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私の講義資料の作り方2022版

正念場であった講義を終え、ひと段落することができました。

これまでと異なり新たな単元を担当するとなると、それなりに準備に時間を要します。

今回の講義資料の作成方法を備忘録として残しておこうと思います。

まず資料を探す

講義するにはやはりその内容を自分の言葉で説明できるようになるのが最低条件。

かといって学生の持っているテキストを読んで理解すれば良いかといえば、それだけでは内容は軽薄なものとなり物足りません。

職場および自宅にあった教科書、テキストの類は最終的に10数冊となりました。そこへ図説や関連する内容の一般書数十冊に目を通しました。

資料を一元化する

今回1番強力なパートナーはiPad miniでした。

全ての情報をここへ集約しました。

まずは上記の関連資料を『Adobe Scan』でスキャンして、スキャンデータをPDF化してノートアプリ『GoodNotes』で開き、一つの『講義準備用ファイル』を作っていきました。

資料を見て理解する

GoodNotesで作った上記ファイルを通勤の電車の中や職場で目を通すようにし、まずは数百ページに及ぶスキャン資料を項目別に並べることにしました。

これで『わけることでわかる』というフェーズを経ました。

続いて、各スキャンページに蛍光ペンでラインを引いたり、メモしたり、
さらに新規ページへ各項目でまとめられそうなことをメモしたり、箇条書きしたり、図にしてみたりすることで、徐々に内容理解とスライドの構成が頭に浮かび始めました。

お絵かきタイム

次にiPadでお絵かきアプリの『Procreate』を用いて、板書するための図を描きました。
実際は時間効率化となによりZoomを用いた対面&リモート(2部屋に分かれて対面orZoomのみ)であることから実際の板書はせず、PowerPointのスライドにて示すことにしました。

PowerPointでのスライド作製

PowerPoint上にスライドを作り始めました。
GoodNotesで作製したノートをPDFにして、PowerPointのスライドに必要な図や文章をPDFからペタペタ貼っていきました。

つぎに貼った図や文章をみながら実際にスライドへ掲載する文章や図のレイアウトを少しづつ検討始めます。

GoodNotesでのスライドチェック

作製したPowerPointのファイルをPDFで保存し、それをiPad miniのGoodNotesで開き、手直ししたい箇所などに赤などのペンで書き込みを行いました。

その書き込みをPowerPointのファイルへ反映させ、PDF化してGoodNotesで開き添削する。

このサイクルを何度も繰り返しながら、スライドをブラッシュアップしていきました。

平行して耳から思考を鍛える

昨年度がオンデマンド形式であったため、前任者の講義動画が残っており、それをiPadやiPhoneで視聴し、ストーリーの構成や話す文言を自身の脳内で自分の言葉に置き換えながらという作業を、主に移動時間を中心に行いました。

スライドの完成へ向けて

さらに出来つつあるスライドに対して、アニメーションを加えたり、テキストに関してはフォントやサイズ、位置を検討し始めました。

スライドに貼っていたスキャンした図は画質がよくないため、あらためてiPadやiPhoneで撮影し直したり、コピー機のスキャナー機能で書籍の図を取り込み、Mac上でPowerPointの図と差し替えました。

1コマ90分のなかでスライドが収まるかについて、実はこれが非常に重要なのですが、経験も踏まえて予測される時間などを考え、スライドの枚数や内容を熟考します。

周辺情報の充実を図る

内容が頭に入ってくると、それまで何を言っているかわからないような内容も徐々にわかるようになってくるので、これまでスライドには反映させていなかった関連書籍や文献などの情報が興味深く感じられ、内容によってはその情報をPowerPointのスライドへと追加することを繰り返しました。

おわりに

結構な時間と労力を注いでスライド作製が終わりました。
Mac上やiPadのGoodNotes上で作製したスライドを順に見ていくと、修正箇所がどんどん出て来ます。それらを対応することを繰り返して自身の理解へと落とし込む作業を進めて、僅かずつでもクオリティを上げるように努めました。

なんだか振り返ってみると、えらく真面目みたいに思えてきました。

とにもかくにも本当にiPadにかなり助けられました。

おしまい

最後までお読みいただきありがとうございます。 いただいたサポートは麦チョコ研究助成金として大切に使用させて戴きたいと思います。