これが妊娠中のママ・パパの頭の中!?グラレコからみえてきた男女の違い5つ
”妊婦さんのよりどころになりたい”という想いから始まったこのプロジェクト。
このnoteでも多くの妊婦さんのご協力のもと、様々な声をご紹介してきました。
QBBの社員で妊娠中のママ・パパの悩み議論してみた
みなさんの体験を聞けば聞くほど、試行錯誤の中で日々どんなことを考え、どんなことに悩みを抱えているのか、、、。もっとリアルに、もっと深く理解したいと考えた私たち。
そこで、QBBで妊娠・出産経験のある女性社員と子供のいる男性社員の協力のもと、ママとパパの頭の中を可視化する「グラフィックレコーディング」を実施しました!
そうして可視化された悩みはこちら・・・!
ママの悩み
パパの悩み
同性のものは「あ〜これあったな」「みんなもそうなんだ。安心」ということがある一方、異性のものは「え、こんなことあるの?」「こんな悩み抱えてるの?」ということもあったのではないでしょうか?
悩みを分析して、見えてきたこと5つ
今回の議論には、国際マタニティエステ協会の理事を務め、これまで延べ15,000人の妊婦さんに接してきた谷真紀さんにも参加いただき、レビューをいただきました。その結果、男女の違いとして5つのことが見えてきました。
谷 真紀
*国際マタニティエステ協会 理事長
⚪︎日本全国へのインストラクター育成の講師活動
⚪︎プレママ、プレパパのセルフエステ、ペアエステの講習活動
*マタニティエステサロン MYLENEオーナー
*産婦人科内エステ担当 母と子の上田病院 あさぎり病院
その1: 情報についての差 「検索魔になりがちな女性」
その2: 実感・時間軸についての差 「女性は妊娠が分かった時から子育てがスタート」
その3: パパ・ママの考え方の差 「女性はマルチタスク型、男性は切替型」
その4: 世代で違う考え方の差 「出産は女の仕事」
その5: その5:外との接触機会の差 「コロナ禍の妊娠・出産」
その1: 情報についての差 「検索魔になりがちな女性」
パパ・ママの間でもっとも違いが顕著に現れたのは”情報”に対する観点。
「SNSで同じ週数のママと自分を比較して自分ができていないことに自己嫌悪したり、違うことに焦ったりしました。」
「それでさらに不安になって、検索して、悪循環に陥るみたいな・・・。」
という声が。
女性は分からないことや不安なことを、とにかく検索してしまうという傾向がありました。
一方の男性はというと、
「SNSで検索とかはしなかった。」
「特に男同士で話すということもないし、親に聞くということもなかった。妊婦さんについての情報は奥さんだけが情報源だったかも。」という方が多数。
〜谷さんのコメント〜
「妊婦さんが不安なことについて過剰に反応してしまうのは、お腹の中の赤ちゃんを”守りたい”という防衛本能からリスクを最大限少なくしようとする行動の一つです。今は産休・育休後社会復帰されるママが多いので、ママ友を作る機会も少なく、ママ友は煩わしいと言われる方が多いように思います。マタニティ期でも悩みや不安な事も殆ど携帯やPCの中に情報が入ってるので、人に聞くより早く、遠慮することなく調べられるので便利だけれど、そこで一喜一憂してしまうのだと思います。人に相談する事で、心が安らぐ事や励まされる事、温もりを感じる事も沢山あると思いますので、信頼できるお友達やご親族、ご近所様に頼る事も大切だと思います。」
その2: 実感・時間軸についての差 「女性は妊娠が分かった時から子育てがスタート」
こちらも顕著に違いが現れたテーマの一つ。
女性は妊娠がわかった時からお腹の中の赤ちゃんは日々成長し、つわりを経験したり、胎動を感じたり、出産までの間常に赤ちゃんと一緒です。その過程で「保育園」「自分のキャリア」「親との関係」などなど、この先のことまでひたすら考えている傾向にありました。
一方の男性は、
「妊娠がわかった時は実感があったけど、そこから出産までの間が実感が湧かなかった。」という声も。
〜谷さんのコメント〜
「女性は妊娠がわかった時から子育てが始まっている、と言っても過言ではないです。一方の男性は、子供が産まれた瞬間から子育てがスタートという感覚。そこにタイムラグがあることで、妊娠中の価値観や行動にすれ違いが生じてしまうというのもあると思います。」
その3: 考え方の差 「女性はマルチタスク型、男性は切替型」
その1、その2でご紹介した通り、女性は妊娠した時から様々なことを頭の中で考え続けています。
一方の男性は、産まれるまでなかなか実感がわかない。
そんな中で男性から出た特徴的なものが「リカバリー」というワード。
これは仕事以外、週末や家に帰ってからの時間は切り替えて、奥さんのサポートをするというもの。
〜谷さんのコメント〜
「妊婦さんたちは、色々なことを同時並行に考えるマルチタスク型の思考の方が多い。なので、女性はママを休む時間がない。少し散歩に行くだけでもいいので、休む時間を作ってあげるのが重要だと思っています。
一方の男性は、一つ一つのことを区切って考える切り替え型の思考の傾向があります。だからリカバリーのように、仕事と切り替えて考える。だからこそ、ちゃんと向き合う時間を作るということが大切だと思いますね。」
その4: 世代で違う考え方の差 「出産は女の仕事」
子育てについての価値観や、出産や妊娠における男女の立場に対する考え方が親世代と大きく異なり苦労した、という意見も男女両方面から挙がりました。
例えば、無痛分娩についても「痛みこそ出産である。」という親からの意見があったり、「出産は女の仕事。男は仕事を頑張ればいいんだ。」という意見があったり。少し前までは、男性は会社を休んでまで子供の幼稚園や学校の行事に参加するような雰囲気ではなく、一方の女性は妊娠したら仕事を辞める、ということもありました。
そのような時代を過ごした層と、育休が取れる今のパパやママのジェネレーションギャップが生じていたり、そういった周りの目が悩みの種につながってしまうこともあるようです。
〜谷さんのコメント〜
「10年一昔と言われますが、今はもっと早いペースでどんどん変わっていってると思います。妊娠中の生活の常識や当たり前が違うので、お母様のアドバイスが今の時代に合わず意見の食い違いになる事もあります。男性にとっても、職場で育休を取ろうとしたところ、上司から「なんで男が育休とる必要があるの?」と言われたというエピソードも。先人の考えも参考になることもありますが、一歩引いて意見の一つとして受け取る割り切りも大切です。」
その5: 外との接触機会の差 「コロナ禍の妊娠・出産」
コロナの影響は妊娠・出産の場面にも現れているといいます。
女性はコロナ感染の懸念からリモートワークなどが推奨されることも多く、また「妊婦さんが外出するなんて」という周りからの目もあり外出が憚られることも。
外部と接触する機会が著しく減ることで、悩みを誰かに相談したりアドバイスをもらったり、息抜きする時間を作ることが難しくなっています。
男性は女性と比べて仕事などで外に出る機会がある一方、これからパパになる人を対象とした父親学級も中止となっているところも多く、パパになる実感を持つ場面や、妊婦さんに向き合う機会が減ってしまっています。
〜谷さんのコメント〜
「妊婦さんからは、外で働く旦那様がコロナ対策が出来てるのか心配、という声も聞かれます。仕事から家に帰って来た時にまず、服を脱いでもらってお風呂に入るか、手洗いうがいの徹底、ドアノブを手を洗わずに触られるだけで気になってしまうという方も多く、行動を目で追ってしまって、文句を言ってしまうので、それで疲れてしまうという声も。
ママは妊娠すると色んな事に制限も多くどうしても神経質になってしまったり、細かい所に目がつくようになるので、外で働く旦那様との温度差で、イライラしたりするのではないかと思います。」
谷さんからのアドバイス 「”逆の時間”を作ろう」
「今回のディスカッションで出てきた悩みは全国の妊婦さんとパパに共通する悩みだと思いました。私がこれまで多くのパパ・ママと接してきて思うのは、女性は休むための時間、男性は向き合うための時間を作ることが重要ということ。
今回の悩みの分析からも分かるように、女性はとにかく常に考えすぎてしまう傾向にあります。だから、ママをお休みする時間を作ってあげることが必要。私がおすすめしているのは、”お散歩にいくこと”です。シンプルですが、外の空気を吸って、身体を動かして、何にも考えないでフラ〜っとしていることが意外と心のリフレッシュに繋がります。
一方の男性は、妊婦さんや赤ちゃんと向き合うための時間を作ることが必要。特に今はコロナの影響で”パパになる時間”である父親学級の機会が減っています。だからこそ”今日は一日パパの日!”というように、向き合うための時間を作っていただきたいな、と思います。
夫婦はそれぞれ育ってきた環境も考え方も違う2人なので、お互いを尊重し合い、言葉で伝えることがとても大事だと思います。
『言わなくてもわかるだろう』『空気を読んで』と思うこともよくわかりますが、それぞれ一人一人違う人間です。言葉で伝えること、特に『言い方』は、本当に大切だと思います。
声のトーンや表情でも受ける印象は全然違います。同じ時間を過ごすのに、嫌な時間を過ごすより楽しい時間を過ごしたいものです。ママのハッピーが家族のハッピーになります。心穏やかに過ごせる為には自分の努力も必要な時もあります。
コロナ禍で本当に大変な時期ですが、マタニティ期のかけがえのない貴重で素晴らしい時間を幸せに過ごせますように願っております🌿
みなさんいかがでしたでしょうか?
今回の記事を読んた感想や、こんなこともあった!といったような体験談など、みなさんのお声も是非聞かせてくださいね♪
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