見出し画像

悩める若者へ伝えられることってなんだろう…

久しぶりに会った学生らと話すと、とにかく就職活動のことについてしきりに不安を抱いていた。

採用人数減、内定取り消し、氷河期…とネガティブな言葉が出てくる。

「家にいて、テレビを観ればいつもコロナで気が滅入って、気分が落ち込んでいた」という。

私は、就活を支援するプロでもなければ、カウンセラーでもない。

けれど将来を憂いている若者に何が伝えられるのだろうと考えた。

1人は「これまでの先輩達が経験しなくてよかったことなのに、ツイていない」という。心境は理解出来なくないが、完全にマイナス思考に陥っている。

まずは、メディアからのインプットをシャットアウトすることを提案した。その結果、おそらく日常生活には全く影響を及ぼさないはずである。基本は今後も在宅を中心とした生活なのだから、このまま今までと同じ生活を続けるのがベストなのだと思う。むしろ精神衛生的に快適になりさえすると思う。

さらに提案として、

寝る前に3つでいいから今日あったことを思い出してメモしてはどうですか?

といってみた。

読んだ本でもいいし、観た映画、相手に言われたことなどなど、沢山書くことがあれば、それだけ充実していたのかもしれないが、案外3つ絞り出すのも難しい日もある。

ここで例を挙げ、車に同乗者と一緒に乗っていて、通り過ぎた車窓からの風景に対して、相手は街を歩く通行人の服装や容姿について話し出す。しかし自分自身はその存在に気づかず、以前あったはずの店が見当たらず、見慣れない看板になっていることに気づいた。

そんなときは、それぞれが見ている(見ようとしている)風景、対象がそもそも異なる。それは、それぞれが無意識に自らに形成してきた指向、偏愛などによってバイアスがかかっている証左である。

1日の出来事で自らが挙げた3つの出来事ただ見つめていてピンと来なくても、1週間、1ヶ月、さらに、と記し続けて、それを俯瞰すると、自分自身が好んで行っている行為などが浮き彫りにされてくる可能性がある。

例えば、コンビニの新製品をつい購入している場合、それらはどのような商品が多いのか? それを選んでいるのは一体何に惹かれているのか? 味、価格、もしくはSNSへアップすることを想定してか、外装のデザイン、あるいは裏面表示に興味がある。それともPOPに惹かれた?

その理由を探ると、食品自体の生産や、調理、添加物、デザイン、マーケティングなど、それぞれが興味を持っている方向性を再確認出来たり、発見できるかもしれない。

その過程で得られた要素を深掘りしていく行為をさらに続けたり、それを武器に出来るよう磨いていくと、強みになる。

またそのプロセス自体を伝えることによって、就活自体で相手に興味もたれたり、はたまたアウトプットして収入を得られることに繋がったり、どこでどのように役立つかわからない。

「これまでの先輩達が経験していないことは確かだけれど、経験出来得たと考えると、千載一遇のチャンスとも考えられる。皆が同じ災難に遭っているのなら、この危機をどのように工夫して乗り越えたか、この間でいかなる武器を身につけたのか、それが出来た人が生き残り、出来なかった人が上手くいかない、人生の岐路となるのかもしれない」

そして何より、同じ時間を過ごすなら、同じ事を行うなら楽しんだ方がいいに決まっている。そう思い込むなりしてでも思えた方が勝ちだ(誰にというより、楽しめない自分に対して)。

将来を考えると、雇用状況の実態は厳しい状況であることには変わりない。

それでも自らの可能性を信じることを、世に何かを産み出そうという作業を怠ってしまって欲しくない。諦めて欲しくない。その素質はあると思っている。

そんなことを話してみたけれど、目の輝きが少し戻ったようにも見えたけど、どうか少しでも未だ見えなかった自らへの気づきをつかんで、そこから羽ばたいて欲しい。



最後までお読みいただきありがとうございます。 いただいたサポートは麦チョコ研究助成金として大切に使用させて戴きたいと思います。