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江戸時代にも、からだの不調はあった

こころの幸せレシピ③

環境汚染も、薬剤の問題がなくても


シェフ 梯 真由美 (鍼灸マッサージ師)

【材料】
 ・集う『気』 無限大
 
【調理法】
 ・和む気持ちを、たっぷり注ぎます。

こころとからだが喜ぶようなご飯を
毎日おいしく食べられたら、
少々の悩みや疲れは吹っ飛ぶんじゃないかな。
と私は感じています。

おいしく食べるには、
まず、お腹がすいた状態が必要ですね。
ご飯の前に、おやつを食べ過ぎていたり
甘いジュースを飲みすぎていたりすると
どんなごちそうを前にしても、
食欲がわいてこないと思います。

次に、食材の『気』はとても大切だと思います。
お米も野菜も、魚や肉、卵もみんな私たちと同じように
『気』がめぐっている。と私は考えています。

できるだけ食材自体が幸せに生きたものを、
ありがたくいただければ
同じメニューでも、私たちのこころやからだに
働きかけるものが違ってくると思います。

「有機栽培のものを食べるってことですね。」
「私は、添加物の少ないものを選んで食べています。」
「平飼い卵を食べています。」

などなど、健康ブームの昨今ですから、
色んな声が聞こえてきそうです。

確かに、アレルギーや成人病の低年齢化など
色んな症状をかかえた人が増えている原因のひとつに、
食材の質は大きくかかわるものだと思います。

それは最もなのですが、それだけではなく
食材を育ててくださった人の『気』も、
食材そのものに影響するのではないか。と思うのです。

例えば江戸時代には、
添加物や農薬、除草剤などありませんでしたが
江戸の庶民が、食養生に
大変関心をもっていた文献が残っています。

環境汚染や薬剤の問題がなくても、
現代を生きる私たちと同じように
いろんなこころや体の悩みがあったのですね。

どうやら毎日食べるご飯には、
食材の質やサプリメントなど
栄養源の補給だけではない、
大切なものが含まれているようです。

食材を育てる人の『気』に加えて
ご飯を作る人の『気』やその周囲に漂う『気』は、
料理のできばえだけではなく
食べる人のこころに、
ダイレクトに響くものではないでしょうか。

辛い出来事にこころを痛めていたときに、
家族の作ってくれたご飯に、
言葉以上の何かを感じたことはないでしょうか。

パーティーの豪華なお料理に、
とても美味しいと大満足したはずなのに、
なぜか、家に帰って食べたお茶漬けに
ホッとすることはないでしょうか。

作る人が家族のために、
または自分のこころやからだのために、
こころを込めたご飯と、イライラしながら作ったご飯では
できあがった料理の『気』が全く違ってくると思います。

誰でも、いつも機嫌良く台所に立つのは難しいかもしれません。
しかし、いのちをくれた食材や、
ご飯を食べられることに感謝できれば
おのずと『気』があったまり、めぐってくるように感じます。

疲れたときには、簡単なものでかまわないと思います。
テーブルの周囲をきれいにして、
こころをこめてご飯をよそえば
漂う気は、あたたかいものになるでしょう。

ペットのご飯や花瓶のお花の水も、同じですね。
こころを込めたら、あたたかい『気』が循環しますね。

たまには、テレビを消して、スマホの電源をオフにして
ご飯を食べることに集中してみると、
周囲に漂うものが、それまで以上に感じられ
味わい深いものになると思います。

豊かな食卓とは、贅沢な食品が並ぶことや
食べたいものを食べたいだけ食べることではなく
あたたかい『気』がめぐる食卓だと、私は感じます。

それは、何よりもの健康の秘訣かも知れません。

あなたと出逢う『気』が、フッとゆるめてくれるといいですね。

【調理のコツ】

・かくし味は、こころをこめること

サポートいただきまして、本当にありがとうございます。 どなたかご縁のある方のこころの奥に、私の言葉が届くとうれしいな~。と思って 書いています。とっても励みになります。こころから感謝をこめて。                              板橋真由美