見出し画像

女性服のボタンが“左側”にある理由 (#11)

電車の中には多くの脱毛広告

電車に乗ると脱毛サロンの広告をよく見かけます。どの企業も吊られているものより壁に挟まれてある印象です。
幾つかある中で銀座カラーの広告が気になっていました。
理由は女性イメージキャラクターの山本舞香さんが可愛いというのもありますが、着用していた衣装からです。
尚、男性は吉沢亮さんから小関裕太さんに変わりました。
以前の川栄李奈さんのときのサテン地でドレッシーな生地も好きでしたが、男女ともにややカジュアルな装いです。
(今はターゲット層をより分かりやすくしたのかもしれません)

男性のシャツ(主に男性向け、女性向けはブラウス)と女性のニットのボタンがそれぞれ左右反対側に縫われています。
何故か?
それらは「男性は自ら服を着、女性は服を着させてもらう」といった時代の名残です。

洋服の起源は諸説ありますが、西洋起源で文化的には富裕層から下方展開しています。
たとえば社交界時代、コルセットでウエストを異常なまでに細くする姿がその当時の流行でありました。
当然、とても自分一人では出来ません。
その装いで社交界へ出向きますが、この社交界とは今風にいえば富裕層向けのパーティです。
要するにお抱えのスタイリストがいるくらいの経済力があったわけです。


また人の多くが右利きだというのも忘れてはいけない点です。

つまり、着させやすかったという点からボタンの留め方が左右逆となったのです。

そもそも女性自身が自分で着るという概念がなかったことも挙げられます。

女性服=進化した価値観

それらは時代の歩みと共に紳士服にあるドレスコードの厳格さに比べて婦人服の自由度が高くなった理由でもあります。
このような文化背景の中、今やブラウス等ボタンがあるものを含め反対側の留め方(つまり右利き女性には留め難いボタン位置)は男性と同じ留め方にならないないまま完全な市民権を得ました。
これを「女性蔑視時代の象徴」とみなすよりも、「その時代からの脱却」を主張するため敢えて留めているそうです。
脱毛という新しい技術の宣伝に古くからの文化が混ざってある面白い一枚です。
意図したか否かは分かりませんが、きっと新たな意識の変化が存在しているのかもしれませんね。

この記事が参加している募集

#とは

57,786件

#スキしてみて

526,651件

頂いたものは知識として還元したいので、アマゾンで書籍購入に費やすつもりです。😄