジェクトがうまくいっているときは、プロジェクトオーナー、ブランドオーナー、ビジネスオーナーの周りに熱い人が必ずいて、「ようし、こうしていこう!」みたいな感じが外側に広がっていって、お客様にも伝わっていく形なのね。

けれども、だんだん身近な人たちが冷めていって、そのプロジェクトとかビジネスとか商売とか会社が勢いを失っていくみたいな体感をした人はいるんじゃないかな。

そうなりますと、企業をブランディングするときは熱狂的支援者づくりをするし、まずはインナーブランディングなんだよね。それが物である場合もあるし、何かサービスメニューや有形無形なもの、プロジェクトとかイベントだったりするときもあると思うけど、一番近い幹部と社員がそのブランドにほれ込んでなくて、ファンの方の熱狂を生み出せますかという話です。

これも「あるある」なんだけど、ブランドやビジネスオーナー、ご自身で活動しているタレントさんや議員さんで、「そんな熱狂的支援者になる人は出てきますかね」みたいなことを言う人がいます。

ブランディングは内側から。

「人・物・金・情報・時間の5資源を惜しげもなくつぎ込んでくれる人なんていますか。それはベンチャーキャピタルみたいな投資家のことですか」と言うんだけど、半分当たっていて半分当たっていません。なぜ熱狂的支援者が出てこないかを考えたほうがいい。やっぱりそれは何かズレているんだなということです。

自分のブランドや、これがいいと思ってやっていることで、身近にいる何人かから熱狂的支援者が出てこないなら、そのブランドとかコンセプト、やろうとしているモデル自体の方向性を見直す必要があります。自分には熱狂的支援者らしき人が全然いなくて、ブランドオーナーやビジネスオーナーのご本人だけが燃えている場合は、コンセプトチェンジとかリブランディングです。あとは、そもそもその人しか得しないような企画になっているのではないかと見直していきます。

すごいところだと、「私はこれがめちゃくちゃいいと思っているんで」みたいなことを言っているのに、奥さんが既にそれに熱くなってないという場合がありますから。その逆もあって、奥さんがやっているビジネスで、旦那さんが全然それにぴんときてないこともある。

もちろん夫婦とかパートナーが、必ずそのビジネスに一緒に燃えていなければいけない理由はありません。家族・親族・親友さえ全然ぴんときてないブランドとかビジネスであっても、それ以外に仕事を一緒に広げようという人がいればいい。けれども、そもそもそういう人がなんでいないかを考えたほうがいいですよね。

宗教はブランドに必要な要素を全てそろえています。

内側から考えを同じくして熱くしていく意味では、仏教では出家という制度があり、キリスト教でも修道院という仕組みを持っていたりします。内側の人たちが本当に熱くなって理解して広げていって、初めてファンの方や顧客の方が熱くなるという流れです。

ブランドになっていきたい、ブランディングをしていこうと思ったら、自分の身近な人、近い人で熱狂的支援者をつくるのを最初にチャレンジしてください。

以上、久々野智小哲津でした。

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